定期検診

Q1 歯の定期検診って必要なの?
A1

歯科に健康なときから継続的にかかることの最大のメリットは、お口のなかの小さな変化にも「気づいてもらいやすい」ということです。

歯や歯ぐきが痛みだしてから治療をすると時間も費用もかかってしまいます。

多くの人の場合、歯が痛い、腫れているなど自覚症状が出てから来院されますが、定期的にチェックすることで、早い段階で虫歯や歯周病を予防、治療することができます。

また、お口のなかを清潔にし、被せものや入れ歯の不具合など粘膜に慢性的な刺激が加わるようなトラブルを解消しておくと、粘膜に起きるさまざまな病気や口腔がんのリスクをグッと下げることができます。

定期検診では、毎日の歯磨きだけでは残ってしまうしつこいむし歯菌や歯周病菌を、プロのワザでしっかりとかき出し、減らします。他にも、歯石や着色の除去、初期の虫歯の治療、被せものや口腔内の状態のチェックなどを行います。

一度除去しても2~3ヵ月で元の状態に戻ってしまいますので、何ヶ月かごとに定期的に行い、リスク管理をしましょう。トラブルの起こりにくいお口を長く維持することができます。

歯と粘膜の健康、そしていのちを守るために、「治療」ではなく「予防」のために、歯の定期検診をはじめましょう。

歯科の定期検診の頻度についてのQ&Aはこちら

 

※参考書籍
 「nico 2009.2 クインテッセンス出版株式会社」
 「nico 2020.11 クインテッセンス出版株式会社」

Q2 メインテナンスって何をするのですか?
A2

歯科医院で行うメインテナンスとは、定期検診とも呼ばれていますが、医科の定期検診と違って検査や健康指導だけでなく、歯石取りやクリーニングなども行う歯科独自のケアシステムです。

それでは、メインテナンスの内容についてご説明しましょう。

1.なにか気になることありますか?

歯やお口のなか、体調や日常生活などのことでなにか気になっていること、困っていることがあるかをお聞きします。近ごろ体調不良でお薬が増えているとか、受験勉強で忙しいとか、そんな日常のお話もお聞きできると、患者さんが無理なく続けられるケア方法をいっしょに考えていくことができます。

2.お口のなかをチェックします。

むし歯は?歯周病は?前に詰めたところは大丈夫かな?など、これまでのカルテを見ながら、お口の状態が良好かどうかや、治療済みの場所にトラブルが起きていないかをチェックして記録していきます。これまで受けた治療などによって、大切なチェックポイントは患者さんごとにさまざまです。

3.チェックの結果をお話します。

チェックした結果を患者さんにご報告し、ご説明します。前回のメインテナンスのときの違いやケアが上手になって改善しているところなどについても具体的にお話します。

4.ホームケアについてアドバイスします。

ホームケアでどんなところに気をつけるとよいのか、患者さんごとに具体的なケアのコツをアドバイスします。患者さんに合った歯ブラシや歯みがき剤の選び方などについてもご説明します。すでに十分きれいにできているかたには、毎回は必要ありませんね。
フッ素は歯を強くし、むし歯予防にたいへん効果があります。軟らかい乳歯のお子さんから、歯ぐきが下がって歯の根元にむし歯のできやすいシニア世代の方まで幅広い年齢層の方々に効果があります。私たちの院ではフッ素洗口を1日1回行う「毎日法」をお勧めしています。

5.クリーニングをします。

歯みがきだけでは取りきれないプラークや歯石をすみずみまで取り除いてお口のなかの環境を整え、むし歯や歯周病の原因菌を減らします。原因菌を少なくすれば、むし歯も歯周病も悪くはなりません。治療も長持ちします。このふだんからのクリーニングこそ、他の医療分野にはない歯科独特のシステムです。

 

※参考書籍 「nico 2009.2 クインテッセンス出版株式会社」

Q3 メインテナンスを途中で中断したのですが・・・・
A3

メインテナンスも重要な歯周治療の一部分です。歯周病は主に口腔内の細菌が原因で発病する疾患です。したがって、この細菌を除去し続けることが歯周病を予防し、お口の健康を維持するために必要となります。細菌の集団である歯垢は、毎日の適切なブラッシングでほとんど除去することが出来ますが、深い歯周ポケットの中や歯並びの悪い所にある細菌はご自身のブラッシングだけでは除去できません。メインテナンスを途中で中断した場合、歯周病が再発したり、新しいう蝕が発生して、以前に行った治療の効果が失われてしまいます。歯科衛生士による専門的なクリーニングを受け定期的なメインテナンスを継続していくことが、歯周治療のゴールとなります。

※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」

Q4 メインテナンスはどのくらいの間隔で行けばよいのですか?
A4

もっともよくあるメインテナンス間隔は3~6ヶ月に1度です。しかし、この間隔は画一的に決めるべきものではありません。メインテナンスは、患者さんのバイオフィルムの病原性が高くなる前にバイオフィルムと歯石を除去することが目的です。そのタイミングには個人差があります。わずかな蓄積でもバイオフィルムが成熟し高病原性化するのか、そうでないのかを見極めるために、歯周治療が終わってから1ヵ月後、2ヵ月後、3ヵ月後と徐々に間隔を空けて歯周状態を観察してもらいましょう。

 

※参考書籍
 「あなたの知識は最新ですか?歯科衛生士のための21世紀のペリオドントロジーダイジェスト」
 天野 敦雄 著 クインテッセンス出版株式会社

Q5 リコール間隔(定期検診の間隔)について、歯医者で4カ月に1回と言われました。なぜ4カ月に1回なんですか?
A5

文献では、術式やプラークコントロールのレベルに関わらず、3カ月に一度のメインテナンスで健康を維持できるとされています。

・Ramfjord SP, Knowles JW, Nissle RR, Shick RA, Burgett FG. Longitudinal study of periodontal therapy. J Periodontol 1973; 44(2): 66-77. PMID 4509540.

・Knowles JW, Burgett FG, Nissle RR, Shick RA, Morrison EC, Ramfjord SP. Results of periodontal treatment related to pocket depth and attachment level. Eight years. J Periodontol 1979 May;50(5):225-33. PMID 287778.

・Ramfjord SP, Morrison EC, Burgett FG, Nissle RR, Shick RA, Zann GJ, Knowles JW. Oral hygiene and maintenance of periodontal support. J Periodontol 1982 Jan;53(1):26-30.

 

ただし、全員同じ3カ月というのはおかしいわけで、治療後メインテナンスに当たる患者さんは3カ月を基本とし、それよりリスクの低い予防的メインテナンスの患者さんは長く、リスクの高い試行的メインテナンスや妥協的メインテナンスの患者さんは短く設定するのがいいかと思います。

ですので、リコール間隔が半年の人もいれば、1カ月の人もいます。

 

※参考書籍
 「Dr.Hiroのペリオ図鑑」
 著 山本浩正 クインテッセンス出版株式会社

Q6 歯みがきを朝晩しているしお菓子も減らしています。なのに治療で歯医者さんに来るとほかにも悪いところが見つかってこのままで大丈夫なのかなって将来がなんだか不安です。
A6

むし歯や歯周病になるときは、病気を引き起こす原因がお口のなかに必ずあります。いくらよい治療を受けても、原因をそのままにしていては同じような問題の繰り返しに。定期的メインテナンスを受け、再発→治療の繰り返しから抜け出しましょう!

※参考書籍 「nico 2017.1 クインテッセンス出版株式会社」

Q7 私の口のなかは、もうすでに詰め物や被せ物だらけです。いまさら予防をしても無駄ではありませんか?
A7

とんでもない。詰め物や被せ物の多いお口こそ予防をして歯をしっかり守れば治療のやり直しも減りますし、歯周病のコントロールもできて歯の寿命を延ばすことができます。定期的メインテナンスを受けて病気になりにくいお口の環境を私たちとつくっていきましょう。

※参考書籍 「nico 2017.1 クインテッセンス出版株式会社」

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