Question
子どもの写真を撮ってもらったら、上の真ん中の所に過剰歯があると言われました。どうしたらよいでしょうか?
Answer
上顎正中部の過剰歯は埋伏していることが多く、上顎前歯の離開、萌出障害、周囲の歯の歯軸の傾斜や捻転などの原因となります。
永久歯の前歯が生えてくるため、このような障害の原因となる場合には、永久前歯根尖部の形成が完了する時期の7~8歳ぐらいを目途に抜歯を考慮したほうがよいでしょう。(歯根完成後では永久歯の矯正治療が必要になることが多いため)
上顎正中部の過剰埋伏歯はその80%が口蓋側に存在し、歯列内に存在するのは約15%、唇側に埋伏するのはわずか5%程度です。埋伏歯の位置を正確に把握するためにCT撮影を実施したほうがよいでしょう。
また、次のような状況では、抜歯が必要となります。
- 永久歯の正常な形成や萌出の障害
- 永久歯の歯根吸収
- 正中離開
- 含歯性嚢胞形成
- 永久歯の矯正治療時の障害
※参考書籍
「月刊 小児歯科臨床 2015.8」
東京臨床出版株式会社
「床矯正研究会 2016」
徳永 順一郎 先生
「口腔外科ハンドマニュアル’20 日本口腔外科学会編」 クインテッセンス出版株式会社