治療内容・方法について

Q91 入れ歯をすると頭痛や肩こりがするのですが・・・
A91

入れ歯と肩こり・頭痛はあまり関係がないように思われるかもしれませんが、実はそうではありません。合わない入れ歯をしていると、さまざまな症状が出てきます。人間にとって「噛む」という行為は、たいへん重要な意味を持っています。そのバランスが悪くなると、体の重心のバランスが崩れ、肩こりや頭痛が起こり、人によっては、腰痛や目まい、眼精疲労などの症状を示すこともあります。 私たちは食事をするとき、普通は片側だけで食べ物を噛んでいます。そして噛む側をときどき交代して、バランスを保っています。片側の入れ歯の噛み合わせが悪いと、いつも反対の側で噛むようになり、やがて口の周囲の筋肉が一方の側に引き寄せられ口元がゆがみ、それが頭痛や肩こりのほか、さまざまな症状の原因となるのです。心あたりがある人は、歯科医に相談しましょう。噛み合わせを調整しただけで、これらの症状が軽減したという例は少なくありません

※参考書籍 「入れ歯名人」 田中 久敏 監修 海苑社

Q92 歯のクリーニングでは歯は白くならないんですか?
A92

クリーニングはタバコのヤニや歯石など歯の表面についている汚れや着色を落としているものなので、歯は白くなりません。 白くされたい、と思われる方にはホワイトニングをおススメしています。 詳しくはホワイトニングの小冊子をご覧下さい。

Q93 インプラント周囲炎・歯周病は持続性炎症と血管病とどのような関係があるのですか?
A93

全28本の歯(親知らずを除く)の全周に約5mmの歯周ポケットとよばれる潰瘍があると、この傷口は72㎠の名刺サイズの潰瘍面積となります。そして、日々細菌や内毒素など炎症性物質が血管系の中に入り続けて歯原性菌血症が起こります。その結果、慢性持続性炎症が生じ、腫れた歯肉から出る炎症性物質が血糖値を制御するインスリンの働きを阻害するので糖質代謝に悪影響を与えてしまいます。

また数年にわたって血管壁を傷つけ、アテロームと言うコブが作られ、血管が狭くなり、動脈硬化の原因にもなります。インプラント周囲炎予防や歯周病予防は、アンチエイジングの実践であり、血管を守る予防にもなるのです。歯科からの健康づくりのポイントは、お口の中を清潔に保つこと、そして生涯にわたって噛む機能を失わないことです。

※武内 博朗先生のコメント引用

Q94 噛む機能の大切さについて教えて下さい。
A94

皆さんは補綴(入れ歯、インプラントなど)の有用性を噛めるようになる以外にどのように考えていますか?審美要素もありますが、ここでは糖質代謝との関連性についてお話しします。

 例えば、奥歯を失ったことを考えてみましょう。奥歯がなくなると、軟らかい食材である糖質偏重食(炭水化物:ご飯、パン、麺類などの過剰摂取)となり、丸呑みによる早食い食後の高血糖カロリーオーバーによるメタボたんぱく質・ビタミン低栄養につながってしまいます。さらにたんぱく質低栄養により、骨格筋減少症(サルコペニア)身体能力低下に陥ることになります。骨格筋減少症(サルコペニア)は低下したADLや寝たきりの初期要因です。

補綴治療はこうした状態を改善し、糖尿病などの代謝性疾患に対するきわめて初動的な領域を担っているのです。インプラント治療は顕著に咀嚼機能を向上させるため、数値管理された保険指導との組み合わせで糖質代謝および体組成の改善をすることができます。インプラントは、贅沢品ではなく、最優先医療ともいえます。

※武内 博朗先生のコメント引用

Q95 歯の定期検診って必要なの?
A95

歯科に健康なときから継続的にかかることの最大のメリットは、お口のなかの小さな変化にも「気づいてもらいやすい」ということです。

歯や歯ぐきが痛みだしてから治療をすると時間も費用もかかってしまいます。

多くの人の場合、歯が痛い、腫れているなど自覚症状が出てから来院されますが、定期的にチェックすることで、早い段階で虫歯や歯周病を予防、治療することができます。

また、お口のなかを清潔にし、被せものや入れ歯の不具合など粘膜に慢性的な刺激が加わるようなトラブルを解消しておくと、粘膜に起きるさまざまな病気や口腔がんのリスクをグッと下げることができます。

定期検診では、毎日の歯磨きだけでは残ってしまうしつこいむし歯菌や歯周病菌を、プロのワザでしっかりとかき出し、減らします。他にも、歯石や着色の除去、初期の虫歯の治療、被せものや口腔内の状態のチェックなどを行います。

一度除去しても2~3ヵ月で元の状態に戻ってしまいますので、何ヶ月かごとに定期的に行い、リスク管理をしましょう。トラブルの起こりにくいお口を長く維持することができます。

歯と粘膜の健康、そしていのちを守るために、「治療」ではなく「予防」のために、歯の定期検診をはじめましょう。

歯科の定期検診の頻度についてのQ&Aはこちら

 

※参考書籍
 「nico 2009.2 クインテッセンス出版株式会社」
 「nico 2020.11 クインテッセンス出版株式会社」

Q96 ブリッジとインプラントを比較した場合、インプラントの利点は何ですか?
A96

ブリッジは歯のないところの前後などにある歯を利用して歯を入れる方法で、自分の歯に近い感覚で咬め、固定なので違和感も少なくなります。
ただし、歯を削る必要がある(デメリット=歯は削るほど弱くなる)ため、
健康な歯でも手をつけなければなりません。また支える歯に負担をかけることにもなります。
インプラントの利点としては
(1)より自分の歯に近い感覚で咬める
(2)咬む力が強い
(3)単独で歯が入り健康な歯を削ったり負担をかけずにすむ
などがあげられます。
より快適で質の高い生活をおくるという点ではメリットの大きい方法です

Q97 入れ歯をして食事をすると味覚がおかしいのですが・・・
A97

味覚は、上顎や舌の表面にある「味蕾」という感覚器官が感じ取ります。この味蕾に何らかの原因で支障が生じると、本来の味覚を感じ取れなくなります。

例えば、大きめの入れ歯を入れると違和感も大きくなり、味が変わってしまうことはよくあります。このような場合も入れ歯になれると、味覚は改善されます。あるいは噛み合わせが悪いときも、未蕾に影響します。
特に総入れ歯・部分入れ歯がレジン(樹脂)床である場合、味覚がおかしいと訴えるケースが多く見られます。これは樹脂は熱伝導が悪く、食べ物の「熱さ」や「冷たさ」を味わう感覚が鈍り、それが味覚にも影響するためです。
この場合は、レジン床を金属床に変えると、本来に近い味覚を感じることができます。これは金属は熱伝導がよく、またレジン床と比べ厚さが薄いからです。あるいは、上顎を覆うような入れ歯をしている場合も味覚が変わります。

味覚とは複雑な感覚であり、本来、人間の器官ではない入れ歯を入れると、ある程度変わってしまうのはやむを得ないことです。しかし、噛み合わせを調整しただけで、本来に近い味覚を取り戻せることも少なくありません。歯科医と相談してみてください。

※参考書籍 「入れ歯名人」 田中 久敏 監修 海苑社

Q98 ホワイトニングは詰め物や被せ物も白くできるの?
A98

ホワイトニング剤は天然歯にだけ効果を発揮するため、詰め物や被せ物の色は変わりません。このようなお悩みをお持ちの方は、まずホワイトニングで天然の歯をご希望の白さにし、施術完了後にその歯の色に合わせてセラミックなどの白い詰め物や被せ物に入れ替えることをお勧めします。
また、ご自身の歯であっても神経のない歯についても白くすることはできません。神経のない歯に対する漂白方法もありますので、詳しくはスタッフにお尋ねください。

倉岡

Q99 メインテナンスって何をするのですか?
A99

歯科医院で行うメインテナンスとは、定期検診とも呼ばれていますが、医科の定期検診と違って検査や健康指導だけでなく、歯石取りやクリーニングなども行う歯科独自のケアシステムです。

それでは、メインテナンスの内容についてご説明しましょう。

1.なにか気になることありますか?

歯やお口のなか、体調や日常生活などのことでなにか気になっていること、困っていることがあるかをお聞きします。近ごろ体調不良でお薬が増えているとか、受験勉強で忙しいとか、そんな日常のお話もお聞きできると、患者さんが無理なく続けられるケア方法をいっしょに考えていくことができます。

2.お口のなかをチェックします。

むし歯は?歯周病は?前に詰めたところは大丈夫かな?など、これまでのカルテを見ながら、お口の状態が良好かどうかや、治療済みの場所にトラブルが起きていないかをチェックして記録していきます。これまで受けた治療などによって、大切なチェックポイントは患者さんごとにさまざまです。

3.チェックの結果をお話します。

チェックした結果を患者さんにご報告し、ご説明します。前回のメインテナンスのときの違いやケアが上手になって改善しているところなどについても具体的にお話します。

4.ホームケアについてアドバイスします。

ホームケアでどんなところに気をつけるとよいのか、患者さんごとに具体的なケアのコツをアドバイスします。患者さんに合った歯ブラシや歯みがき剤の選び方などについてもご説明します。すでに十分きれいにできているかたには、毎回は必要ありませんね。
フッ素は歯を強くし、むし歯予防にたいへん効果があります。軟らかい乳歯のお子さんから、歯ぐきが下がって歯の根元にむし歯のできやすいシニア世代の方まで幅広い年齢層の方々に効果があります。私たちの院ではフッ素洗口を1日1回行う「毎日法」をお勧めしています。

5.クリーニングをします。

歯みがきだけでは取りきれないプラークや歯石をすみずみまで取り除いてお口のなかの環境を整え、むし歯や歯周病の原因菌を減らします。原因菌を少なくすれば、むし歯も歯周病も悪くはなりません。治療も長持ちします。このふだんからのクリーニングこそ、他の医療分野にはない歯科独特のシステムです。

 

※参考書籍 「nico 2009.2 クインテッセンス出版株式会社」

Q100 入れ歯がにおい、とても気になってしまうのですが・・・
A100

本来の歯と同じように、入れ歯にも歯垢や歯石が付着します。きちんと洗浄しないと歯垢や歯石が蓄積され、雑菌が繁殖しにおいを発散するようになります。
金属床の入れ歯と比べ、レジン床の入れ歯はにおいやすい傾向があります。これは樹脂が水分を吸収しやすく、唾液などのにおいが移るからです。
ほかにも、タバコのヤニや食べ物のにおいも吸収してしまいます。近年は粒子が細かいレジンが開発され、従来のものに比べ、においの吸着が抑えられるようになりましたが、それでも金属には及びません。予算が許すなら、金属床の入れ歯に変えたほうがよいでしょう。
このように入れ歯のにおいの原因は、素材によるところが大きいといえます。しかし、レジン床、金属床のいずれの入れ歯にしても、毎日入れ歯を洗浄し、清潔に保っておくことが大切です。

※参考書籍 「入れ歯名人」 田中 久敏 監修 海苑社

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