Question
片噛み癖(偏咀嚼癖)は顔にどんな影響を与えるのですか?
Answer
筋肉や関節は過度の使用(オーバーユース)によって組織は硬く縮んで働きが悪くなります。当然口腔周囲の筋肉や顎関節にも同様のことが起こり、その結果、顔貌にも変化を与えます。
偏咀嚼癖による顔貌の変化
1.オトガイ点(顎の先端)は咀嚼側へ偏位する
2.口唇ラインは咀嚼側に向かって上方傾斜する
3.鼻唇溝は咀嚼側が深くなる
4.咀嚼側の眼は細くなり、目尻も下がる
このような、咀嚼側全体が締まって縮んだようなお顔立ちとなります。
顔のゆがみが咀嚼筋・表情筋の硬縮の範囲に留まっているケースでは、手技療法や運動療法により、比較的簡単に回復しますが、咬筋の肥大などを伴っている場合には、咀嚼側の変更も考慮する必要があります。
しかしながら、無理に咀嚼側を変更すると、顎が痛い、口が開かないなどといった顎関節症になる危険性もありますので、歯科医院で相談してください。
※参考書籍
「筋の生理から運動指導・手技療法まで 歯科臨床が変わる筋機能学こと始め」
竹内 正敏 砂書房