Question

誤嚥性肺炎予防法を教えてください。

Answer

1. 食形態や食事のときの姿勢、環境を整えましょう

誤嚥はその人に合っていない食形態によって発生する可能性が高まります。

たとえば、その人の噛む力が落ちているのに昔のように硬い食べ物を無理やり食べている、飲み込む力が衰えていて水分を普通に飲み込むのが難しくなっているのに、とりみなどをつけずに飲んでいるなどです。場合によっては、誤嚥どころか窒息につながってしまうこともあります。まずは、適切な食形態を探ることが必要になります。

また、食事の際の姿勢も重要です。健常な人であっても不自然な姿勢で飲み込もうとすると誤嚥を起こすことがあります。高齢者になると食事をするのに適切な姿勢を保つことが難しくなったりします。加えて、巧緻性が低下し、食具をうまく使えない場合もあります。そうなると無理やり食べようとして姿勢が崩れたり、適切な分量、大きさにして飲み込むことができない場合があります。正しい姿勢を取れるようにしたり食具も使いやすいものに変えてみたりするなど、工夫の余地があります。

さらに、周囲の環境も影響します。たとえば、テレビを前にして食事をするとそちらに気を取られてしまい、しっかりと食べ物を口の中で処理せずに飲み込もうとしてしまうことがあります。目の前に食事に集中できる環境を構築することも必要です。

 

2.  肺炎を起こす細菌と戦えるようにする

体力や免疫機能が落ちていて細菌と戦えないというならば、まずは体力をつけることが大切です。そのためには、まず栄養を摂ることが重要です。つまり適切な食事が必要になります。十分な食事により栄養を摂ることで、身体も動くようになります。

 

3. 誤嚥しても喀出できるようになる

身体が動くようになるというのは抽象的な表現ですが、たとえば、しっかりと食べ物を噛めるようになると、誤嚥の危険性は減ります。また、万が一誤嚥をしても力強く喀出できれば、肺炎につながることも減るでしょう。

 

4. 肺炎の原因菌を減らす

食事由来の誤嚥は食形態の調整や環境・姿勢・介助などにより減らすことができます。しかし、食事に由来しない誤嚥もありました。そうした誤嚥を完全に防ぐのは難しいかもしれません。

しかし、肺炎の原因となる細菌を減らすことで、肺炎の発症を防ぐことが可能です。そして、その原因となる菌というのは口腔内に生息しているのです。つまり、口腔内をきれいにすることが、肺炎発症予防につながるのです。

 

5. 心の元気さを取り戻す

しっかりと食事ができるようになり、体力がつき、身体に「元気さ」が戻ってくると、心も元気になります。これも抽象的な話になってしまいますが、周囲の人(ご家族や医療者、日常生活で関わる人)からの支えや交流があり、いきいきと生活できることが、誤嚥性肺炎を遠ざけるといえると考えられています。

誤嚥性肺炎予防は口腔ケアや摂食嚥下リハビリテーションといったテクニカルな要素も重要ですが、広い視野を持てば、その人の心身を元気にすることが目標になるといえるのです。

 

※参考書籍
 「口にかかわるすべての人のための誤嚥性肺炎予防」
 米山武義 編著 医歯薬出版株式会社

お探しの情報は何ですか?

オススメ情報ランキング

医院情報

医院写真

〒750-0016
山口県下関市細江町1-3-2
TEL 083-231-1182
E-mail info@kato.or.jp

アクセスマップ

受付時間(日曜・祝日定休)
平日/午前9:00~ 午後6:30
木曜・土曜/午後1:00まで

関連記事

このページを見た人は以下のページも見ています