X線

Q1 歯根破折しているのではないか?と言われ、CTを撮影しました。しかし、撮影しても破折片が出てなかったようです。CTを撮る必要はあったのでしょうか?
A1

破折部の幅が0.2mm以上だと根管充填が施されていてもCBCTで破折の診断ができます。

Özer SY: Detection of vertical root fractures of different thicknesses in endodontically enlarged teeth by cone beam computed tomography versus digital radiography, J Endod, 36: 1245-1249, 2010.

しかし、破折部の幅が0.03~0.1mmの場合にはCBCTでは確認できません。

Patel S, Brady E, Wilson R et al. : The detection of vertical root fractures in root filled teeth with periapical radiographs and CBCT scans, Int Endod J, 46: 1140-1152, 2013.

根管充填の既往のある歯におけるCBCTによる破折の有無の判定は信頼できるとはいえないと述べている論文もあります。

Chang E, Lam E, Shah P et al. : Cone-beam computed tomography for detecting vertical root fractures in endodontically treated teeth: A systematic review, J Endod, 42: 177-185, 2016.

しかし、根管充填を施した抜去歯に実験的に垂直歯根破折を惹起した報告、

Hassan B, Metska ME, Ozok AR: Detection of vertical root fractures in endodontically treated teeth by a cone beam computed tomography scan, J Endod, 35: 719-722, 2009.

Bechara B, McMahan CA, Noujeim M et al. : Comparison of cone beam CT scan with enhanced photostimulated phosphor plate images in the detection of root fracture of endodontically treated teeth, Dentomaxillofac Radiol, 42: 20120404, 2013.

ならびに臨床の場で垂直破折が疑われる根管充填の既往歯の症例報告、

Bernardes RA, de Moraes IG, Húngaro Duarte MA et al. : Use of cone-beam volumetric tomography in the diagnosis of root fractures, Oral Surg Oral Med Oral Pathol, 108 : 270-277, 2009.

Edlund M, Nair MK, Nair UP: Detection of vertical root fractures by using cone-beam computed tomography: A clinical study, J Endod, 37: 768-772, 2011.

Kajan ZD1, Taromsari M: Value of cone beam CT in detection of dental root fractures., Dentomaxillofac Radiol, 41: 3-10, 2012.

いずれにおいても、CTは垂直歯根破折の判定に非常に有効とされています。

歯周組織の破折防止のためには、口腔内所見やデンタル所見から垂直歯根破折が疑われる場合は、早急にCT撮影を行い、垂直破折の有無を確認することが必要です。

※参考書籍
 「日本歯内療法学会雑誌 第39巻 第3号 平成30年9月 歯内療法
 日本歯内療法学会

Q2 なぜ、歯科医院ではよくX線撮影をするのですか?
A2

的確な治療計画をたてるため、治療経過を正確に把握するために見えない部位を写しだすX線写真がたいへん役に立つからです。

※参考書籍 「nico 2007.3 クインテッセンス出版株式会社」

Q3 何度もX線撮影をすると被爆量が心配なのですが。
A3

歯科のX線撮影の被爆量は自然放射線と比較してもはるかに小さいものです。

※参考書籍 「nico 2007.3 クインテッセンス出版株式会社」

Q4 今度子どもがパノラマレントゲンを撮ります。被ばく量ってどれくらいですか?
A4

約0.01mSvとされていますので、私たちが宇宙や大地から受ける自然被ばく量(年間)の約200分の1、東京~ニューヨーク間を飛行機で往復する際の被ばく量、約0.2mSvの20分の1程度、と考えるとわかりやすいかもしれません。お子さんのレントゲンは、放射線量を減らして撮影しますし防護エプロンをすればさらに被ばくを減らせます。

※参考書籍 「nico 2017.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q5 エックス線写真ってなぜ撮るの?
A5

歯科の病気は、見かけだけではわかりません。むしろ歯ぐきやあごの骨(歯槽骨)の下に隠れて進んでいることが多いのです。そのため、病気の発見と、検査、診断、治療にはエックス線撮影が欠かせません。歯や歯槽骨、あごの骨格などを撮影し、むし歯や歯周病、歯の破折、萌出異常、そして矯正治療からインプラント治療まで、ありとあらゆる歯科治療に役立てられています。歯科のエックス線写真にはデンタル、パノラマ、CTほかさまざまな種類があり、それぞれの特徴に応じて使い分けられています。

※参考書籍 「nico 2011.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q6 毎日「○○マイクロシーベルト」とか、「○○ベクレル」とか、自然放射線がどうとか、テレビや新聞で報道されていますが、数字や単位で頭がこんがらがります。できれば、基礎的なことから教えてください。
A6

シーベルトやベクレルは放射線を計る単位で、自然放射線は大気や宇宙や食べ物から地球上の誰もが受けている放射線のことです。それでは、もう少し詳しくご説明しましょう。
放射線量の単位である「シーベルト」は、放射線の人体への影響を表す単位です。つまり被ばく線量を表します。「ベクレル」は、ある物質の放射能、つまりどれくらいの頻度で放射線を出すかを表す単位です。放射線による人体への影響を説明する際には、「シーベルト」の単位を用います。歯科のエックス線撮影による人体への被ばく線量も、「シーベルト」で表されます。
「ミリシーベルト」はシーベルトの1000分の1、「マイクロシーベルト」はシーベルトの100万分の1を表します。歯科のエックス線撮影の放射線量は、「マイクロシーベルト」で表されることが多いです。
さて、私たちの身の回りにある放射線は、大きく二つに分けることができます。ひとつは人工放射線、もうひとつが自然放射線です。人工放射線には、医療で使われるエックス線、核実験などによる放射線のほか、原子力発電所の事故による汚染も含まれます。
自然放射線とは、空からの放射線(宇宙線)、大地からの放射線、自然界に存在するラドンやトロンによるもの、それから食物に含まれているもの(人工放射線による食物の汚染は含まない)などのことをいいます。私たちにとってもっとも身近な放射線は、じつはこの自然放射線で、地球上の生物のすべてが、多かれ少なかれ空や大地からの放射線を浴びているのです。また、宇宙線の量は、高度が高くなるほど増加するため、たとえば飛行機で移動するときは、その分余計に放射線を浴びています。
私たちが地上で浴びている自然放射線量は、世界平均で一人当たり2.4ミリシーベルト/年(毎時換算では0.274ミリシーベルト/時)とされています。ただ、自然放射線量は地域によって差が大きく、世界のなかでも自然放射線の多い地域としてイランのラムサール、ブラジルのガラパリ、中国広東省の陽江などが有名です。

※参考書籍 「nico 2011.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q7 CTでなにが見えるの?
A7

コンビームCTは、患者さんのあごを3次元的に解析できる歯科の新しい検査用装置です。歯や歯槽骨の状態だけでなく、骨格、骨質、神経や血管の位置を立体的に把握できるため、インプラントや再生療法をはじめとする専門的な治療で使われ始めています

※参考書籍 「nico 2011.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q8 エックス線写真はどんな時に必要なの?
A8

エックス線写真は、自覚症状のないトラブルや直接見えない部位を診られるだけでなく治療後の経過観察や健康維持に役立つ患者さんのお口の貴重な記録です。定期的にメインテナンスを受け何年かごとにエックス線写真を撮って見えないところも確認しながらお口の健康を守っていきましょう。

※参考書籍 「nico 2011.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q9 デンタルX線でどのようなものを診ているのですか?
A9

1. う蝕の有無とその程度
2. 根管治療の有無とその完成度
3. 根の吸収と穿孔の有無
4. 歯根破折
5. 根近接の度合い
6. 歯の位置移動(近心傾斜など)
7. 歯根の形態

歯の支持組織

1. 骨の欠損と吸収の程度
2. 歯冠-歯根比の優劣
3. 根分岐部の問題点
4. 残根、取り残された根の有無
5. クレーターの有無
6. 歯根周囲の透過像、不透過像

※参考書籍
 「臨床咬合補綴治療の理論と実践」
 山崎 長郎 監著/今井 俊広 今井 真弓 小出 肇 佐藤 利英 著
 クインテッセンス出版株式会社

Q10 今度親知らずの抜歯のためにCTを撮ると言われました。CT撮影による被爆線量を教えてください。
A10

当院では、Kavo 3D eXamというCT機器を導入しています。
撮影条件によって異なりますが、平均で0.07mSV位です。
Kavo 3D eXamは他社と比較しても被爆線量は少ないという特徴があります。
ちなみに、日本での年間の平均自然放射線量は2.1mSVですので、それよりもずっと低い数値でCTを撮影しますのでご安心下さい。

Minds医療情報サービス(厚生労働省委託事業)に歯科X線撮影の被曝について掲載されています。
詳しくはこちらをご覧下さい。
Minds医療情報サービスへ
(TOP→歯科・口腔→歯科・口腔全て→インプラントの画像診断ガイドライン→インプラントの画像診断におけるX線被曝に関する参考資料)

X線撮影CT機器「Kavo 3D eXam」とデジタル化

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