Question

むし歯予防に効果的なケアを教えてください。

Answer

 むし歯予防には、正しい歯磨きフッ素洗口(フッ化物洗口)!
順番に詳しく説明しましょう。

1.歯みがき

フッ素入りの歯みがき剤(歯みがき粉)を使って歯みがきをしてください。

A)歯科用歯ブラシの半分の長さに歯みがき剤をのせる。

歯磨き粉・横歯磨き粉・縦

※どのくらいのせるかは歯みがき剤のチューブの出口の大きさで変わりますので、小さい出口のものの場合は、歯ブラシのヘッドの長さと同じくらいの量を目安にしてください。(約0.5gと言われています)

B)口腔内をしっかりブラッシング

C)ブラッシング後、軽く吐き出し、洗口は1回だけ

 <洗口方法>

 a.ブラッシング後、歯みがき剤を吐き出します。
 b.すすぎの水約15ml(大さじ1)をはかる。
 c.約5秒間、1回、口をすすぐ。

2.フッ素洗口

フッ素洗口とは、フッ化物水溶液を用いてブクブクうがいをすることで、歯のエナメル質表面にフッ化物を作用させて、むし歯を予防する方法です。歯を磨いた後にフッ素洗口をすることで、より効果的にむし歯を予防できます。

A)フッ素洗口液のう蝕予防効果

フッ素洗口液のう蝕予防効果は、フッ素配合歯磨剤と比較して高いと言われています。例えば、小学校において6年間実施した場合、30~50%のう蝕予防効果が得られ、その効果は中学3年生、あるいは20歳まで持続することが確認されています。保育園/幼稚園(4歳)から中学校(14歳)まで継続実施した場合、効果はさらに高く、70~80%のう蝕抑制率が得られることが確認されています1)

この理由として、
(1)口腔内に入る1回分のフッ素量は、フッ素洗口液の方が歯磨き剤より多いこと
(2)フッ素洗口液は、洗口した後の水のすすぎがないので、フッ素が口腔内に残りやすいこと
(3)液体タイプなので口腔内に全体にフッ素が拡がりやすいこと
などが挙げられます。

・フッ素洗口剤

フッ素物濃度 225~900ppmF
う蝕抑制率 30~80%

・フッ素配合歯磨剤

フッ素物濃度 1,000ppmF
う蝕抑制率 20~40%

※出典
 高江洲 監修
 21世紀の歯科医師と歯科衛生士のためのフッ化物臨床応用のサイエンス
(永末書店、2002)

B)家庭応用と集団応用

このフッ素洗口は、どのくらいの頻度で行われているのでしょうか。フッ化物洗口には、毎日法と週1回法があります。毎日法では通常フッ素濃度225~450ppmFの洗口液を使用します。この方法は、家庭で個人が実施する「家庭応用」に適した方法で、毎日の歯磨き習慣と組み合わせることで、フッ素洗口の習慣化を図ることができます。一方、週1回法では、フッ素濃度900ppmFの洗口液を使用します。この方法は、小中学校などの集団で実施する「集団応用」に適した方法です。

このように二つの洗口方法がある「フッ素洗口」ですが、その実施状況について調べてみました。学校などで実施されている「集団応用」の実施状況は、直近10年間で急激に実施人数が増えています2

集団応用の特長は、
(1)地域全体の子供たちに平等な効果をもたらせることが期待できること
(2)学校、園の中で時間が位置づけているため、継続性が保たれること
です。そこで使用される洗口液は、歯科医師の指導により、フッ化ナトリウム試薬から作る洗口液が主流です。

一方、「家庭応用」とは、歯科医師の指導に基づいて、家庭で洗口する方法ですが、その特長は、歯科医師による、患者さん個人の口腔リスクに合わせた、きめ細やかな指導が可能であるということです。例えば、その患者さんにあったフッ素濃度や洗口量、洗口方法、洗口する時間帯、他の予防法との組み合わせなどの指導が可能です。そこで、使用される洗口液は、市販されている粉末を水に溶かして作ることが主流です。今後、患者さん個人個人の口腔状態に合わせたオーダーメイドの医療が伸展することを考えると、家庭におけるフッ素洗口の普及の可能性は非常に高いと考えています。お母さんのむし歯予防に関する関心も、昔と比べると格段に上がっており、家庭での普及拡大の大きな要因になると考えられます。

C)翌朝起床時の唾液中のフッ素濃度の測定データ

洗口後にどれくらいフッ素が口腔内の残るかについて神奈川歯科大学の荒川先生らが行った実験データ3があります。

・実験方法
(I)チェックアップスタンダードで就寝1時間前にブラッシングして、翌朝起床時の唾液中のフッ素濃度を測定
(II)チェックアップスタンダードで就寝1時間前にブラッシングして、就寝直前にチェックアップジェルを併用し、翌朝起床時の唾液中のフッ素濃度を測定
(III)チェックアップスタンダードで就寝1時間前にブラッシングして、就寝直前にフッ素洗口剤を併用し、翌朝起床時の唾液中のフッ素濃度を測定

・結果
(I)は0.04ppm、(II)は0.07ppmであったのに対して、(III)は0.81ppmと非常に高い値が得られました。この理由として、フッ素洗口は、ブラッシングにより唾液で液が薄まることがなく、また水によるすすぎもないために、口腔内にフッ素が多く残ったと考えられます。

※参考文献
 ライオン歯科材株式会社ホームページ
 1)高江洲 監修21世紀の歯科医師と歯科衛生士のためのフッ化物臨床応用のサイエンス(永末書店、2002)
 2)NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議ホームページ
 3)戸田真司、荒川浩久ら:ホームユースフッ化物製剤の組合わせが唾液中フッ化物保持に及ぼす影響、第47回日本小児歯科学会大会(2009)

※参考
 高齢者にもフッ素が必要 (PDF形式 729KB)
 ライオン歯科材株式会社ホームページ

フッ素に関してもっと詳しく知りたい方へ

フッ素入り歯磨き粉は危険ってホントなの?(外部サイト ふくしげ歯科ブログ記事)

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