治療内容・方法について
Q151 | 歯根の治療って、じつはすごく難しいんだそうですね。なぜなんですか? |
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A151 | 小さな歯の、極細の神経のなかで暴れている細菌を、歯を傷めないように細心の注意を払い、しっかりと除去する治療だからです。 |
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Q152 | 古い詰め物が取れて、ずっと放っておいたら反対側の新しい詰め物も取れちゃいました。歯医者さんの腕が悪かったのでしょうか? |
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A152 | 詰め物が取れたまま放置していると、反対側のも取れるのはよくあることです。噛み合わせの変化で力のかかり方が偏ったり、片方でばかり噛むために起こりがちなのです。腕が悪かったわけではないと思いますよ。 |
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Q153 | インプラント周囲炎について教えてください。 |
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A153 | インプラント周囲炎とは、インプラント埋入後にインプラント周囲組織に炎症が起こり、歯肉の炎症や歯槽骨の吸収が起きる疾患です。 CT撮影によって、インプラント周囲にインプラント体に沿った骨吸収を確認できます。 また、慢性化すると骨吸収周囲に骨硬化様像が著しく見られます。 リスク因子
インプラント周囲疾患の検査
治療方法保存が困難であることから抜去の対象となります。
※参考書籍 「画像診断に学ぶ難易度別口腔インプラント治療」 「3-stepと3-zoneで対応するサポーティブ・インプラント・セラピー」 |
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Q154 | インプラント周囲炎の治療で、インプラントを保存する基準は何ですか? |
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A154 |
現在、インプラント周囲炎の治療では除去・保存の明確な基準がないことが問題となっています。このことはインプラント周囲炎の治療は除去が最も確立した治療であり、歯科医師によって治療方針が異なるからです。ショートインプラントの予知性から保存治療とするかを決定する考え方がありますので、ご紹介します。 (1)患者さんがインプラントの再手術を希望しない 以上の条件が満たされた場合、保存治療の対象とすることができます。 ※参考書籍 |
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Q155 | 入れ歯の取り扱いについて注意する点は何ですか? |
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A155 |
入れ歯は、お口にピッタリ合うように薄く作られていますので、やさしく扱いましょう。 「落とさない」、「熱湯につけない」、「曲げない」、「乾燥させない」、「削らない」ということを守りましょう。取り扱いを間違えると破損します。注意してていねいに扱って下さい。 河口 |
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Q156 | インプラントをしたあと、メインテナンスはなぜ必要なのですか? |
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A156 |
プロでなければ確認できないチェック項目が目白押しです。 1.視診・触診歯ぐきが腫れていないか、プラークや歯石は溜まっていないか、膿は出ていないか、周囲の天然歯の健康状態は?などのチェックをします。 2.プロービング検査炎症の有無をプローブで調べます。フィクスチャーとの結合を傷めないよう、軽いタッチで行います。出血したりポケットが3ミリ以上あると炎症が起きている危険信号。歯みがきの見直しや治療が必要になります。 3.染め出し赤く染まったところは汚れの取れていないチェックポイント。その場所を確認していただき、歯ブラシやフロス、歯間ブラシが効果的に当たるようなテクニックを習得してインプラント周囲炎を予防します。 4.エックス線写真撮影炎症が見られるときなど、必要に応じて適宜エックス線写真撮影をし、あごの骨が失われていないかを調べます。 5.噛み合わせのチェック噛んだときにどこか当たる感じがあるなどの違和感がないか、偏った無理な力がかかっていないか、周りの天然歯が動いてはいないかなどのチェックをします。 6.ネジの緩みのチェック毎日噛んでいるうちにパーツのネジが緩んでくると、隙間に汚れが入り込みやすく、炎症の原因になります。また、部分も傷みやすくなってしまうので定期的なチェックが必要です。 7.PMTC軟らかいラバーカップやラバーチップを使い、研磨材の入っていないペーストでソフトにみがきます。歯間や歯ぐきのキワなど、セルフケアが不十分になりがちな場所や、患者さんが苦手なところのプラークコントロールを、プロのケアでお手伝いします。 8.スケーリング骨との結合を促進させる加工がほどこされているので、傷めないようにカーボン製などの軟らかいスケーラーを使い、注意深く行います。 9.パーツの分解掃除パーツの接合部のマイクロギャップは汚れの溜まりやすい場所です。また、ネジが緩んでいたりして、接合部からなかにプラーク汚れが入りこんでいるときは、パーツを分解して掃除をします。 インプラント治療に区切りはあっても完了はありません。 ※参考書籍 |
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Q157 | 同じ治療なのに歯医者によって金額が違うのはなぜ? |
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A157 | 保険診療の場合であれば医院によって治療費が大きく変わることはありません。 河口 |
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Q158 | 入れ歯を熱湯消毒してもいいですか? |
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A158 |
入れ歯は熱により変形する材質を使用していることがあります。熱湯(60度以上)に浸したり、掛けたりしないでください。 河口 |
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Q159 | どんな歯医者さんにかかるとよいですか? |
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A159 |
迷ったり考える時間を与えてくれて、患者さんにメリット・デメリットやほかの選択肢も示してくれる歯科医師がいいでしょう。インプラントは、その多くが手術の緊急性がありません。ご家族とじっくり相談なさることをおすすめします。セカンドオピニオン、サードオピニオンをとるのもよいでしょう。 |
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Q160 | 仮歯ってなぜ必要なのですか? |
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A160 |
仮歯はこんなに役に立ちます! 1.歯の移動を防ぐ歯を削ると、周囲と歯のあいだに隙間ができ、ピタリと並んで支えあっていた歯が動き始めます。 2.さらなるむし歯を防ぐ歯の表面のエナメル質はむし歯への抵抗性がありますが、その内側にある象牙質はむし歯に対する抵抗性があまり強くありません。そのため、エナメル質に穴があいた状態で長期間(1~2ヶ月以上)治療が続く場合に、仮歯がないと治療中の歯の内側に唾液といっしょにバイ菌が入り、新たにむし歯になってしまいます。仮歯は、治療中の歯にむし歯ができるのを防ぐことができます。 3.歯がしみるのを防ぐエナメル質を削って歯の治療をすると象牙質が露出します。 4.歯ぐきの変化を防ぐ歯を大きく削ると、いままで歯にどかされていた歯ぐきが、削った分の空いたスペースに広がり、おおいかぶさってきます。かぶせ物を入れるときの邪魔にならたにように、また余分に広がった歯ぐきがこすれて炎症を起こしたり、汚れが溜まりやすくならないように仮歯を入れます。 5.グラグラの歯を固定できる噛むたびにグラつく歯がある場合などに、何本か仮歯で歯をつなげて歯の固定を行うことができます。歯のグラつきを固定することで、安定した噛み合わせの治療や歯周病治療を行うことができます。 6.見た目が変わらないとくに前歯の治療中、歯がないと口もとの印象が悪くなってしまいます。治療の途中でも患者さんの印象があまり変わらないように仮歯を入れます。 7.食事がいつもどおりできる治療中、食べることに支障が出ないようにするために、仮歯を入れます。例えば、奥歯の治療中に仮歯がないと奥歯で噛むことができません。また、食べたものがたくさん詰まったりします。極端に引っ付くもの(ガムなど)や硬いものは噛めませんが、ふつうの食事なら通常どおりできます。 8.見た目がよく、しかもいつもどおりおしゃべりできる前歯の治療中に仮歯がないと、見た目が悪くなります。しかも歯のないところから息がもれて発音しづらくなります。仮歯があれば見かけも悪くなく、いつもどおりおしゃべりすることができます。 ※参考書籍 |
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