Question

副鼻腔炎と思い、耳鼻いんこう科に行きました。そうすると歯科医院に行くことを勧められました。どういうことでしょう?

Answer

歯と副鼻腔炎、上顎洞炎の関係について、次のように注意喚起している論文があります。

慢性細菌性上顎洞炎の244症例を有する198人の患者の研究で、症例の40.6%に歯の病因を発見した。

Malen I, Lindahl L, Andreasson L, Rundcranz H: Chronic maxillary sinusitis. Definition, diagnosis and relation to dental infections and nasal polyposis. Acta Otolaryngol, 101: 320-327, 1986.

 

歯科病理学の証拠について上顎洞炎と一致する所見を有する82症例のCBCTをレビューし、これらのうち50%以上が歯に原因があると結論づけた。

Maillet M, Bowles WR, McClanahan, SL: Cone-Beam computed tomography evaluation of maxillary sinusitis. J Endod, 37: 753-757, 2011.

 

副鼻腔疾患が重度になるほど歯の病理に関連する可能性が高くなり、重度の影響を受けた上顎洞の最大86%の感染が歯に原因を有することを発見した。

Bomelli SR, Branstetter BF, Ferguson, BF: Frequency of a dental source for acute maxillary sinusitis. Laryngoscope, 119(3): 580-584, 2009.

 

片側副鼻腔炎の症例の72%が歯原性に原因があることを発見した。

Matsumoto Y, Ikeda T, Yokoi H, et al: Association between odontogenic infections and unilateral sinus opacification. Auris Nasus Larynx, 42: 288-293, 2015.

 

※参考書籍
 「MUST OF DIFFICULT CASE」
 北村和夫 編著 株式会社 デンタルダイヤモンド社

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