歯周外科・再生療法

Q1 歯周外科治療とはどんな治療なのですか?
A1

歯周外科治療は「手術」のことです。

目的によって次の3つに分けられます。

1.フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)

汚れの徹底掃除。スケーリングやルートプレーニングでとりきれなかった歯周ポケットの奥深くにあるプラークや歯石を、歯肉を切り開くことによってしっかりと取り去ります。歯根表面をきれいにし、歯周ポケットを浅くするための治療です。

2.歯周組織再生療法

崩れた土台を作り直す工事。歯槽骨が吸収されてしまっている場合は、歯槽骨の再生を促します。お口の状態や全身の状態によっては、再生療法ができない場合もあります。

3.歯周形成手術

見た目の改善を主目的に、外壁を修復。歯肉が下がって歯が長く見えるようになってしまった場合に、他の部分から歯肉を移植して形成し、見た目をよくする方法です。

 

※参考書籍
 「日本人はこうして歯を失っていく」
 日本歯周病学会 日本臨床歯周病学会
 朝日新聞出版

Q2 外科処置前に痛み止めを飲むのはなぜでしょう?
A2

術後の疼痛管理は、単に患者さんの痛みを取り除くだけでなく、痛みによって二次的に引き起こされる、呼吸・循環器の合併症を予防する効果があります。

また、先取り鎮痛という取り組みも積極的に行われています。手術によって生じた侵害刺激は、脊髄や延髄にある侵害刺激を受容するニューロンを長期にわたって興奮させることが知られています。その結果、疼痛過敏が生ずることがあります。そのため、術前から鎮痛薬を投与したり侵害刺激を与える前に術野に局所麻酔を施して、痛みの伝達の抑制を図るのです。全身麻酔下でも口腔外科手術では出血をおさえ、術野を明視するために欠陥収縮薬添加の局所麻酔薬を注射しています。

局所麻酔薬を使用することは、術後の鎮痛にも大いに役立っています。また、術中に鎮痛薬を使用する、麻酔覚醒前に鎮痛薬を投与する、術後の鎮痛薬の持続投与などを行って積極的に鎮痛を図っています。

※参考書籍
 「知ると得する歯科麻酔」
 大井 久美子  一般財団法人 口腔保健協会

Q3 歯周外科治療は何のために必要なのですか?またどのような流れで行うのですか?
A3

歯周基本治療を終えても炎症が止まらない患者さんに必要になるのが歯周外科治療です。

歯周基本治療では歯根の分岐部や歯根の凹部の歯石は取れません。取り切れなかった汚れを取り、深い歯周ポケットを浅くするために、歯ぐきを切開して直接歯根や骨にアプローチする外科的な歯周病の治療です。

歯周外科治療の目的

  1. プラーク、歯石の除去
  2. 歯周ポケットの除去、減少
  3. 生理的な骨形態の獲得
  4. 付着歯肉の獲得
  5. 審美性の回復(根面被覆、歯頚線の調整など)
  6. 歯周組織の再生
  7. 生理学的幅径の再獲得

 

歯周外科治療の流れ

STEP1

歯周外科治療の流れ1

歯周基本治療では取り切れない汚れです。

STEP2

歯周外科治療の流れ2

歯ぐきを開き、残った汚れを確認します。

STEP3

歯周外科治療の流れ3

汚れを徹底的に取り、骨の形を整えます。

STEP4

歯周外科治療の流れ4

必要に応じて再生療法をし、歯ぐきを閉じて治療終了です。

 

※参考書籍
  「驚くほど臨床が変わる!こだわりペリオサブノート」
 瀧野 裕行 監著 クインテッセンス出版株式会社
 「nico 2016.3 クインテッセンス出版株式会社」

 

 

Q4 痛くないので放っていたら、歯周病が悪化してしまい、歯を残すには再生療法が必要だそうです。再生療法ってどんな治療ですか?
A4

失われた骨、セメント質、歯根膜を取り戻すことを目的とする外科処置です。手術でただ汚れを取り除くよりもさらに多くの骨を増やすことができ、歯周ポケットの減少が期待できます。

再生療法は一般的に骨の垂直的欠損には効果的であり、水平的欠損には効果が出にくい処置です。GTR法、エムドゲイン法など様々な方法があります。

 

※参考書籍 「nico 2016.3 クインテッセンス出版株式会社」

Q5 歯周病で抜歯したところに今度インプラントを入れることになりました。すぐに入れてもらえるのかと思ったのに歯周外科治療をすませてからだそうです。なぜ歯周病の治療が必要なのでしょうか?
A5

歯周病のお口にインプラントを埋入し、炎症のために周りの骨が失われてしまったらせっかくのインプラントが台無しです。治療を長持ちさせたいなら「急がば回れ」。歯周病を治してからインプラントを入れましょう。

 

※参考書籍 「nico 2016.3 クインテッセンス出版株式会社」

Q6 インプラントが歯周外科治療後の歯を守るって本当ですか?
A6

歯周外科治療で残したデリケートな歯にダメージを与えず、長く使い続けていくには噛む力がその歯に集中してかからないようにコントロールしていく必要があります。インプラントを埋入することによって、歯にかかる力を分散させることができると、残した歯をより長く使い続けられるでしょう。

 

※参考書籍 「nico 2016.3 クインテッセンス出版株式会社」

Q7 歯周外科治療の手術前、当日、手術後に気をつけることは何ですか?
A7

「手術」というと、誰しも緊張するものですが、事前に説明を受け、治療内容を十分に理解したりこんな準備ができると、安心して手術に臨めます。術前・術後について気になることがありましたら、いつでも遠慮なくお尋ねください。

1.手術を受ける前

  • 手術の内容やかかる時間、リスクなどについてご説明します。

 

  • 血液サラサラの薬や骨粗しょう症の薬など、医科の薬が手術に影響することがあります。正確な情報が必要なのでお薬手帳をお持ちください。

 

  • タバコは治療の成功率を下げます。できれば禁煙をしてください。最低でも1日10本医科にしていただくようお願いします。

 

  • 手術内容によりますが、術後に腫れや内出血斑が1~2週間程度残ることがあります。仕事や行事に差し支えのない日程を組みましょう。

 

  • 手術当日がハードスケジュールにならないようにし、十分な睡眠を取り体調を整えましょう。長湯や過度の運動や深酒も避けましょう。

 

  • 手術翌日の消毒、1週間~10日後の抜糸など、術後も数度の来院が必要です。

 

  • 治療についてご心配でしたら、遠慮なくご質問ください。

 

2.手術当日

  • 昨夜はよく眠れましたか?食事はいつもどおり摂れましたか?ふだんどおりでないことがなにかありましたら、体調のサポートのためにも、お教えいただけると助かります。

 

  • 歯科で処方された薬のほかに、ふだん服用している薬を再確認させていただきます。

 

  • 局所麻酔で手術を受ける方とは、術中も意思疎通ができます。そのための安全な意思表示の方法をお教えしますので指示に従ってください。感染を避けるため、くれぐれも洗浄してある器具や口もとに触らないようにお願いします。

 

  • 術中に痛みを感じたり、あごが疲れたら遠慮なくお教えください。

 

  • 手術前にお手洗いをすませておきましょう。我慢すると血圧が上がってしまうので、術中も我慢せずにお教えください。

 

  • 麻酔をすると心臓がいくらかドキドキしますが、これは麻酔薬の通常の作用です。ご心配には及びません。

 

3.手術を受けた後

  • 術後に落ち着かれましたら、行った治療の内容や、痛みや再出血への対応法、今後の予定、セルフケアやお食事の注意点についてご説明いたします。

 

  • ブラッシングは、術部以外はいつもどおりに続けてください。

 

  • 術部については、殺菌剤入りのうがい薬を処方しますので、うがいをしてケアしましょう。術部の治りをみながら徐々にブラッシングを開始していきます。

 

  • 麻酔が切れるまでの間は、誤って噛んだりヤケドをしやすいため、食事を控えてください。術部を安静に保つため、治療期間は術部で噛むのは控えてください。

 

  • 硬いものや刺激物はしみたり痛んだりする可能性があります。傷の治りをみながら、徐々に通常の食事に戻していきましょう。

 

 

※参考書籍 「nico 2016.3 クインテッセンス出版株式会社」

Q8 歯周外科治療手術後の痛みは?
A8

1週間はハードスケジュールを避け睡眠をよくとってお過ごしください。お疲れがあると治りに影響が出る場合もあります。また、心配なことなどありましたら遠慮なくスタッフにお尋ねください。

1.腫れと痛みとは?

痛みの感じ方は人それぞれ違いますので一概には言えませんが、多くの場合、麻酔が切れたあとがいちばん痛みます。当日の夜がいちばん痛むでしょうが、これをピークに痛みが治まって、徐々に鈍痛に変わっていきます。痛みはお薬でコントロールできます。痛み止めを処方しますので、痛むときにお飲みください。
手術して2~3日すると手術したところが少し腫れてきます。「痛みがひいたのに腫れてきた」とびっくりなさるかたがいますが、これはからだが治っていくときに起きる反応ですので、ご心配いりません。このとき、くれぐれも冷やさないようにお願いします。血液循環が悪くなり、かえって治りが悪くなってしまいます。
まれに腫れと同時に内出血を起こすかたがおられますが、血液循環がよくなることで起こるもので、これもご心配には及びません。しばらくするときれいに消えてしまいます。
1週間もすると、多少の違和感があるくらいで、痛みも腫れもなくなっていきます。

2.食事は?

塩辛いもの、酸っぱいもの、刺激物は傷口にしみますので避けましょう。最初の1~3日間くらいはおかゆ、そして徐々にふつうのうどんなどにしていきます。しっかり噛めないので、胃に負担がかかりがち。そこで消化のよいものをとりましょう。手術した側の反対側で、少しずつやわらかいものを噛んで食べてください。一週間は禁煙でお願いします。
ただ、手術した範囲の広いかたは、当日はとくにおかゆすら食べる気力のないこともあるでしょう。そんな場合にそなえて、「ウイダーインゼリー」「カロリーメイト」などのゼリータイプのドリンクを事前にご用意いただくのもよいでしょう。とりあえず最低限の栄養をとることができます。1週間ほどでふだんどおりに食事がとれるようになります。

3.歯みがきは?

手術したところ以外は、いつもの歯ブラシでいつもどおりみがきます。プラークの除去は、歯周病の治療にとってとても大切なことですので、当日も歯みがきをしましょう。ただし、手術をしたところは歯科医院で処方するしみにくいうがい薬(コンクールFなど)でのうがいにとどめます。
手術の内容によっては、傷口の消毒が必要な場合もあります。その際は翌日歯科医院においでいただきます。
1週間後には抜糸、そして3~4週間経つと傷口がふさがってきます。患者さんの治り方にもよるのですが、その頃にはやわらかめの歯ブラシでふつうの歯みがきができるようになってきます。

※参考書籍 「nico 2010.1 クインテッセンス出版株式会社」

Q9 プラークリテンションファクターって何ですか?
A9

プラークリテンションファクターとは、プラーク性歯肉炎と同様に口腔衛生管理を困難にする要素のことをいいます。

具体的には、歯石、歯列不正、歯肉歯槽粘膜部の異常、不適合修復・補綴物、歯の形態異常、食片圧入、口呼吸、口腔前庭の異常、歯頚部う蝕、歯周ポケットなどが該当し、これらが存在すると、歯周炎は悪化します。

 

※参考書籍
 「歯周治療の指針2015」
 特定非営利活動法人 日本歯周病学会

Q10 歯周外科治療を受けましたが、手術後に傷口が治癒するまでどのくらいの期間がかかるのですか?
A10

手術の種類にもよりますが、手術後の創傷治癒には4週間程度の期間が必要です。

※参考書籍
 「歯周治療の指針2015」
 特定非営利活動法人 日本歯周病学会

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