X線撮影CT機器「Kavo 3D eXam」とデジタル化
当医院では、2014年3月からCT機器「Kavo 3D eXam」を導入しました。
これにより、CT撮影がアナログ方式からデジタル方式に切り替わり、より安全で的確な診断が可能となりました。デジタルデータとして扱うため、撮影後に専用のソフトで様々な解析ができます。
また、今まではCT撮影をする場合、患者さまご自身に提携医療施設である関門医療センターに行っていただく必要がありました。そのため、データ解析にも時間・費用がかかってしまい、気軽に撮影できるとは言えませんでした。それが院内に歯科用CTを導入することで患者さまのご負担を軽減することができるようになりました。
CTの有用性
CTを使ってレントゲン撮影をすることにより、肉眼では確認が難しい歯の重なり具合や歯肉縁下の様相、骨・神経・顎・腫瘍の状態などを把握することができます。より適切な診断・治療をするために必要となってきます。
当医院では以下についてCTを用いた診断を実施しています。
(1) 大人の矯正治療(症例によっては小児の矯正でも撮影することがあります)
- 1. 顎顔面の深部構造の読影・記載
- 2. 歯列の前後的・上下的位置の限界
- 3. 顎顔面の発育に影響を与える鼻咽頭気道障害、舌の位置、気道サイズなどの確認
- 4. 顎関節の三次元的診断
- 5. 顎顔面の三次元的解析
- 6. インプラント矯正への応用
- 7. 外科矯正の診断
(2) 気道の状態確認
(3) 再生療法
(4) インプラント治療
- 1. 埋入予定部位の骨組織の状態
- 2. 埋入予定部位の対合関係
- 3. 埋入予定部位に隣接する期間の解剖的条件
- 4. 患者説明用資料
- 5. 術後のCT撮影による偶発症の確認
(5) 顎関節症
(6) 歯内療法
- 1. デンタルX線のような2次元情報しか得ることのできない写真では観察できない断面像で
診断できる。 - 2. マイクロスコープとの併用により、石灰化した発見しずらい根管などを効果的に探索することができる。
- 3. 外科的歯内療法の術前診査
- 1) 垂直性歯根破折の有無
- 2) 歯根吸収の有無
- 3) 頬舌的な骨欠損の状態 など
(※他、診断に必要と判断した場合にはCT撮影を行います)
参考 保険診療で算定されるもの
- (1) 埋伏した親知らず・下顎管との位置関係
- (2) 顎関節症等、顎関節の形態
- (3) 顎裂等、顎骨の欠損形態
- (4) 腫瘍等、病巣の広がり
- (5) その他、歯科用エックス線撮影又は歯科パノラマ断層撮影で確認できない位置関係や
病巣の広がり等を確認する特段の必要性が認められる場合
デジタル化
3D解析
CTで撮影したデータをもとに、専用のソフトを使ってさらに詳しい3D画像で解析します。
大型モニターやiPadに表示し、患者さまの目の前で直接画像を見ながら説明することができるのも当院ならではの特徴です。
3D画像では、画像を様々な角度から確認することができます。専用ソフトを使って必要な部分を着色したり、連続的な断面画像を確認したり通常では把握できない口腔状態を確認できます。
これにより、患者様ひとりひとりに合わせたカウンセリングもでき、術前・術後の違いも説明できるようになりました。
アナログとデジタルの放射線量比較
アナログ方式からデジタル方式に変わり、放射線被爆量が軽減され、より安全に治療することが可能となりました。
パノラマ | アナログ | 40μSv |
---|---|---|
デジタル | 15μSv | |
デンタル | アナログ | 15μSv |
デジタル | 5μSv |
放射線量が
1/2~1/3に減少!
価格の比較
<CT機器導入前>
レントゲン撮影 13,000円 (税抜) 関門医療センターで撮影
画像解析 18,000円 (税抜) 画像解析会社に依頼
<CT機器導入後>
レントゲン撮影・画像解析 10,000円 (税抜)
※当医院で可能となりました。
参考 保険診療で算定されるもの
(1) 埋伏した親知らず・下顎管との位置関係
(2) 顎関節症等、顎関節の形態
(3) 顎裂等、顎骨の欠損形態
(4) 腫瘍等、病巣の広がり
(5) その他、歯科用エックス線撮影又は歯科パノラマ断層撮影で確認できない位置関係や病巣の広がり等を確認する特段の必要性が認められる場合