Question
うちの子は指をよく吸うのですが大丈夫ですか?どうしたらいいでしょう?
Answer
指しゃぶりは小児にみられる口腔習癖のひとつです。
審美的な問題だけでなく、機能的な問題を引き起こすことも考慮して対応しなければなりません。
口腔習癖への対応を行う際は、小児の成長発育を十分考慮した対応を行うことが必要です。
乳幼児期に好発する指しゃぶりやおしゃぶりの使用に関しては、やめるよう説明するだけではなく、小児と十分にコミュニケーションをとり、やめるための方法を一緒に模索し、無理にやめさせるのではなく徐々にやめていくことができることを目指しましょう。
学童期以降の口腔習癖は、保護者も小児自身も気づきにくい習癖が増えてきます。まずは習癖があることを意識させることが大切です。
口腔習癖除去のためには、小児自身の習癖をやめたいという気持ちを引き出すことが最も重要です。
他にも次のような口腔習癖があります。
小児に好発する口腔習癖一覧(歯列への影響と好発時期)
口腔習癖 | 口腔習癖の影響 | 好発時期 |
---|---|---|
吸指癖(指しゃぶり) | 開咬、上顎前突、上顎の狭窄歯列弓 など | 幼児期 |
おしゃぶりの長期使用 | 開咬、上下顎前突 など | 幼児期 |
口呼吸・口唇閉鎖不全 | 歯肉炎、上顎前歯部唇側傾斜、口唇の乾燥 など | 学童期 |
咬唇癖 |
下唇:上顎前歯部唇側傾斜、下顎前歯部舌側傾斜 上唇:上顎前歯部口蓋側傾斜、下顎前歯部唇側傾斜 |
学童期 |
舌癖 | 開咬、異常嚥下癖の誘発 など | 学童期 |
咬爪癖 | 開咬、切端咬合、正中離開、叢生 | 学童期 |
*小児に好発する口腔酒癖としては、吸指癖(指しゃぶり)、おしゃぶりの長期使用、口呼吸・口唇閉鎖不全、咬唇癖、舌癖、咬爪癖などがあげられます。口腔内診察の際に歯列や咬合に異常があると思われる場合は、習癖による影響があるかもしれません。
※参考書籍
「子どもの健やかなお口をつくる」
監著 木本茂成/福本 敏 株式会社 松風