他疾病

Q1 新型コロナウイルス感染症と喫煙の関係について教えて下さい。
A1

喫煙も新型コロナのリスクファクターとされています。また、新型コロナ以外の呼吸器感染症も、喫煙者は感染しやすく重症化しやすいことが分かっています。

新型コロナウイルス感染症の非喫煙者と比べた喫煙者のリスク

・重症化リスクは1.98倍

Guo FR. Smoking Links to the Severity of Covid-19: An Update of a Meta-Analysis. J Med Virol 2020.

・死亡リスクは1.79倍

Mehra MR et al. Cardiovascular Disease, Drug Therapy, and Mortality in Covid-19. N Engl J Med 2020.

その他の感染症の非喫煙者と比べた喫煙者のリスク

インフルエンザ

・感染リスクは5.69倍

Laerence H et al. 2019.

・重症化リスクのうち、入院リスクは1.5倍

・重症化リスクのうち、集中治療室に運ばれるリスクは2.2倍

Han L et al. 2019.

MERS(中東呼吸器症候群)

・感染リスクは3.14倍

Alraddadi BM et al. 2014.

・死亡リスクは2.55倍

Nam HS et al.2017.

※SARS(重症急性呼吸器症候群)については、統計学的な有意差を示す論文は認められない。

市中肺炎(病院外の人に発生する肺炎)

・感染リスクは2.17倍

Baskaran V et al. 2019.

※参考書籍 「nico 2020.5 クインテッセンス出版株式会社」

Q2 加齢で口腔機能にどのような変化がありますか?
A2

福岡県に在住する80歳の住民約700人を5.5年間追跡し、口腔機能と死亡との関連を検討した研究によると、残存歯数、歯磨きの回数、定期健診の回数が多い人ほど死亡リスクが低いことが報告されています。1)

また、残存歯数は寿命に関係するさまざまな因子の影響を調整したうえでも長寿と関係があり、残存歯数と生存期間との関連を結ぶ経路として、口腔機能低下による栄養摂取の変化が考えられます。すなわち、歯の喪失によって野菜類の摂取量が減少し、抗酸化ビタミンや食物繊維などが不足しやすくなります。また、タンパク質の摂取も減少することが、その要因として考えられます。

8020達成者が51.2%(平成28年歯科疾患実態調査)となり、残存歯数の増加がみられたとはいえ、高齢者においては、加齢とともに有床義歯を必要とする人が急速に増加します。したがって、機能する残存歯の増加や有床義歯補綴による口腔機能の維持・改善が極めて重要になります。

1)Ansai T, et al: Relationship between tooth loss and mortality in 80-years-old Japanese community-dwelling subjects. BMC Public Health, 10: 386, 2010.

※参考書籍
 「聞くに聞けない補綴治療100」
 監修 河相安彦、鷹岡竜一 デンタルダイヤモンド社

Q3 歯周病と心臓病の関係について教えてください。
A3

歯周病は心臓病のリスクを高める可能性があります。歯周病になると、その原因となる細菌が血液中に入り、心臓などに感染をひきおこす場合があります。

狭心症・心筋梗塞とは、動脈硬化により血管が狭くなったり、ふさがったりして、心筋に血液供給がなくなり死に至ることもある病気です。

動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、別の因子として歯周病原因菌などの細菌感染がクローズアップされてきました。歯周病原因菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)ができ、血管の通り道は細くなります。プラークが剥がれて血の塊ができると、血管が詰まる可能性があります。

心臓の内膜や弁膜に障害のある方にみられる細菌性心内膜炎は、その原因のほとんどが口の中にいる細菌ですので、予防には口の中を清潔に保つケアが欠かせません。

血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は、歯周病があれば、しっかり治療し、心臓病のリスクを遠ざけたいものです。

歯周病と心臓病の関係について教えてください。図

※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」

Q4 歯周炎は肝疾患の発症リスクと関連がありますか?
A4

「4mm以上の歯周ポケットが多く存在する場合、将来的に重度の肝疾患発症リスクが高まる。」という研究報告があります。

Jaana Helenius-Hietala, Anna Liisa Suominen, Hellevi Ruokonen, Matti Knuuttila, Pauli Puukka, Antti Jula, Jukka H Meurman, Fredrik Åberg: Periodontitis is associated with incident chronic liver disease-A population-based cohort study. Liver International, 39(3): 583-591, 2019.

 

※参考書籍
 「海外文献120編から読み解く ペリオの世界」
 関野 愉  株式会社デンタルダイヤモンド社

Q5 歯周病の人は脳梗塞になりやすいのですか?
A5

脳梗塞とは、脳や頸動脈、心臓から血の塊やプラークが飛んで来て脳血管が詰まる病気です。歯周病の人はそうでない人の2.8倍脳梗塞になりやすいと言われています。

血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は、動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療は、より重要となります。

※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」

Q6 歯周病の人は関節炎・腎炎を発症しますか?
A6

関節炎や糸球体腎炎が発症する原因のひとつとして、ウイルスや細菌の感染があります。関節炎や糸球体腎炎の原因となる黄色ブドウ球菌や連鎖球菌の多くは、歯周病原性細菌など口腔内に多く存在します。

これらのお口の中の細菌が血液中に入り込んだり、歯周炎によって作り出された炎症物質が血液に入り込むことで、関節炎や糸球体腎炎が発症することがあります。

※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」

Q7 メタボリックシンドロームについて教えてください。
A7

メタボリックシンドロームは一般に、肥満・高血糖・高中性脂肪血症・高コレステロール血症・高血圧の危険因子が重なった状態と定義されています。放置することで糖尿病・心筋梗塞・脳卒中などの発症リスクが高まります。高カロリー・高脂肪の食事と運動不足が原因といわれています1,2)

厚生労働省によると、日本ではウエスト周囲径が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断される3)とされています。ただこの診断基準は国によって異なり、科学的根拠は薄いという意見もあり、さまざまな議論があります2)

1)スーパー大辞林. 三省堂

2)デジタル大辞泉. 小学館

3)厚生労働省. e-ヘルスネット [accessed 20.04.24]

 

※参考書籍
 「パーシャルデンチャー・オーバーデンチャーを活かす31のQ&A」
 前田芳信 権田知也  永末書店

Q8 歯周病とメタボリックシンドロームに関連性はあるのですか?
A8

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態のことです。

糖尿病などの生活習慣病は、それぞれの病気が別々に進行するのではなく、おなかのまわりの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が大きくかかわるものであることがわかってきました。

メタボリック症候群の診断基準は2005年4月に作られました。

ウエスト周囲径が男性で85cm以上、女性で90cm以上を基盤とし、さらに、下の3つの症状のうち2つ以上該当した場合、メタボリックシンドロームと診断されます。

1.中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満のいずれかまたは両方

2.血圧が上で130mmHg以上、下で85mmHg以上のいずれかまたは両方

3.空腹時血糖が110mg/dl以上

大きな特徴は内臓脂肪を基盤とすることであり、高血圧、高血糖、脂質異常の値がさほど高くなくても脳卒中や心筋梗塞の危険性が高くなります。

歯周病とメタボリックシンドロームの関連性が注目されています。

詳しいメカニズムは解明されていませんが、歯周病の病巣から放出されるLPS(歯周病菌由来の毒素)やTNFαは脂肪組織や肝臓のインスリン抵抗性を増加させ、血糖値を上昇させます。また、重度歯周病患者では血中CRP値が上昇し、動脈硬化や心筋梗塞発症のリスク亢進と密接に関与すると考えられています。さらには、この慢性炎症が個体の老化を促進するという論文も出てきました。

※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」

Q9 睡眠時無呼吸症候群について教えてください。
A9

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に無呼吸が繰り返される病気で、体に様々な障害を起こします。

■原因

喉の辺りの空気の通り道が閉塞することが原因で、その原因となるのは、首周りの脂肪の沈着、扁桃肥大、アデノイド、舌根沈下、舌が大きい(巨舌症)ことがあります。鼻中隔湾曲では、鼻の空気の通りが閉塞しているSASの原因になることがあります。顎が小さいため、やせているのにSASである方もおられます。

■症状・合併症

いびき、睡眠の途中で目が覚めてしまうことや、日中の眠気、起床時の頭痛、などがあります。昼間の眠気は、居眠り運転事故や労働災害などにつながり、社会的にも悪影響を及ぼします。

主な症状 主な合併症
  • 大きな「いびき」
  • 日中の極度な眠気
  • 睡眠中の移動
  • 夜間の多尿
  • 起床時の頭痛や頭重感
  • 性格の変化
  • 夜間の窒息感や息切れ
  • 性機能低下 など
  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • 不整脈
  • 高血圧
  • 糖尿病

 

■治療

経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous Positive airway Pressure:CPAP)があります。マスクを介して空気を送り気道を広げる治療法で、中等症以上(AHIが20回以上)のSASで保険適用です。軽症のSASには歯科に依頼してマウスピース療法が行われます。手術療法はSASの責任部位が明確な場合に適応され、小児でのSASは大半は扁桃肥大が原因で、扁桃摘出術が有効です。成人の場合は、責任部位が明確でないことが多く、手術療法は慎重な判断が必要です。

※参考サイト
 日本呼吸器学会ホームページ

Q10 睡眠時無呼吸症候群だと緑内障になりやすいって本当ですか?
A10

本当です。

他にリスク要因として、低血圧・高血圧・糖尿病・近視・偏頭痛・遺伝(学族歴)や、40才以上の冷え症も悪いと言われています。

原因は血液の量と質の悪化、すなわち目の血流低下による栄養である酸素の不足により引き起こされるということです。

 

※参考
 「ためしてガッテン」

お探しの情報は何ですか?

オススメ情報ランキング

医院情報

医院写真

〒750-0016
山口県下関市細江町1-3-2
TEL 083-231-1182
E-mail info@kato.or.jp

アクセスマップ

受付時間(日曜・祝日定休)
平日/午前9:00~ 午後6:30
木曜・土曜/午後1:00まで

関連記事

このページを見た人は以下のページも見ています