タバコ

Q1 タバコは歯や歯科治療にどんなダメージがあるの?
A1

タバコの煙のなかに含まれる有害物質が歯にしつこい汚れを付着させ、また、体内では免疫機能を低下させるため細菌にとって好都合な環境ができあがり被害が拡大して、病状が悪化します。

※参考書籍 「nico 2012.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q2 タバコは歯にも悪いんだそうですね。なぜですか?
A2

歯周病が進行しやすくなるのです。喫煙者は非喫煙者にくらべると進行が約10年早いというデータもあります。

※参考書籍 「nico 2015.4 クインテッセンス出版株式会社」

Q3 歯の裏につくヤニが歯によくないそうですがこれって単なる着色じゃないんですか?
A3

タバコのヤニはとてもしつこい汚れ。ベッタリと幾重にも付着しているうちに歯の表面はザラザラになります。このザラザラが、細菌にとって格好の足場になってしまうのです。
汚れが溜まると口臭の原因にもなります。
プロのクリーニングを定期的に受けましょう。

※参考書籍 「nico 2012.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q4 歯医者で抜歯することになりました。糖尿病でタバコも吸っています。注意点はありますか?
A4

手術が決まったら、手術をする外科領域の医師は、術前にさまざまな検査をします。その中には糖尿病があるかどうかの検査、すなわちヘモグロビンA1cや血糖値の測定も含まれています。

ただし、歯科医院内で血液検査をすることはできません。もし正確な数値が分かれば申告してください。

なぜなら、糖尿病があるかどうかは手術成績(結果)を大きく変えるからです。高血糖状態では、体内にウイルスや細菌が侵入したときに、それを取り囲んで食い殺す白血球の機能が低下します。免疫反応すなわち一度感染した病原体に対し、体内でその抗体が作られ、次に同じ病原体が体に侵入しようとしたときに、それを防ぐはたらきも低下しているため、細菌やウイルスに感染しやすくなるのです。

また、合併症が進行していて、細い血管で血液の流れが悪くなっていると、創傷治癒のための栄養や酸素、さらに薬物の局所への供給が阻まれます。神経障害により痛みなどの症状が分かりにくくなっていることで、さらに感染が重症化することなども考えられます。

一度、細菌などに感染すると、インスリンを効きにくくする物質(サイトカインなど)が多くなって、血糖値はさらに高くなり、感染を進行させてしまうという悪循環が生まれます。また、手術の傷(縫合部)の感染は、傷の縫合がうまくいかない縫合不全につながり、さらに全身状態の悪化などで手術後の回復が大きく遅れます。

このような背景からも糖尿病のコントロールは日ごろから良好にしておく必要があります。

喫煙している方については、たばこにより、種々の周術期合併症が増加し、術後の回復が遅延するため、手術前のいつの時点からでも禁煙を開始することには意義があるとされています。禁煙は糖尿病の合併症予防の点でも有益ですので、この機会にぜひチャレンジしましょう。

 

※参考書籍
 「月刊 糖尿病ライフ さかえ 2021年3月号」
 公益社団法人 日本糖尿病協会

Q5 タバコを吸っていると歯周病が悪化しやすいってホントですか?
A5

タバコを吸うとからだの免疫機能が低下するため細菌をやっつけることができず、病状が非喫煙者より進みやすいのです。
そればかりか、壊れた歯ぐきを修復する力が低下するので治療の効果も上がりにくくなってしまいます。

※参考書籍 「nico 2012.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q6 喫煙はむし歯には関係ないのですか?
A6

むし歯菌も歯周病菌と同様に、タバコの有害物質によって鍛えられパワーアップすることがわかってきました。

 

タバコにより次のような影響があります。

1.パワーアップしたむし歯菌が歯を溶かす酸をジャンジャン作る。

2.むし歯菌の棲むプラークの外膜が丈夫になり、むし歯菌の作る酸をタップリ溜め込んで濃度を上げてしまう。

3.ヤニのベタベタにプラークが引っ付き、歯ブラシで取り除きにくい。

4.むし歯が大きくなりやすく、根っこの治療をするリスクが増える。

5.根っこの治療をして歯の中をきれいに掃除しても、修復機能が弱っているために治療後の回復に時間がかかり、痛みや違和感が続きやすい。

6.根っこの治療の後、免疫細胞がすみやかに働かないため再発のリスクが増える。

 

むし歯菌がタバコの煙で強くなると、歯周病で歯ぐきが下がり歯の根元の象牙質がむき出しになってしまったところはもちろん、噛み合わせ面の硬いエナメル質にもむし歯ができやすくなります。

 

※参考書籍
 「nico 2016.1 クインテッセンス出版株式会社」

Q7 今度歯ぐきを切る治療を受けます。「禁煙をお願いします」と言われたのですがタバコは手術によくないのですか?
A7

もちろん、よくありません。
ニコチンの作用で傷口の治りが遅いのです。そのため手術後に消毒のための通院回数が増えたり、傷口に負担をかけないよう配慮してそっと食べていただく期間が長くなります。

※参考書籍 「nico 2012.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q8 歯周病で歯がなくなりインプラントを入れたいと思っています。禁煙したほうがよいのでしょうか?
A8

もちろん、禁煙していただきます。
現在のインプラント治療は一段と進化していますが、喫煙者は骨の再生力が弱く感染しやすいですから失敗する危険がおのずと高くなります。
これを機会に、さっそく禁煙しましょう!

※参考書籍 「nico 2012.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q9 タバコはお口の健康に影響がありますか?
A9

タバコは、身体はもちろんお口の健康にも影響があります
タバコに含まれるニコチンが末梢神経を収縮させ、酸素の供給量を減らすことから歯肉が栄養不足になり、歯周病を招きやすくしてしまうのです。また、タバコは体内のビタミンCを大量に消費させますので、細菌を殺す白血球の機能を低下させ、歯肉の病気を悪化させる恐れもあります。

河口

Q10 タバコはやめないとダメですか?
A10

タバコは、できるならやめることをおすすめします。
タバコは全身の健康を壊します。喫煙と受動喫煙による健康被害は深刻です。1997年先進国の病気と死亡の最大の原因がタバコにあるとWHOは報告しています。当然お口の健康を壊す有力因子ともなっています。

害としては、次のようなものがあります。
(1)血管を収縮させます。
(2)免疫細胞の働きを低下させます。
(3)骨の生成バランスが崩れ、骨がスカスカになる骨粗鬆症を起こします。
(4)口臭、着色、歯周病の原因にもなります。

それ以外にもがんを患うリスクが高くなるニコチン性口内炎になるリスクが増す味の感覚が鈍くなる口臭原因の舌苔が付きやすくなるなど、多数問題があります。

※参考書籍
 「nico 2016.1 クインテッセンス出版株式会社」

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