食事

Q1 外科処置をした後の食べ物ってどうしたらいいの?
A1 「よく噛めば噛むほど、からだや脳によい効用がある」というのは、やお口が比較的健康なときに限ったお話。よく噛んで食べるのは本来とても大切なことですが、頑張って噛んで鍛えようとすることが、治療の邪魔をしてしまうことも多々あります。
たとえば、歯ぐきを切るような外科処置を受けたときはもちろん(痛くて噛めませんよね)、被せ物の仮歯が入っていたり、入れ歯の調整中etc.・・・・・には、先を急がず、無理をせず、むしろやわらかいものをソッと食べ、段階的にふつうの硬さへと進めていただくことで、治療経過がスムーズになり、よりよい治療結果がもたらされることも多いのです。
それでは、どんな悪影響があるかを考えてみましょう。たとえば、早くから噛んで食べたことで、ふさがりかけた傷口が開いてしまったり、仮歯が割れてしまったり、まだ慣れない入れ歯で歯ぐきを傷めてしまったりして、結果的に治療が遅れたり、中断を余儀なくされることもあります。
また、インプラント治療では「その日のうちに歯が入る」という手術も最近は増えていますが、手術後のデリケートな時期に遠慮なくどんどん噛んで食べると、埋めたばかりのインプラント体に強い力が加わってしまい、インプラント体が骨とうまく結合できずに、せっかくの治療が失敗してしまうことすらあるのです。

※参考書籍 「nico 2012.6 クインテッセンス出版株式会社」
Q2 噛めば噛むほど歯や骨が鍛えられて治療にもいいと思っていたのですが、歯の治療中は、無理して噛まないほうがいいんですよね?
A2

そうなんです。「治療に早く慣れたい」と頑張って噛んで食べているとその強い噛む力が妨げとなってせっかくの治療がスムーズに進まないことも。
治療にやさしい食事をお願いします。 こんなときはなるべく強く噛まないでください!

1.外科治療を受けてしみる&腫れている

外科手術を受けたあと1週間ほどは、噛む力で傷口が開きやすいとき。
力を加えると傷の回復も遅くなりがちです。
手術がお口の片側だけなら、翌日くらいからクタクタに煮たうどんなどを反対側の歯でそっと噛んで。手術範囲の広いかたは、噛まずに食べられるおかゆやスープなどを。
生醤油、酸味、香辛料は強烈にしみるので先、塩分控えめでとろみのあるものが食べやすいでしょう。アルコール類は控えます。
1週間ほどで傷口はふさがってきますが、2週間くらいは腫れでいくらか口が開きにくいことも。
具が小さく、スプーンで簡単につぶせるやわらかさがおすすめです。

2.インプラント体が入ってから約2週間

インプラント体の埋入手術から2週間は、インプラント体と骨が結合しはじめる、とくにデリケートな時期。可能な限りそっとしておきたいものです。現在は、即時荷重インプラントといって、手術当日に歯も入る治療が増えています。
でも「歯が入ったから」と積極的に噛んで食べていると、噛む力がインプラント体と骨の結合の邪魔をしてしまうことが。「噛んで鍛えよう」「早く慣れよう」などと思わず、少なくとも2週間は慎重に、おかゆ、スープなど噛まずに食べられるものからはじめて、クタクタに煮たうどん、舌でつぶせる煮物など、ほとんど噛まずにすむものをとっていただくとよいでしょう。

3.仮歯が入っている

クラウンやブリッジの仮歯は、治療途中の歯につけられ、必要なときに外して治療しやすいように、仮歯用の弱い接着材が使われています
また、成形したり削って調整しやすいようにやわらかいレジン(プラスチック)でできています。そのため、仮歯に強い力がかかると取れたり、割れてしまいやすいので注意が必要です。とくに苦手とするのが、スルメ、フランスパン、焼き鳥などの引っ張ってかじる食品。
それから、せんべえ、飴などの硬いものも避けましょう。ガムやグミ、キャラメル、大福など、歯にくっつく食べものも仮歯の取れる原因になります。

4.新しい入れ歯の調整中

新しい入れ歯に早く慣れようと、まだ調整の終わらないうちから、出来たばかりの入れ歯で無理をしてふつうの食事をするのはやめましょう
1~2週間は、おかゆや、スプーンでつぶせる程度のおかずで。やわらかいものからはじめて少しずつなれる、ということが大切です。
一足飛びに頑張りすぎると、歯ぐきを傷つけてしまい、痛みで使い続けられなくなって、調整も、慣れることも中断してしまいます。まずはやわらかなものを食べながら、入れ歯を支える頬の筋肉などの機能の回復を待ち、1ヶ月ほどかけてじっくりと慣れていきましょう。

※参考書籍 「nico 2012.6 クインテッセンス出版株式会社」

Q3 外科手術後の食事が気がかりです。どんな準備をしておくとよいでしょう?
A3 手術直後で食べにくいときの栄養補給用にレトルトやゼリー飲料などを買っておきましょう。手作り派なら、かぼちゃやジャガイモのマッシュを冷凍保存しておくといつでもスープが作れて便利。手術後すぐは、お疲れかもしれませんので前もって準備しておくと安心です。
食べにくいときの食事はついおかゆなどの炭水化物に偏りがち。栄養バランスに気をつけましょう。また、糖尿病や高血圧などの全身疾患のある患者さんはカロリーや塩分にも注意しましょう。

※参考書籍 「nico 2012.6 クインテッセンス出版株式会社」
Q4 よく噛んで食べることは肥満対策になりますか?
A4

肥満対策誰でもすぐに始められる効果的な肥満対策は、しっかりよく噛んで食べることです。
噛むと、その刺激が脳に伝わり、神経伝達物質のヒスタミンが脳内で放出されます。脳内ヒスタミンは、覚醒レベルや集中力・注意力の上昇などの作用を担い、食欲の抑制にも働きます。このため、よく噛めば噛むほど、おのずと食べすぎを防ぐことができます。
また、噛むことで、エネルギー代謝が促進され、体脂肪の現象にもつながると考えられています。
食事中はときどき箸を置くなどして、いつもより多く噛むことを心がけましょう。

Q5 食べ物を水で流し込むと食中毒になりやすいってホント?
A5

食中毒の9割は細菌やウイルス性の食中毒、1割が毒素性の食中毒です。

細菌やウイルス性は胃液で殺菌されますが、食事の時に水分を多量に飲むと胃液が薄まってしまい、殺菌作用が低下してしまいます。そのため、食中毒になってしまう可能性が高いというわけです。

 

※参考書籍
 「世界最強の歯科保健指導 上巻」
 岡崎 好秀 著 クインテッセンス出版株式会社

Q6 幼児食のポイントを教えてください。
A6

母子健康手帳には、離乳完了は12ヶ月から18ヶ月頃と記載されています。しかし、奥歯が生えはじめるのは平均1歳4~5ヶ月頃からです。生えても上下の奥歯が噛み合うまではよく噛めません。
奥歯が噛み合う前に硬いものを無理に与えてしまうと、子どもは噛む力を十分に育むことができず、噛まない、丸飲み、硬いものが嫌い、偏食などにつながりやすく、将来、肥満をまねく原因ともなります。
離乳完了のタイミングをあせらず、子どもと一緒に食べながら、食べ方や口の様子を見て進めましょう。楽しいやりとりが子どもの唾液の分泌を促し、よく噛んで味わい、五感を満たす食べ方ができる基礎になります。

1.幼児食(1歳~2歳)のポイント

奥歯が生えそろうまでは、硬いものをしっかり噛めません。
1歳頃に上下の前歯が生えてから、3歳頃に奥歯が生えそろうまで、2年近くかかります。この時期は、前歯で噛み切ることはできても、奥歯ですりつぶし、飲みこみやすくすることがまだうまくできません。
噛まずに飲みこんだり、口から出したりするのは、噛む力の発達に食材や調理形態が合っていないためかもしれません。歯の成長に見合った、硬さや大きさの異なる食品をゆっくりよく噛んで食べることで、噛む戸からの発達を促すことが大切です。

●1~2歳代では食べるのがむずかしい食材
(1)唾液を吸うもの:パン、ゆで卵、さつまいも
(2)硬すぎるもの:かたまり肉、えび、いか
(3)口の中でまとまりにくいもの:ブロッコリー
(4)弾力のあるもの:こんにゃく、かまぼこ、きのこ
(5)うすくてペラペラしたもの:レタス、わかめ
(6)皮が口に残るもの:豆、トマト
(7)においの強いもの:にら、しいたけ
 (小児科と小児歯科の保険検討委員会による)

2.幼児食(3歳~5歳)のポイント

適度に噛みごたえのある食品をとり入れましょう。
3歳を過ぎると、乳歯での噛み合わせがようやく完成します。この時期は、子どもの食べる様子を見ながら、適度に噛みごたえのある食品をとり入れます。
ゆっくりよく噛んで食べる習慣をつけると、食べ物が唾液と混ぜ合わさり、飲みこみやすい形になりますので、食べられる食品の幅がひろがります。
ファストフード食はごはん食にくらべ、食事時間が短く、噛む回数も少なくなります。また、おやつに甘味飲料などを与えすぎると、むし歯になりやすく、食べる意欲もそがれてしまいます。4歳頃からはガムなどを与えて、しっかり噛む力を育みましょう。

Q7 食事中思わず頬や舌を噛むのはなぜ?
A7

学習によってでき上がった食品ごとの咀嚼のリズムは、口腔周囲の組織の絶妙な協調運動を作り上げます。しかし、この微妙なタイミングに狂いが生じた瞬間、頬や舌を噛んでしまう場合があります。たとえば、食事中のおしゃべりなどがその典型です。おしゃべりによって脳幹のリズムに予測できない動きが加わり頬や舌を噛んでしまうと考えられます。

 

※参考書籍
 「口が元気なら、若い!ぼけない!口腔からウェルエイジング」
 著  阿部伸一  クインテッセンス出版株式会社

Q8 母親が「よく噛んで食べなさい」と言うんだけど、よく噛むことにどんな効果があるか教えてください。
A8
「噛む」ことの効能
唾液の分泌量の増加
  • 唾液に含まれるペルオキシターゼはガンの予防効果があるといわれています。
  • 唾液腺ホルモンが骨や筋肉を丈夫にします。
  • 口の中の洗浄殺菌。
  • 口の中の洗浄殺菌。
  • 消化の促進。
早食いの防止
  • ゆっくり噛んで食べると満腹中枢が刺激され食べ過ぎを防ぎます。
あごの骨の正常な成長
  • よく噛むことによってあごの骨が十分に発達し、歯が並ぶスペースができます。
  • 歯並びやかみ合わせがよくなります。
情緒の安定
  • しっかり噛んで食べる行為はストレスを解消し心身を安定させます。

お探しの情報は何ですか?

関連記事

このページを見た人は以下のページも見ています