歯・お口の状態について
Q331 | 原因不明の歯痛は、耳鼻咽頭科や内科でも調べてもらうとよいと聞きました。なぜ医科での検査も必要なのですか? |
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A331 |
医科の病気にも、歯痛に似た痛みを引き起こすものがあるためです。本当の原因を見逃さないためのとても重要なステップです。
まず歯科で検査を受けます。STEP1 歯の検査を受け説明してもらおう!歯痛のある場所に炎症などがあるかどうか、エックス線検査でよく調べてもらい、検査結果について説明を受けましょう。また、筋・筋膜性歯痛(関連痛)の可能性についても診てもらいましょう。
STEP2 場合によってはセカンドオピニオン歯を削る治療をしたり、噛み合わせを替えてしまうと、もしも歯が原因でないとわかったとき元に戻せません。よほど原因らしき歯でなければ治療は控え、納得できないときはセカンドオピニオンを受けましょう。歯科用CTや顕微鏡でさらに詳しく調べてもらうのもよいでしょう。
歯科医院で原因が見つからなかったら・・・STEP1 上顎洞炎の検査耳鼻咽頭科・口腔外科 上顎洞に炎症が起きると、そのごく近くに上あごの歯根があるために歯痛が起きることがあります。耳鼻咽頭科で副鼻腔炎や蓄膿症などがないか検査を受けましょう。
STEP2 神経痛や心臓病、頭痛の検査内科・神経内科など 神経痛や頭痛が原因の歯痛、心臓病が原因の歯痛でないかどうかを、それぞれの専門家に調べてもらいます。その際、歯科医院からの紹介状を持参すると、受診意図がスムーズに伝わり安心です。
STEP3 非定型歯痛の検討歯科大学病院の心療内科・リエゾン診療科・精神科など ストレスが原因の歯痛の可能性について診察を受けます。歯科医院で紹介状をもらっておくと、受診意図がスムーズに伝わり安心です。睡眠を改善する薬や抗うつ薬などの処方、また、カウンセリングなどを受けながら経過を診ていきます。 ■抗うつ薬などの向精神薬は、医科で出してもらいます。
※参考書籍 「nico 2016.2 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q332 | 楔状欠損(アブレージョン)とは何ですか? |
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A332 | 傷んで象牙質が露出した歯はリスク大。歯ぎしりや食いしばりをするかたに多いのが歯の根元が楔状に失われてしまう楔状欠損です。強い力のためにエナメル質が傷んで剥がれ落ち象牙質が剥き出しになってしまいます。 |
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Q333 | 歯が痛いです。非定型歯痛かどうかわかりませんが、自分でチェックできますか? |
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A333 |
歯科でも医科でも原因不明な以下のような歯痛がありませんか?
症状1痛みのあるところの検査を受けても、むし歯や歯周病などのはっきりとした原因がない。 症状2「ここが原因?」という歯の治療を受けても痛みが数カ月以上消えない。 症状3経験したことのないような強い痛みがある。 症状4処方された鎮痛薬を飲んでも痛みが治まらない。 症状5冷たいものや熱いもの、食べ物などと触れたときの刺激痛ではないと思う。 症状6痛みが移動したり、本数が増えることがある。 症状7歯だけでなく顔面や首、肩まで痛いと感じることもある。
もしも思い当たる症状があったら、非定型歯痛の可能性がありそうです。歯科治療だけでなんとか治そうと頑張らず睡眠を取り、脳を休息させるための治療・セカンドオピニオンを優先的に始めましょう。
※参考書籍 「nico 2016.2 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q334 | 電動歯ブラシと普通の歯ブラシでは電動歯ブラシのほうがいいですか? |
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A334 |
一概にどちらがいいとは言えません。電動歯ブラシには、たくさんの種類があり、それぞれブラシの形、大きさが違っています。単純な一平面を磨くことにおいては、電動の方が短時間で効率良くできると思いますが、複雑な形をした歯に、毛先がうまくあたっていないと意味がありません。 歯科医院で自分にあった歯ブラシの使用法の指導をうけることをおすすめします。 ※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」 |
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Q335 | 異所性痛って何ですか? |
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A335 |
異所性痛とは、痛みの原因となっている部位とは異なる部位に痛みが発生することで、3つの種類があります。 1.関連痛(Referred Pain)痛みの原因の部位を支配している中枢神経が同神経支配下にある別の場所で感じる痛みのこと。 痛みを感じる場所に麻酔や処置をしても痛みの程度に変化はなし。 2.投影痛(Projected Pain)痛みの原因部位にある神経の延長線上で感じる痛みのこと。 3.中枢痛(Central Pain)中枢神経に痛みの原因があり、その神経支配下の部位で感じる痛みのこと。 ※参考書籍 |
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Q336 | 痛みが急に出た時どうしたらいいですか? |
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A336 | 夜中に急に痛くなったりすると、すぐには病院に行けない場合もあると思います。 その時の応急処置は、 ・痛い側のほほをとにかく冷やす。 ・鎮痛剤を服用して下さい。 ・お風呂などには入らない。 体を温めると、血流が増し、痛みが増してきます。 そして、我慢しないで、早く歯医者さんへ行きましょう。 |
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Q337 | うちの子が先天性欠如歯でないかどうか歯科医院で調べてもらいたいです。何歳くらいに調べるとよいですか? |
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A337 |
永久歯の歯胚のあるなしは、パノラマエックス線写真を撮影すると、早くも3歳ぐらいからわかり、6歳後半になれば確実といってよいレベルの診断ができます。先天性欠如歯は、早期に発見できると、その後の治療に有利です。これは先天性欠如歯の場合、乳歯のむし歯予防がとても大切なためです。永久歯が下から生えてこない場合、乳歯は抜けずに残ります。定期的にメインテナンスを受けて大事に使っていけば、この乳歯を30歳、40歳と使い続けることもできます。お子さんが小学校に上がる前に、歯科医院でパノラマエックス線写真を撮り、永久歯の歯胚について調べてもらいましょう。
※参考書籍 「nico 2015.9 クインテッセンス出版株式会社」 |
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Q338 | 酸蝕とは何ですか? |
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A338 | 酸っぱい食べ物・飲み物のとり過ぎでエナメル質が溶けて薄くなってしまうことです。酸蝕は歯の健康の大敵です。また、強い力で噛むために歯がすり減って象牙質が露出するような磨耗にも気をつけなければなりません。生活習慣のちょっとした改善も歯を守るためには大切です。飲食物やストレスで歯をいじめていませんか? |
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Q339 | 自分で首や肩の凝りを揉んでも楽にならないのはどうして? |
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A339 |
首や肩の凝りは、前方頭位等の姿勢の悪さや、顎の開閉運動のオーバーワークでも生じます。自分で首や肩の凝りを揉んでみたことは誰しもがあると思います。しかし他の人に揉んでもらうほど効果はありませんよね。 筋機能学書籍の著者である竹中正敏さんの話をご紹介しましょう。 『生来歯ぎしりの癖があるのに加えて、本書の原稿を書くときなど、ついつい紙面に近づきすぎて前方頭位姿勢になるため、首や肩が凝ってしまいます。そこで何とかしようと考えて、自分で肩を揉んでみるのですが、これが思いのほか効果がないのです。他の人に揉んでもらうと楽になるのに、実に不思議に感じます。 と、ある日、私の知人のセラピスト(柔道整復師)が仕事の打ち合わせにやってきた時、この疑問をぶつけてみました。 彼の答えは、「あははは・・・・・、先生その時の格好をして、鏡を見てもらえますか?楽な姿勢に見えますか?」 やってみました。わかりました。首や体軸が傾いた実に窮屈な姿勢で揉んでいるのです。こんな姿勢では、時間をかけてやればやるほど肩凝りが悪化しそうです。 皆さんにアドバイスです。肩凝りは、たとえ猫の手を借りても、自分の手では揉まないことです。』 ※参考書籍
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Q340 | 電動歯ブラシだけで歯周病予防は万全ですか? |
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A340 |
電動歯ブラシも手動歯ブラシも同じブラッシングの道具です。正しく使うことが大切で、どちらが効果があるとはいえません。また個人差はありますが、確かに歯ブラシだけでは磨ききれない場所は出てきます。例えば歯と歯の間などがそうでしょう。このような場所には歯間ブラシやデンタルフロスといった補助的な道具が必要になります。ただし高齢や病気などの理由で、手が動かしづらい場合には電動歯ブラシは、効果的な道具となるでしょう。また、唾液分泌を促進する電動歯ブラシもありますので、詳しくは歯科衛生士までお気軽にお尋ねください。 ※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」 |
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