床矯正

Q1 矯正治療はいつから始めればいいの?早く始めれば始めるほどいいのでしょうか?
A1

早ければ、早い方が良いということではありません。

一般的に次のような場合は早く治療を始めた方がよいと言われています。

  • 早期矯正治療によって永久歯列期(12歳から16歳)の矯正治療が不要になると診断された場合
  • 心理的な問題を強く有する場合
  • 舌、呼吸、咀嚼、発音などの機能的な問題が解決可能と判断された場合
  • 早期接触が認められ、歯周組織や顎関節への悪影響が懸念される場合

 

※参考書籍
 「患者さんと家族のための歯科矯正治療 Q&A」
 一般社団法人 日本歯科矯正専門医学会(JSO)

Q2 歯並びの悪さは遺伝するの?
A2

歯の大きさは遺伝しますが、歯並びはアゴの骨の発育次第です。

歯の大きさを決定する因子は親譲りですが、歯を支えるアゴの骨の大きさは、18歳までの発育段階で決まっていきます。アゴの骨を小さくする主な要因は、咀嚼回数の少なさや歩行回数の少なさといった、子供の頃の生活習慣です。アゴの骨が小さいまま大人になったけど、アゴに収まる歯の大きさは変わらないので、必然的に八重歯や乱杭歯になるのです。

※参考書籍
 「anan(アンアン) 2004年 9月29日号」
 丸茂 義二先生 株式会社マガジンハウス

Q3 両親が歯並びが悪いと子供も悪くなりますか?もし悪くなるなら、何に気をつけたらいいですか?
A3

歯並びや噛み合わせが悪くなるのは4つの要因があります。

一つ目は、乳歯をむし歯などで早く失い永久歯の生える場所がなくなるためです。

二つ目は、歯と顎の骨の大きさのバランスが悪く、永久歯の生える場所がないためです。歯や顎の大きさは遺伝もありますが、よくかまない、硬いものを食べないことにより、十分顎が発達しないことも関係あります。

三つ目は、出っ歯や受け口(反対咬合)の中には遺伝的な問題が原因となることもあります。

四つ目は、おしゃぶり、指しゃぶりなどの癖、舌の癖、口呼吸、頬杖、うつ伏せ寝などの生活習慣も関係します

当院では永久歯の歯並びが悪くならないよう、乳歯列期または混合歯列期に矯正矯正と違い安価で簡単な装置)を利用した方法をご提案していますのでお気軽にご相談ください。

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Q4 おしゃぶりのメリット・デメリットについて教えてください。
A4

日本小児歯科学会によると、次のようにメリット・デメリットを説明しています。

【明確な根拠はないが、一般的に言われている歩き始めから2歳過ぎまでのおしゃぶり使用の利点と欠点】

メリット

■精神的安定、簡単に泣き止む、静かになる、入眠がスムーズ、母親の子育てのストレスが減る

■おしゃぶりの宣伝に使用されている「鼻呼吸や舌や顎の発達を促進する」は現時点では学問的に検証されていない

デメリット

■習慣性となりやすく、長期間使用すると噛み合わせが悪くなる

■子供がどうして泣いているのかを考えないで使用する

■あやすのが減る、ことば掛けが減る

■ふれあいが減る、発語の機会が減る

※噛み合わせの異常は2歳頃までに使用を中止すれば発育とともに改善される。

※おしゃぶりの害は乳臼歯が生え揃い、開咬や乳臼歯交差咬合などの噛み合わせの異常が存続しやすくなる2歳半から3歳過ぎになっても使用している場合といえる。

※参考 床矯正研究会

Q5 おしゃぶりの目的と使用期間を教えてください。
A5

おしゃぶりは使う目的と使用期間を理解することが大切です。

目的

  • あやすためではない
  • 子育て手抜きするためのものではない
  • お口の機能を高めるために使用する

使用期間

  • 遅くても2歳半くらいまでには止める

※参考 床矯正研究会

Q6 筋機能訓練法(MFT)って何ですか?
A6

MFT(Myo functional Therapy)とは、舌突出癖や口呼吸により弛緩した口唇を、舌や口唇の訓練によって調和のとれた状態に改善する療法です。また、咀嚼、嚥下、発音、安静時の舌位や口唇位、呼吸などの口腔機能の改善を目指して舌や口腔顔面筋を訓練し筋肉を強調させる療法でもあります。

※参考書籍
 「バイオプログレッシブ・スタディクラブ会誌 No19 2009
  開口の診断と治療に考慮すべき事項」
  根津 浩、Carl F.GUGINO

Q7 歯並びが悪いのは遺伝ですか?
A7

顎の骨の中で形成される歯の形態は遺伝的要因が強く、一方で歯列は乳歯と永久歯の交換時期の問題、むし歯や歯周病などの疾患の有無、咀嚼機能の影響など様々な環境に関係しています。

歯並びは歯の大きさ・形態と歯列の大きさ・顎の形などにより決まってきます。
遺伝要因もありますが、咀嚼による負荷や習慣的活動状況による後天的な要因が大きな影響を与えます

遺伝要因が強い部位

・顔の長さ(丸顔や面長など)

・鼻の形

・唇(大きさや厚み)

環境要因が強い部位

・歯並び

・顎の形

 ※参考書籍
 「歯科に役立つ遺伝学」
 葛西 一貴、近藤 信太郎  わかば出版

Q8 取り外し式の矯正装置について教えて下さい。
A8

可徹式矯正装置とは、「自分自身で取り外し可能な矯正装置」のことです。

種類

狭義では口腔内に装着される装置(顎内装置 intraoral appliances)のみを指しますが、広義には次のようなものがあります。

1.アクティブプレート(床矯正装置)

1歯または2歯を移動するためにスプリングまたはスクリューをつけた床装置
前方拡大床装置、側方拡大床装置、スペースリゲーナ

2.機能的装置

アクチベータ
咬合挙上板
咬合斜面板
切歯斜面板
バイオネーター
Fränkel装置
ツインブロックス
リップバンパー

3.顎外装置

ヘッドギア装置(顎外固定装置)
上顎前方牽引装置
チンカップ装置

長所

1.アーチワイヤーなど鋭利な突起部がほとんどないので、固定式装置と比べて安全です。

2.装置使用中に痛みなどの問題が発生しても患者さん自身が装置を取り外し、応急対応することで問題を軽減または解決できます。

3.大事な会合などで装置が見えないようにしたいときに、患者さん自身が装置を一時的に外すことができます

4.装置の調節に要する治療時間(チェアタイム)が、固定式矯正装置に比べて短くなります

5.矯正力による組織の障害のリスクが低くなります

6.固定式矯正装置と比べて、口腔内を清潔に保ちやすくなります。

短所

1.口蓋が浅い場合や臨床歯冠高が短い歯、脱落の時期が近い乳歯を鉤歯にすると、装置の安定が得られにくくなります。その結果、矯正力が有効に歯に伝えられにくく、また固定を歯に求める場合には、固定の喪失(アンカレッジロス anchorage loss)が起こりやすくなります。

2.基本的には歯の傾斜移動しか期待できません。

3.効果は装置の使用時間に大きく依存しますので、患者さんの理解と協力が不可欠となります。

4.容易に取り外れるために紛失するリスクがあります。例えば、レストランで食事前に外したときにティッシュペーパーに包んでおいたところテーブルに置き忘れてしまった、愛犬がくわえて行ってしまったなどの事例があります。

 

※参考書籍
 「Elements of Orthodontics 高田の歯科矯正の学び方-わかる理論・治す技術-」
 高田 健治 編著  株式会社メデジットコーポレーション

Q9 矯正装置を装着することで、長期にわたり一定の痛みや不快感が歯列・口腔などに生じますが、学業等に影響はないのでしょうか?痛みが強いと成績が落ちるのではないかと不安です。
A9

まず、患者さんの感受性に左右されるでしょう。痛みに対する感受性が強ければ勉強に限らず、精神の集中を要する作業は妨げられるおそれがあります。

次に、患者さんの動機づけの強さにも関係するでしょう。強い動機づけがなされた患者さんは(疼痛にかぎらず装置の使用なども含めて)相当の困難を克服するものです。動機づけの強さは患者さんのパーソナリティーと保護者の態度の影響を受けることがあります。

また、成績についての装置の影響には個人差があります。

 

※参考書籍
 「Elements of Orthodontics 高田の歯科矯正の学び方-わかる理論・治す技術-」
 高田 健治 編著  株式会社メデジットコーポレーション

Q10 歯を矯正移動していると、歯の動揺が強くなるので、スポーツ(特に外力の加わるおそれのある種目、格闘技など)のクラブ活動を続けてもよいか不安です。
A10

結論から言いますと、どのスポーツでもとくに問題はないと考えられています。

格闘技の場合、確かに前歯の脱臼や歯折を起こすと、口唇・頬粘膜にアタッチメントがあたって、粘膜の断裂などが生じることもありえます。しかし、アーチワイヤーを装着した患者さんでは、そのような外傷は被っても、歯列が固定されているので、受傷後も歯はもとの位置にとどまっていることが多いです。

クラブ活動をしていて受傷する確率は同じで、エッジワイズ装置で矯正歯科治療を受けていない場合には、歯の脱落、喪失などもリスクとして考えられます。つまり、矯正治療をすることが不利とは言えません。甲子園を目指すほどの高校球児から、「矯正装置の装着で投球技術が影響を受けたことはない」という声もあったようです。

 

※参考書籍
 「Elements of Orthodontics 高田の歯科矯正の学び方-わかる理論・治す技術-」
 高田 健治 編著  株式会社メデジットコーポレーション

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