治療内容・方法について
Q511 | 叩いたり根っこを押さえたりすると痛いんですが、私の歯はどんな状態なんですか? |
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A511 | 打診痛や根尖部圧痛は、歯根膜や歯槽骨への炎症の波及を表しています。根尖性歯周炎、辺縁性歯周炎、垂直性歯根破折、咬合性外傷などでも打診痛が生じる可能性があります。
※参考書籍 |
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Q512 | インプラントが壊れたらどうしたらよいですか? |
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A512 | インプラントの構造でいちばん壊れやすいのは、上部構造(被せ物)です。インプラントで強く噛めるようになるうえ、天然歯のときにはあった噛む力を感じる歯根膜がないため、噛む力の加減が働かず、上部構造が欠けたり割れたりしやすいのです。インプラント体が壊れたわけではないので、上部構造だけの修理・交換で対応できます。ご安心ください。 ※参考書籍 「nico 2018.1 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q513 | 再根管治療において、症状がなくても根尖透過像があれば治療したほうがよいですか? |
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A513 | 可能であれば、過去の透過像のサイズと比較し、「大きくなっていれば治療介入」、「変化がなく補綴予定であれば予防的な根管治療」が望ましく、「縮小傾向がみられれば治療の必要性は低い」でしょう。
※参考書籍 |
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Q514 | 根尖透過像がない場合、既根管治療歯であっても補綴処置を行う際に再根管治療を行わなくてよいですか? |
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A514 | 補綴物を交換する際に、X線像で根尖部に透過像がなく、症状もない場合に再治療を行うか、非常に迷う先生方も多いと思いますが、結論からいうと、予防的な根管治療は行ったほうがよいといえます。なお、補綴処置を行う予定でなければ、経過観察でも問題はありません。 補綴物の交換時に予防的に根管治療を行うことは、将来的な根尖性歯周炎の予防につながるとともに、根尖性歯周炎が発症した際に治療のために再度新しい補綴物を作製しなくてはならないといった患者さんの負担を回避することにもなります。したがって、補綴物を交換する際に、X線像で病変や根尖性歯周炎の症状がない場合であっても、予防的に根管治療を行ったほうがよいといえるでしょう。
※参考書籍 |
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Q515 | インプラント治療の流れについて教えてください。 |
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A515 | インプラント治療には、1回の手術で治療する「1回法」と一次手術と二次手術の2回の手術で治療する「2回法」があります。加藤歯科医院では主に2回法にて治療を行います。 2回法は、インプラントを埋入後にいったん歯ぐきを閉じてインプラント体とあごの骨の結合を待ち、その後2度目の手術をしてインプラントの頭を出し、アバットメントを取りつけます。2回法は適応症例が広く、より慎重に治療を進めたい場合に用いられます。 インプラント治療の流れ1. インフォームド・コンセント&インフォームド・チョイスインプラント治療の説明をします。メリットとデメリットを知ったうえで、インプラント治療を検討してください。説明終了後に、よく考えた結果、お断りいただいても結構です。どんなお悩み、質問でも構いません。お気軽にご相談下さい。
2.診査・診断問診、採血、口腔内検査、X線撮影など、数十項目にわたる診査をもとにした診断を受けます。 診査・診断の例
治療期間受診2回程度
3.検査結果と診断の説明
治療期間納得できるまでじっくり検討します。
4.インプラント埋入前の予備治療お口のクリーニングと歯みがきのスキルアップ指導を受けていただき、お口の清潔を保ちます。また、インプラント埋入前に必要な治療を行います。
治療期間治療内容により異なります。
5.インプラント治療1)インプラントの埋入 インプラントを埋入します。感染を防いでそっとしておくために、歯ぐきを閉じて骨との結合を待ちます。(一次手術) 局部麻酔を行い痛みを和らげ、治療を行います。 治療期間おおむね1~4カ月
2)頭出し手術 1次手術終了から約3~6か月後(個人差があります)。インプラント体の頭を出します(二次手術)。必要に応じて、歯(補綴物)を付ける為の土台を立てる症例もあります。 治療期間2~4カ月
3)上部構造体の製作と装着 仮歯をつけている間に、上部構造体(新しい歯となる部分(補綴物))を製作します。歯になる部分の材質は天然の歯に近い色や硬さのセラミックのものや金属のものなどがあります。 製作が終わったら、お口のなかに装着します。
治療期間奥歯1~3カ月、前歯3~6カ月 6.定期メインテナンス歯を被せても、未だインプラント治療は完成ではありません。インプラントを長持ちさせるために、4か月~半年ごとのメンテナンスを開始します。 ※参考書籍 「nico 2018.1 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q516 | 私の口のなかは、もうすでに詰め物や被せ物だらけです。いまさら予防をしても無駄ではありませんか? |
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A516 | とんでもない。詰め物や被せ物の多いお口こそ予防をして歯をしっかり守れば治療のやり直しも減りますし、歯周病のコントロールもできて歯の寿命を延ばすことができます。定期的メインテナンスを受けて病気になりにくいお口の環境を私たちとつくっていきましょう。 ※参考書籍 「nico 2017.1 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q517 | 会社を40年勤め、定年退職しました。口腔内に興味なく気づけばガタガタになってしまいました。先生からは入れ歯かインプラントを勧められました。インプラントを入れた人は満足しているんでしょうか? |
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A517 | インプラント治療および補綴歯科治療を行った高齢メインテナンス患者に対して、咀嚼能力と口腔および咀嚼の主観的満足度に関する調査結果がありますので、紹介します。 ①高齢メインテナンス患者の咀嚼能力に関しては、インプラント治療群が義歯治療群よりも高く、天然歯および歯冠修復群と同等の咀嚼能力であることが示された。 ②主観的満足度評価に関しては、咀嚼能力が高値を示した群で有意に高く、特にインプラント治療は他の欠損修復法よりも高値であり、また主観的満足度も高いことから、高齢者の口腔へのリテラシーをより向上させる可能性が示唆された。 ③欠損補綴の選択として、インプラント治療は義歯治療群より咀嚼能力が高くなることから、健康寿命の延伸に寄与する可能性が示された。
※参考書籍 |
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Q518 | GBR法とは何ですか? |
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A518 | GBR法(骨再生誘導療法)とは、人工膜を使って失われた歯槽骨を再生することです。 加齢や歯周病で歯槽骨(歯を支えているあごの骨)が失われていると、インプラントを埋めるのに必要な骨量や骨幅が足りないことがあります。このようなとき人工の膜で失われた歯槽骨部分を覆い、スペースを作って歯槽骨の再生を促す処置『骨再生療法』を行います。 GBRの手順
『メンブレン』とは……
※治療期間の目安は、6ヶ月~です。 |
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Q519 | 現在、奥歯の詰め物をセラミックに変えようと検討中です。私が行っている歯科医院ではオールセラミックは12万円かかると言われたんですが、加藤歯科医院ではそれよりやすい価格で治療が受けられるんでしょうか? |
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A519 | 当医院ではセラミック治療は3つあります。 1.院内技工士による作製(プレス)110,000円
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Q520 | サイナスリフトとは何ですか? |
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A520 | サイナスリフトとは、上顎の骨の厚みを増やす方法です。 上顎の奥歯部分のインプラント治療では、上顎の骨の厚み(高さ)が不足しているためにインプラントを埋めることができないケースがあります。このような場合は、不足している骨を補うために上顎の歯肉を切開し、上顎洞に人工骨や自分の骨を埋め込み、インプラントを埋入できるようサイナスリフトという治療を行います。高度な技術と経験が必要です。 顎の骨に厚みがある正常な状態
奥歯が失われ顎の骨が薄くなった状態(術前)
手術で上顎の骨の厚みが増した状態(術後)
※サイナスリフトラテラルウインドウ法やサイナスリフトオステオトーム法などがありますが、治療期間の目安は6ヶ月~です。 |
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