Question

矯正治療により上顎前歯に歯根吸収が認められると言われました。どうしたらいいですか?

Answer

ある論文で、「歯根吸収の程度は4段階に区分される」という報告*)があります。

その分類に従って、本格矯正治療を行った動的治療の終了患者737名の上顎前歯部について、パノラマエックス線およびデンタルエックス線写真をもとに調査が行われました。

その結果、2mm以下の吸収を認めた割合が12.3%、歯根長の1/3以下の吸収を認めた割合が5.6%、1/3以上の吸収を認めた割合が1.4%だったということです。

治療開始前に、矯正治療には歯根吸収のリスクがともなうことを把握しておく必要があります。治療中、エックス線写真撮影により吸収を認めた場合は、治療メカニクスの変更や中断も検討しなければなりません。患者さんは自覚症状を感じることが少なく、他院でエックス線写真撮影を行った際に、指摘されることもあります。吸収を認めた際には、患者さん(保護者含む)に予知性や予後について十分に説明します。

*) Malmgren 0, Goldson L, Hill C, Orwin A, Petrini L, Lundberg M. Root resorption after orthodontic treatment of traumatized teeth. Am J Orthod 1982; 82 (6): 487 -491.

 

※参考書籍
 「これで解決!矯正トラブル」
 編著 末石 研二、野嶋 邦彦、片田 英憲
 クインテッセンス出版株式会社

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