いびき

Q1 不眠症の治療って、精神科や心療内科の領域だと思ってました。歯科で治療できるって不思議です。
A1

精神的な悩みによる不眠症なら精神科や心療内科への受診が必要ですが、いびきによる不眠症は口のなかの舌や軟口蓋が問題となるので、まさに歯科の領域の治療なのです。

※参考書籍 「nico 2013.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q2 うちの父はいびきがひどくて、「自分のいびきで目が覚める」といいます。息が止まっている様子はありませんが、からだに悪いのでは?と心配です。
A2

いびきは、気道が塞がりかけて呼吸が思うようにできないというサインです。息が苦しくなるたびに覚醒するので深く眠れず、疲労が蓄積します。ぜひ一度終夜睡眠検査をおすすめください。

※参考書籍 「nico 2013.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q3 睡眠時無呼吸症候群やいびき不眠症にはどんな人がなりやすいのですか?痩せていると、いびきをかきませんよね?
A3

たしかに舌がスリムな分、リスクは少ないです。でも、あごが小さくて口のなかが狭いかたは痩せていても舌が口のなかに収まりきらず年齢とともにいびきが増えることも。主なリスクについてご説明しましょう。

1.太っている

太ってボリュームのある舌が下がると、大きなフタとなって空気の通り道を塞いでしまいます。睡眠時無呼吸症候群のかたはもちろん、いびきで不眠症のかたも、合併症のリスクを軽減するためダイエットに励みましょう。

2.口を開けて寝る

鼻炎のあるかた、鼻呼吸が苦手なかたは、就寝中も口が開きがち。すると舌が下がりやすく、軟口蓋も舌と連動して下がるため、気道が閉塞しやすいのです。鼻炎を治療し、なるべく鼻呼吸のクセをつけましょう。感染予防にも効果があり、一石二鳥です。

3.あごが小さい

下あごが小さく小顔のかたは口のなかが狭く、舌が就寝中に下へはみだして気道を閉塞させてしまうことがあります。痩せていてもいびきをかき不眠症になっていることがあるので、早めに検査を受け、治療を開始しましょう。

4.鼻が小さい

鼻が小さく低いかたは、鼻腔が狭く、通気性の点で不利な面があります。逆に、鼻が大きく鼻梁の高いかたは鼻腔が広く、通気性がよいため有利です。
顔の前後に奥行きがあり、口のなかが広いかたは、概して舌の収まりがよく、その点でもリスクは低くなりやすいです。

5.扁桃が大きい

のどの奥の両側に大きな扁桃があると、舌同様、就寝中に下がって気道閉塞の原因になります。
診断の結果必要な場合は、健康に影響が出てしまわないうちに、切除してしまうとよいでしょう。

※参考書籍 「nico 2013.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q4 睡眠時無呼吸症候群・いびきによる不眠症の改善法を教えてください。
A4

睡眠時無呼吸症候群の治療でも、いびきによる不眠症の治療でも、太っているかたにお願いしたいのはなにはともあれ、まずはダイエット。肥満が気道に与え続けている負担を減らし息の通りをよくしていきましょう。

1.まずは痩せる!

睡眠時無呼吸症候群の治療でも、いびきによる低呼吸で不眠症になっているかたの治療でも、太っているかたの場合、まずはじめていただきたいのがダイエットです。大きな舌がスリムになると、症状の改善の大きな鍵となります。また、太っていると息苦しさを感じがちです。患者さんのなかにはダイエットが成功するといびきがグッと改善するかたがいます。

2.枕を替えてみよう。

枕によって就寝中の首の角度が変わると、グッと気道が広がり息をしやすくなります。首を胸のほうに曲げる姿勢では気道が狭くなってしまいますが、あごが少し上がるような姿勢をとると、気道が広がり息がしやすくなります。
ちょうど臭いをクンクン嗅ぐときの姿勢(息がよく入る)なので、スニッフィング・ポジションと呼ばれています。

3.鼻呼吸の習慣を!

いびきをかくかたのほとんどが、就寝中に口を開けて呼吸をしています。口呼吸は下あごと舌が下がり気道閉塞の原因になるので、鼻呼吸にぜひ慣れていきましょう。鼻炎で鼻から呼吸できないかたは、治療を受け、点鼻薬を使うなどしてできるだけ改善させていきましょう。

※参考書籍 「nico 2013.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q5 家族からイビキをかいているとよく言われますが、どうしたらいいのでしょう。
A5

イビキ睡眠時無呼吸症候群による健康被害が注目されています。
周囲の人からイビキを指摘されて耳鼻科を受診する方もいますが、イビキには、口の構造や機能も深く関わっています。まずは、かかりつけの歯科医師に相談してみましょう

口呼吸による害

イビキのメカニズム

睡眠中、口呼吸をしていると、舌がのどに落ち込んで気道が狭くなり、空気が狭い気道を通るときに粘膜が振動してイビキが発生します。
イビキをかいている人は、十分に呼吸ができていないので眠りが浅く、睡眠不足に陥っています。
日中も眠気があり、集中力や記憶力が低下し、無気力になったりイライラしたりするようになります。

生命までもおびやかす睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、『一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上起こる。または、睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上起こる』という症状です。
睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続すると、血中酸素の不足や強い睡眠不足のストレス状態に陥ります。

起きている時の呼吸 図説

睡眠中の呼吸 図説

  • ※日中の眠気や集中力の欠如は、学力低下や居眠り事故を引き起こします。
  • 心疾患、脳卒中、高血圧症、糖尿病、腎炎、肥満の発症の原因ともなります。
  • ※厚生労働省の調査では、睡眠1時間あたりの低呼吸数が20回以上起こる場合、
    5年後の生存率は84%まで低下すると報告されています。

イビキと口輪筋(こうりんきん)の関係

口輪筋(唇の周りの筋肉)が弱くなると、舌を支える筋肉も弱くなって舌の沈下をもたらします。口輪筋の筋力低下は、肥満や加齢、赤ちゃんの時の授乳の影響などが考えられます。
イビキを指摘されている方は、口輪筋の筋力低下も疑ってみましょう。

そのような方には、「あいうべ体操」をおすすめいたします。詳しくはこちらから >>

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