治療内容・方法について
Q61 | 最近奥歯が動いてきたので歯医者に行きましたが、再生療法しかないと言われました。しかし、タバコを吸ってるとできないと言われました。どうしてですか? |
---|
A61 | ニコチンの血管収縮作用により、術部の虚血が誘発されます。また、創傷部において再上皮化に必要な上皮細胞の遊走を減少させます。歯肉からの出血が少ないことは、血管新生が不十分になって創傷治癒能力が低下し、感染のリスクが高まることを意味します。 喫煙による影響は、創傷治癒の障害のみならず、術後のメインテナンスにおいて歯周病の再発・憎悪、あるいはインプラント周囲炎のリスク因子として注意しなければなりません。 したがって、外科処置前に禁煙することが大切です。
※参考書籍 |
---|
Q62 | 最近奥歯が動いてきたので歯医者に行きましたが、再生療法しかないと言われました。糖尿病であることを告げると、できないと言われました。どうしてですか? |
---|
A62 | 全身疾患のなかでも、糖尿病は創傷治癒を障害する代表的な疾患と考えられます。糖尿病による血流の低下、あるいは血管新生の低下など、さまざまな理由により、修復障害を引き起こします。このため、糖尿病患者においては主治医との対診が不可欠であり、適切な血糖値のコントロール下で外科処置を行わなければなりません。
※参考書籍 |
---|
Q63 | ある歯科医院で再生療法をしましたが、うまくいかなかったようで再度やらないといけないと言われました。どういう人はうまくいかないことがあるのでしょうか? |
---|
A63 | 再生療法の成否には、歯牙を取り巻く環境が大きく関与しています。 例えば、歯列不正や薄い歯ぐき、再生をしたい部位がアクセスしにくい部位だったり、広範囲だったりする場合です。 その他の要因として、口が開けづらい、不適合な修復物が入っている、入れ歯のバネのかかる歯(鈎歯)の状態、唾液量が多かったり少なかったり、などがあります。 糖尿病・免疫疾患・肝疾患、腎疾患、心疾患などの全身疾患や、喫煙・舌癖・口唇癖・楽器演奏などの習癖が治療の成否に関わってきます。
※参考書籍 |
---|
Q64 | プラークリテンションファクターって何ですか? |
---|
A64 | プラークリテンションファクターとは、プラーク性歯肉炎と同様に口腔衛生管理を困難にする要素のことをいいます。 具体的には、歯石、歯列不正、歯肉歯槽粘膜部の異常、不適合修復・補綴物、歯の形態異常、食片圧入、口呼吸、口腔前庭の異常、歯頚部う蝕、歯周ポケットなどが該当し、これらが存在すると、歯周炎は悪化します。
※参考書籍 |
---|
Q65 | 歯周外科治療を受けましたが、手術後に傷口が治癒するまでどのくらいの期間がかかるのですか? |
---|
A65 | 手術の種類にもよりますが、手術後の創傷治癒には4週間程度の期間が必要です。 ※参考書籍 |
---|
Q66 | 歯内療法って何? |
---|
A66 |
歯の中の感染した神経(歯髄)を取り除く際、入ってくる細菌を阻止して、根管内に存在する細菌を排除し、新たな細菌の侵入を阻止する治療のことです。 ※参考書籍 |
---|
Q67 | 歯周外科で何を活かせるのか? |
---|
A67 | 1)非外科的療法では除去できない病原因子や病変の除去 2)生理的な歯周組織の形態や性状への回復 3)審美性の改善や向上 ※参考書籍 |
---|
Q68 | 歯が全体的に大きく前歯2本が前に出ています。その出っ歯をセラミック治療で治したいと考えています。治療費や治療回数など気になり問い合わせいたしました。 |
---|
A68 |
前歯2本がどの程度出ているかで変わってきます。時と場合によっては、隣接する歯を削ったり、矯正をしたりすること考えるかもしれません。前歯2本の処置のみで終えれるのであれば、治療回数は4回程度、費用はおよそ2本で20万円前後+保険の治療費となります。 |
---|
Q69 | 義歯があるのは何のため? |
---|
A69 | 義歯は食事を摂るために必要なものであることは皆さんもお分かりでしょう。では、食べられなくなったとき義歯は必要なくなるのでしょうか? 私たちは1日に1.5lもの唾液を出し、飲み込んでいます。経口摂取していない人が、誤嚥性肺炎を繰り返し起こすのは、自分の唾液の嚥下や痰が処理できない口腔になっていることが大きな要因となっています。 義歯の役割●残っている歯を助ける 欠損部分を義歯で補い、上下の歯があることにより下顎のあるべき場所が確定します。そうして下顎が固定されることによって嚥下時に舌に力を入れやすくなり、その結果嚥下圧が高まり、誤嚥のリスクが低くなります。歯の欠損が多い場合に、義歯がこれを補っていないことが誤嚥のリスクを高めるのです。また、パーキンソン病や抗精神病薬が投与されている場合によく見られる常にモグモグするような顎の動きが、義歯がなく下顎が固定されない場合に出てくることがあります。歯がないと顎が落ち着く場所がわからず、様々な問題につながります。 また咀嚼できる歯があるからこそ、下顎が常に上顎を突き上げ脳への刺激にもなります。更に、よく噛むことは唾液を出し、消化を助け、舌や頬を使うことで機能維持や口腔内の自浄作用にもつながります。 そのほか部分義歯の場合は、装着することで残っている歯にかかる負担を減らすことができます。義歯がないと残りの歯に負担がかかり、そしてそれらの歯が徐々に駄目になり、義歯は更に大きくならざるを得ません。 このように義歯は食べることを助けるだけでなく、義歯を装着したら顔貌が整うことで若々しく見えるというのはよくある話で、言葉もはっきりし、体の平衡感覚が保たれ歩行の安定にもつながり、ひいては外出する気持ちが芽生えることも想像できますね。 つまりその人が、身体的にも精神的にも社会的にもその人らしくあるために、義歯は必要なのです。 |
---|
Q70 | 親知らずを抜きたいのですが、どのくらい費用がかかりますか? |
---|
A70 |
親知らずの抜歯は保険対応です。費用はケースによって異なりますが、初診か再診かでも金額は変わりますし、レントゲンの種類によっても違います。例えば、安全な抜歯のために埋伏した親知らずの歯根の形状と下歯槽管との位置関係を正確に把握する必要がある場合にはCT撮影を行います。例えば、保険適用でCT撮影は3,500円程度です(3割負担の場合)。また、上顎よりも下顎の親知らず抜歯のほうが高額になる場合もあります。 1.まっすぐ生えている親知らず3,000~4,000円 2.斜めに生えている親知らず5,000~6,000円 3.埋まっている親知らず7,000~10,000円 個人差や医院ごとに差がありますが、保険適用で3割負担の場合は上記金額程度だと思っていただけるとよいでしょう。 |
---|