Question

顔や歯並びの左右の対称性、非対称性について教えてください。

Answer

対称性・非対称性については、以下の3点が報告されています。

1.下顎顔面の非対称性はあらゆる時期にさまざまな原因から生じ、また複数の原因が同時に存在することがある。

2.原因がなんであっても、ひとたび非対称性が生じると、適応的変化と代償的変化の作用がはたらいて周囲組織に影響を与える。若年者においては成長発育の抑制や神経筋パターンの変化が起きて、非対称の継続因子となる。

3.小児期の交叉咬合では、非対称の進行と代償的な変化を防ぐために早期に改善を行うことが必要である。

人間の眼は左右対称的に存在し、内耳の両側の三半規管とともに、頭位や体位の微妙なバランス感覚を保っています。そのため、自然や物体などの対象物を見る際、左右対称なものを見ると人は安定感を感じ、それをまた美しいと本能的に感じるのかもしれません。しかし、人間はすべて対称的になっているわけではなく、心臓は左側に存在し、利き腕、利き足、利き眼、利き噛み癖があり、体躯も顔貌も歯列も全く対称的だという人を探すほうが大変です。そのため、多くの人々が少なからず非対称的な体躯や顎顔面や歯列を持っていますが、非対称はどこまで許容範囲で、どのくらいから異常なのか、そしてどこから治し、どこまで治すのか、昔も今も将来も大変難しい問題です。

 

このように、「正常な」非対称が「異常な」非対称になるポイントを定義づけるのは簡単ではなく、しばしばそれは臨床家のバランス感覚と患者さんのアンバランスの認識によって決められています。頭蓋複合体における臨床的な顔面非対称性は、左右の顔面半側の違いがやっとわかるレベルから大きな不一致を見るところまでの広い範囲にわたります。

 

非対称性の咬合異常は、遺伝的要因環境的要因、または遺伝的要因と環境的要因の複合的な要因により発症しますが、その発症機序や発症時期も諸説様々で不明な点も多くあります。また、非対称性の咬合異常に対する治療法や治療開始時期も数多く述べられていますが、統一的な見解はありません。

 

※参考書籍
 「月刊 小児歯科臨床 2014.7」 東京臨床出版株式会社

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