むし歯

Q51 二次う蝕とは何ですか?
A51

治療したところが再度むし歯になってしまうことを二次う蝕といいます。(二次カリエスともいいます)
大人の場合、むし歯になるリスクがもっとも高いのが、その治療済みの歯なのです。
治療痕の多いお口に起こります。詰め物やかぶせ物は人工物なのでむし歯になりません。
でも油断すると隙間からその下の象牙質に酸が入り込んで新たなむし歯ができてしまうのです。
酸はミクロの隙間もスイスイと通り抜けてしまいます。
いくらピタリと詰め、かぶせてあっても、治療後の口内環境が改善されず、むし歯菌がいっぱいのままでは、酸から歯を守ってくれるエナメル質を失った歯は、むし歯菌の出す酸の影響をさらにこうむってしまいます。
外から見えにくいのでやっかいです。
また二次う蝕は、詰め物やかぶせ物の下の見えないところで進行するため、ご自分では気付きにくいのです。
まして、神経が取ってあったり、たまたま痛みが出なかったりすると、自覚症状がまったくないうちに進行してしまいます。
「治療が済んだから大丈夫」という油断は大敵です。
どんなに良い歯科治療を行ったとしても、一度むし歯になってしまったところは再びむし歯になりやすくなっているので、プラークコントロールをしっかりと行いながら、歯科医院での定期的なメンテナンスで二次う蝕発生のリスクを抑える必要があります。
 
 
※参考書籍 「nico 2010.5 クインテッセンス出版株式会社」

Q52 根面う蝕について教えてください。
A52

根面う蝕とは、歯の根元のむし歯のことです。

加齢や歯周病に伴う変化として歯の根面が露出します。根面は、歯冠部のように強固で分厚いエナメル質で覆われているわけではなく、脆弱できわめて薄いセメント質で覆われているだけであり、そのうえ露出した根面には、特に隣接面の根面にはプラークが停滞しやすくなります。さらに、患者さんにとって根面はブラッシングも行き届きにくく、根面う蝕の存在に患者さん自身も気づかない場合が多いのです。このような背景のため、露出した根面はう蝕に罹患しやすく、その存在に気付いた時には、すでに大きなう窩のため手遅れ状態であったり、咀嚼や歯ぎしりなどの外力により脆弱となった歯が歯頚部で破折する危険性も高くなります。

また、根面う蝕では、歯冠部のエナメル質う蝕とは異なり、脱灰軟化がたとえ深部まで進行していても、う蝕の表面には大きな欠損のみられない場合も多いのです。さらに歯頚部は、形態的に広範囲にプラークが停滞しやすいうえに、歯根面は耐酸性が低いため脱灰が側方に広がり、歯頚部を取り巻き環状に広い範囲に軟化が生じることも少なくありません。

このような根面う蝕は、病変の辺縁や深度も不明瞭であるため、削除する範囲も深さも判別が困難であることから、修復操作が容易ではありません。

※参考書籍
 「う蝕治療ガイドライン 第3版」
 日本歯科保存学会 編  永末書店

Q53 最近、年のせいか歯肉が下がって、いままで見えていなかった歯の根元が見えるようになりました。見た目も気になりますが、これって大丈夫なんでしょうか?
A53

歯の根元(根面)は、じつはとてもむし歯になりやすい場所。根面う蝕(根面のむし歯)と呼ばれとくに高齢のかたに増えています。「もともと歯が丈夫なのでむし歯になったことがない」という方も要注意のむし歯です。

※参考書籍 「nico 2018.3 クインテッセンス出版株式会社」

Q54 楔状欠損(アブレージョン)とは何ですか?
A54

傷んで象牙質が露出した歯はリスク大。歯ぎしりや食いしばりをするかたに多いのが歯の根元が楔状に失われてしまう楔状欠損です。強い力のためにエナメル質が傷んで剥がれ落ち象牙質が剥き出しになってしまいます。
歯ブラシでゴシゴシこするとますます象牙質を失ってしまいます。ブラッシングはやさしく、そして定期的に歯科医院で診てもらいましょう。

※参考書籍 「nico 2010.5 クインテッセンス出版株式会社」

Q55 酸蝕とは何ですか?
A55

酸っぱい食べ物・飲み物のとり過ぎでエナメル質が溶けて薄くなってしまうことです。酸蝕は歯の健康の大敵です。また、強い力で噛むために歯がすり減って象牙質が露出するような磨耗にも気をつけなければなりません。生活習慣のちょっとした改善も歯を守るためには大切です。飲食物やストレスで歯をいじめていませんか?

※参考書籍 「nico 2010.5 クインテッセンス出版株式会社」

Q56 シーラントって何ですか?
A56 シーラントは樹脂材料の一種です。歯の溝は汚れが溜まりやすく、毎日の歯みがきだけでケアするのはとても難しいのです。とくに、むし歯のリスクの高い患者さんは要注意です。シーラントで歯の溝をピタリと埋めることで、汚れが溜まらず安心です。リスクの高い患者さんや、生えたてでやわらかい永久歯のむし歯予防に役立ちます。
(簡単に言いますと、奥歯の噛み合わせる面の溝の部分にプラスチックの素材のものを流し込んで、その部分をむし歯予防する方法です。)
シーラントはむし歯のできやすい時期、むし歯ができやすい場所に行うのが良いとされています。生えたばかりの永久歯はむし歯になりやすいので、6歳前後を目途に歯科医院への来院をオススメします。
Q57 飛行機に乗ると虫歯がずきずき痛み出しました。なぜですか?
A57

飛行機が上昇したり下降したりすると、気圧の変化が起こります。そのため、虫歯や治療中の歯の中に含まれている空気が膨張したり、収縮したりして歯が痛くなることがあります。このような場合はそのまま放置せず、到着してからすみやかに歯科医を受診したほうがよいでしょう。飛行中に激しい痛みが発生したときは、客室乗務員にお伝えすれば鎮痛剤がもらえます。

飛行機に乗る前に虫歯は治療しておくことが大切です。

 

※JALホームページより引用

他、飛行中の様々な症状についてJALホームページにまとめてありますので、参考にしてください。

Q58 口臭やねばねば感が気になります。むし歯菌以外に水虫菌も関係しているのですか?
A58

むし歯菌・歯周病菌・水虫菌は3つとも異なり、治療をする際はそれぞれ対応しなければなりません。また、歯の磨き方、全身疾患(糖尿病)、タバコなど他要因も関係してきます。

一度ご来院いただいてお口の中の状態を診せてもらえれば、具体的なお話ができ、最適なアドバイスもできると思います。

Q59 暫間的間接覆髄(IPC)法について教えてください。
A59

暫間的間接覆髄(IPC)法

定義

う蝕象牙質をすべて除去すると露髄の危険性がある場合に、軟化象牙質(むし歯)を一層残したまま暫間的に覆髄処置を行い、貼付した覆髄剤の殺菌作用と歯髄の治癒力によってう蝕象牙質下方に修復象牙質を形成させる方法です。

使用する材料

HY剤
Ca(OH)2
三種混合抗菌剤(3-Mix)など

※参考書籍
「細菌のこと知ってください 治癒をめざして」
 監修 前田信子 中川洋一  永末書店
「エンドドンティクス 第3版」
 編集主幹 須田英明 中村洋
 編集   恵比須繁之 興地隆史 勝海一郎 斎藤隆史 中川寛一 中村幸生 林善彦
 永末書店

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