治療内容・方法について

Q201 歯周組織の安定のために、歯列不正は矯正したほうがいいのですか?
A201

歯列矯正をしなくとも、プラークコントロールができるなら、歯周組織は安定します。

前歯の歯列不正とプラーク、歯肉炎の関係
Ashley FP, Usiskin LA, Wilson RF, Wagaiyu E. The relationship between irregularity of the incisor teeth, plaque, and gingivitis: a study in a group of schoolchildren aged 11-14 years. Eur J Orthod 1998; 20(1): 65-72. 

※参考書籍
 「歯周病学の迷信と真実 その論文の解釈は正しいか?」
 関野 愉、小牧令二 著  クインテッセンス出版株式会社

Q202 インプラントの保証は何年ですか?
A202

当医院ではインプラントの保証は5年です。 インプラントも機械や車などと一緒で定期的なメンテナンスが必要です。定期的に診させていただくなどをし、より良い状態で一生使っていただけるように、インプラント以外のご自身の歯を守るために、定期検診にはお越し下さい。よって、定期検診にお越し頂けない場合は保証が適用されないこともありますので、あらかじめご了承下さい。

加藤

Q203 矯正治療をしたいと思い、歯医者に行きました。歯周病がひどいといわれ、まず一般歯科へ案内されました。歯ぐきの歯周治療が終わってからどのくらいで矯正治療ができますか?
A203

歯周治療終了からブラケット装着まで2~6カ月くらいの期間をあけることが推奨されています。

 

※参考書籍
 「オルソインプラントセラピー」
 丹野 努、クインテッセンス出版株式会社

Q204 神経をとっている歯が何本もあります。今後総入れ歯になるんでしょうか?
A204

必ずしも総入れ歯になるわけではありませんが、神経をとっている歯は健康な歯に比べてもろくはなっています。 なので、今まで通り固い物を噛んだりというのをあまりされない方がいいでしょう。 後は痛みがなくても定期的に歯科医院に行き、少しでも長くもたせるよう努力する必要があります。

Q205 保険の銀歯(金属冠)について教えてください。
A205

現在、保険適用されているものの中で1番多く使用されているのは、12%金銀パラジウム合金という金属です。これは、金12%銀46%パラジウム20%銅20%、そして少量のスズ亜鉛などが含まれています。金属なので強度が強く、ほとんどの部位に使用できますが、見た目が悪く、アレルギーなどを引き起こす可能性もあります。

材質

「金銀パラジウム合金」と「ニッケルクロム合金」の2種類が指定されています。

価格

約3000~5000円です。(3割負担の場合)

メリット

金属なので強度が高い。保険適用なので安価。

デメリット

  • 見た目が良くない。
  • 時間が経つと歯や歯ぐきの変色、金属アレルギーなどを引き起こす可能性がある。
  • 表面にプラークが付着しやすく、むし歯・歯周病の原因になる。

 

治療期間

最短2回(型取り→装着)

平均耐用年数

2~5年(材料そのものの劣化)

平均使用年数

7.1年(トラブルが起こるまで)
※トラブルなしの方もいるので、あくまで目安です。

Q206 ノンメタルクラスプデンチャーって何?
A206

日本補綴歯科学会では、「義歯の維持部を義歯床用の樹脂を用いて製作したパーシャルデンチャーの総称」という定義がなされています。

笛木賢治, 大久保力廣, 谷田部優, 他, 熱可塑性樹脂を用いた部分床義歯(ノンメタルクラスプデンチャー)の臨床応用. 日補綴会誌 2013; 5: 387-408.

Fueki K, Ohkubo C, Yatabe M, et al. Clinical application of removable partial dentures using thermoplastic resin Part Ⅰ: Definition and indication of non-metal clasp dentures. J Prostho Res 2014; 58(1): 3-10.

Fueki K, Ohkubo C, Yatabe M, et al. Clinical application of removable partial dentures using thermoplastic resin Part Ⅱ: Material properties and clinical features of non-metal clasp dentures. J Prostho Res 2014; 58(2): 71-84.

つまり、一般のパーシャルデンチャーで歯に掛ける金属部分(クラスプ)が、義歯床用の樹脂でできている(レジンクラスプ)パーシャルデンチャーのことをいいます。ノンメタルクラスプデンチャーには全く金属を使っていないものだけでなく、部分的に金属が使われているものも含まれます。

ノンメタルクラスプデンチャー1

ノンメタルクラスプデンチャー2

ノンメタルクラスプデンチャー3

ノンメタルクラスプデンチャー4

 

※参考書籍
 「ノンメタルクラスプデンチャー 長く使える設計の原則からメインテナンスまで」
 谷田部 優 著  クインテッセンス出版株式会社

Q207 ノンメタルクラスプデンチャーのメリット・デメリットを教えて下さい。
A207

一般の義歯の材料である樹脂と異なる樹脂を使っており、以下のようなメリット・デメリットがあります。

●メリット

  1. 義歯を入れていると気づかれにくい
  2. 装着感がよい
  3. 食渣が詰まりにくい
  4. 歯を大きく削らない
  5. 金属アレルギーにも対応できる
  6. 臭いがつきにくい
  7. 壊れない・変形しない
  8. 適合がよい(熱収縮が小さい・ない)
  9. 劣化しない
  10. 着色・変色しない
  11. 修理ができる
  12. リラインができる

 

●デメリット

  1. 辺縁歯肉の自浄性に劣る
  2. 材料の耐久性が低い
  3. 剛性が低く、義歯の安定を得ることができない場合がある
  4. 噛みにくい、動きやすい
  5. レジンクラスプ部が接している歯頸部歯肉に炎症が起こりやすい
  6. 劣化しやすい
  7. 修理がむずかしい

 

※参考書籍
 「ノンメタルクラスプデンチャー 長く使える設計の原則からメインテナンスまで」
 谷田部 優 著  クインテッセンス出版株式会社

Q208 ノンメタルクラスプデンチャーはどんな方にすすめられているんですか?
A208

加藤歯科医院ではこんな方にすすめています。

  1. 外観を気にする方
  2. 金属を使えない方
  3. 歯を削りたくない方

 

※参考書籍
 「ノンメタルクラスプデンチャー 長く使える設計の原則からメインテナンスまで」
 谷田部 優 著  クインテッセンス出版株式会社

Q209 ノンメタルクラスプデンチャーなのに金属が入っています。なぜですか?
A209

ノンメタルクラスプデンチャーには、剛性を与えるため金属のフレームを用いたものと全く金属を使っていないものの2種類があります。

金属のフレームを用いたノンメタルクラスプデンチャー

基本的には広い範囲で適応可能ですが、以下の症例では難しくなります。

1.片側に偏在する少数歯残存症例

2.すれ違い咬合

3.臼歯の咬合支持がない

4.支台歯にアンダーカットが少ない

5.う蝕や歯周疾患がコントロールできない

6.ブラキサー

7.レジンアームの幅を確保できない

 ●全く金属を使っていないノンメタルクラスプデンチャー

装着当初は大きな問題はありませんが、残存歯や顎堤の保全という点では問題が起こることがありますので、以下のような特別な場合に適応します。

1.暫間義歯

2.金属アレルギー

3.前歯部の少数歯欠損

4.義歯の機能力の負担がかからない症例

5.審美性を優先せざるを得ない症例

6.歯の切削(前処置)に同意が得られない症例

※参考書籍
 「ノンメタルクラスプデンチャー 長く使える設計の原則からメインテナンスまで」
 谷田部 優 著  クインテッセンス出版株式会社

Q210 ノンメタルクラスプデンチャーの清掃方法を教えて下さい。
A210

通常の義歯の材料であるレジンと異なり、樹脂表面の硬度が低いもので作製されています。そのため、使用する義歯用ブラシは比較的柔らか目のブラシを使うとよいでしょう。しかし、柔らか目のブラシでは汚れが残ってしまいがちなので、義歯用の洗浄剤を毎日必ず使いましょう。その際、樹脂によって強アルカリ性洗浄剤は使えなかったり、金銀パラジウム合金などの銀合金は酸性洗浄剤で変色したりするので、中性の義歯洗浄剤をおすすめします。

※参考書籍
 「ノンメタルクラスプデンチャー 長く使える設計の原則からメインテナンスまで」
 谷田部 優 著  クインテッセンス出版株式会社

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