来院される前に
Q31 | 歯石はどうしてつくの? |
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A31 | 歯石は、磨き残したばい菌(プラーク)が、唾液中のカルシウム成分によって硬くなってしまったものです。 |
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Q32 | 先日、むし歯の治療で麻酔を受けました。そうしたら、針を刺したあたりが少し痛く、噛むたびに歯が浮くような感じもします。注射の仕方が下手だったのでしょうか? |
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A32 | お口のなかにはばい菌がたくさんいるので注射の傷に軽い炎症が起きているのでしょう。とくに歯根膜に注射をすると、よく効くかわりにしばらく歯が浮くような感じになります。 |
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Q33 | 新しい入れ歯で食べると痛いのはなぜですか? |
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A33 |
新しい入れ歯ができ上がり、歯科医院ではいい具合だったので、帰ってさっそく使ってみたら、噛むたびに入れ歯がずれ、歯ぐきに擦り傷ができてがっかりしてしまうかたがよくおられます。あまりの痛さにそれ以上試せなくなり、なかには「もとのなじみの入れ歯のほうがいい」、と使わなくなってしまうかたもいます。 1.何度か調整に通い入れ歯を完成させましょう。新しくできた入れ歯は、実際に使っていただきながら何度も調整をしていく必要があり、まだ完成品とはいえません。ゆっくりと慣れていく過程では、噛む筋肉が戻ってきたり、それとともに頬も豊かになるなど、さまざまな変化も生まれてきます。そうした変化にも応じた調整を行っていきますので、気長にお付き合いをお願いいたします。 2.最初は軟らかいものから試していきましょう。新しい入れ歯で、いきなりもとのなじんだ入れ歯と同じように食べると、ひどい擦り傷を作ってしまいがちです。
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Q34 | 抜歯後の強い痛みはなぜですか? |
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A34 |
抜歯後の痛みのなかで、とくに痛みの強いものがあります。それが、抜歯後の抜いた傷がふさがらず、あごの骨が露出してしまう症状、ドライソケットです。通常は抜歯をすると骨からジワジワと出血があり、これが溜まって血餅となって傷口をふさぎ、自然に治癒へと向かいます。抜歯後1日ほど血がにじみ心配する患者さんがおられますが、じつはこの出血こそが治療への鍵です。 抜歯後の注意事項1.ブクブクうがいはしないでください。血がにじむのが気持ち悪いからと、ブクブクうがいをするのはやめましょう。せっかく溜まった血が流れてしまいます。 2.歯みがきはそっと、傷口に触れないように。感染を防ぐため、お口の中を清潔に保つことも大事ですので、歯磨きはそっとしてください。 3.舌でさわるのはやめましょう。傷口を舌で触ったり吸って陰圧をかけるのは絶対にやめましょう。 4.冷やしすぎると治りが遅くなることも。抜歯後に熱をもっていても、極端に冷やすのは止めましょう。血行が悪くなり傷の治りが遅れて痛みも長引いてしまいます。ぬれたタオルなどで軽く冷やす程度にとどめましょう。 ※参考書籍 「nico 2014.2 クインテッセンス出版株式会社」
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Q35 | 85歳になる寝たきりのおばあちゃんに、歯科の訪問診療をお願いしたいのですが往診料はかなりかかるのでしょうね? |
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A35 |
要介護認定を受けておられるかたの場合介護保険が適用され、通常の治療費に1500円前後がプラスされる程度です。行き帰りにタクシーを使って通うより金銭的な負担は少ないかもしれません。 ※参考書籍 「nico 2014.12 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q36 | 歯石はどのくらいの頻度で取るべきでしょうか。 |
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A36 |
個人差があります。また、口腔内の状況によっても違いがあります。 口腔内の状況を把握しているかかりつけの歯科医院に相談してみるとよいでしょう。 一般的には3ヶ月から半年の間を目安にしてください。
※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」 |
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Q37 | かむことはいいこと? |
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A37 |
「噛む」ことは、脳や全身への刺激を与えます。 1.美しい顔立ちをつくるよく噛む習慣のある人は、顔面組織の運動が活発で血液の循環もいいので、顔色のいい表情、豊な顔立ちになります。 2.大脳への刺激を与える噛むことで歯根膜(歯のクッション)が力を感知し、脳が噛む力を調節します。噛むたびに脳で血液循環が行われ、記憶力、集中力、注意力などが高まります。 3.ストレスを吹き飛ばす硬いものを噛む感覚、おいしい食べ物を十分に消化できる爽快感はストレス解消となり、情緒的に安定させると言われています。 4.肥満を防ぐよく噛まないで食べると、脳の肥満中枢に「満腹」信号が伝わりにくく満腹感が来る前にたくさん食べてしまいます。時間をかけて、ゆっくり食べることが肥満を防ぎます。 砂糖入りのガムは、ムシ歯のもとですが、シュガーレスなら大丈夫。 |
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Q38 | 予防のために歯科医院に通うメリットはどんなものがありますか? |
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A38 |
虫歯や歯周病を初期の段階で発見しやすくなるため、治療にかかる時間とお金が節約できます。自覚症状のないまま症状が悪化し、気づいたときには歯を失ってしまったという人も多くいます。日本では予防歯科はまだまだ浸透していませんが、近年徐々に注目を集め始めています。 口腔内の健康は全身の健康のひとつであり、関連性があります。お口の健康を維持することで、生活習慣病や脳など全身の健康維持、QOL(生活の質)を向上させることにもつながります。 問題が何も見つからなかった場合でも、患者さんひとりひとりに応じたブラッシング指導や歯のクリーニングを受けることができます。 ※参考サイト 「日本歯周病学会」 |
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Q39 | どうして歯が動揺するのですか? |
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A39 | 歯周病や咬合性外傷によって起ります。 |
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Q40 | 痛みがあるのにすぐに治療してくれないのはなぜですか? |
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A40 |
治療を始めるにあたって最も重要なのが診断です。診断には時間がかかるものもあります。 特に大切な診断は以下の4つになります。 1.原因歯の特定痛みのある歯がどの歯なのかを決定することは、予想外に難しいことがあります。わからないままに次々と抜髄すると、歯科医も患者さんもどの歯が痛みの原因なのかわからなくなります。 2.原因の特定歯髄、根尖歯周組織、辺縁性歯周組織、あるいはそのほかに原因があるのかを特定しなくてはなりません。たとえば、咬合が高いと、歯がしみると訴えることがあります。また、歯肉炎でも歯がしみるという場合があります。なんとなく変だ、違和感があるといったような弱い症状、たまにしか起こらない症状の場合には、原因の特定は困難を極めます。 例えば、むし歯がなく、深いポケットも見つからないが、患者さんは痛みを訴えているケースを考えて見ましょう。このような場合、抜髄する必要があるのでしょうか? 以下の点を考慮し、なるべく抜髄を避けるようにするのが適切だと考えられます。
3.歯を保存するか抜歯するかその後の修復処置との関連で、どの程度その歯を残すことが重要であるか、総合的な診療計画に基づいて保存するか抜歯するかを決めなければなりません。 4.治療方針の決定全体的な治療計画のなかで、最善と思われる治療方針を決定します。歯内療法の分野では、抜髄、感染根管治療、外科的歯内療法、意図的再植などから選択することになります。 ※参考書籍 |
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