審美

Q31 ホワイトニングってトライしてみたいんですが歯がシミると聞きました。歯の健康に悪くないですか?
A31

ご安心ください。最近は、低濃度でもよく効く国内メーカーの薬剤が人気です。それにホワイトニングの薬剤は殺菌剤のオキシドールの仲間。むし歯菌や歯周病菌を減らす効果があるうえ、最近では、ホワイトニング直後の歯のほうがふだんの歯より再石灰化が盛んで歯質強化をしやすいことも明らかになっているんですよ。

※参考書籍 「nico 2018.11 クインテッセンス出版」

Q32 セラミックの特徴を教えて下さい。セラミッククラウンについても教えて下さい。
A32

オールセラミックもメタルセラミックもセラミックです。
セラミックとは陶材のことで、日用品の陶磁器(お茶碗など)に使用されています。

セラミック材料の特徴をご説明します。
1.生体親和性・化学安定性が高く、プラークがつきにくく、アレルギー反応がありません。
2.吸水性がないため、着色・変色がなく、臭いもつきにくくなっています
3.セラミックはプラスチックより強度があり、年数が経っても変化はほとんどなく、長く利用できます

セラミッククラウンについて

これからクラウンを入れる方へ

セラミックに強度を持たせるには一定の厚みが必要で、必然的に歯を削る治療にならざるを得ません。
その分歯に負担がかかるので、健康な歯に審美治療のためだけにセラミッククラウンをお考えなら、まずはホワイトニングやコンポジットレジン修復、ベニアなど、小さなものから試してみることをおすすめします。
神経が死んで歯根が濃い色に変色している場合、支台歯を白くしても歯ぐきに色映りしやすいことがあります。

クラウンがすでに入っている方へ

すでに何度かクラウンのやり替えをした歯は、さらにやり替えると歯の寿命が短くなってしまうことがあります。これまでの治療について歯科医師に話してよく相談しましょう。
また、神経を取った歯は、クラウンの下にむし歯が入り込んでも気付きにくく手遅れになりがちです。定期的なメインテナンスでトラブルを予防し、治療を長持ちさせていきましょう。クラウンのやり替えで歯ぐきの黒ずみが消えにくい際は、レーザー治療などが必要になるばあいがあります。

※参考書籍 「nico 2012.11 クインテッセンス出版株式会社」

Q33 歯ぎしりが強いのですが、セレックを入れる事はできますか?
A33

お入れすることはできますが、歯ぎしり・食いしばりによりセレックが割れてしまうこともあります。就寝中の歯ぎしりについては、マウスピースで保護することができます。
また、強すぎる咬合圧に耐えるため、従来のセレックのブロックより3倍以上硬い「e-max」(イーマックス)というブロックを使うケースもあります。かぶせ物(クラウン)・つめ物(インレー)ともに適応可能です。

Q34 神経のある歯でもセレックはできますか?
A34 はい、問題ありません。
Q35 ジルコニアって何?
A35

ジルコニアは、Zirconium(原子番号:40)の安定酸化物である二酸化ジルコウム(ZnO2)の総称です。

 

Zirconiumは金属、Zirconiaは「セラミック」、その中でも「ファインセラミック」の一つとされ、天然で採取されるジルコン砂(Zircon sand)から湿式で精製され、加熱により粉末になります。

 

純粋なジルコニアは常態で白色の個体、融点が約2715℃、沸点が4300℃と高く、白色顔料、耐火物、高温接着剤に応用されており、種々の元素と固溶することで相変位を安定化させ、性質を変えることができます。このような特性を活かし、宝飾品、光ファイバー用コネクタ、酸素センサー、排ガス浄化触媒、人工関節骨頭にも応用されています。

 

ジルコニアには3つの結晶系が存在し(単斜晶、正方晶、立方晶)、温度により転移します。また、応力によっても変態を起こします。

 

純粋なジルコニアは室温では単斜晶系が最も安定します。Y(イットリウム)、Ca(カルシウム)、Mg(マグネシウム)、Ce(セリウム)などのイオンを固溶することで、常温で安定した正方晶、立方晶になり、温度の変化による破壊を抑制でき安定、または準安定となります。(例:立方晶ならキュービック・ジルコニア)

 

固溶量を少なくすると正方晶が常温で安定します。この状態のものをPSZ(Partially Stabilized Zirconia)と呼びます。PSZの中でも、Yが3mol%(5.4w%)、またはCeが10~12mol%のときは、常温で正方晶を100%にすることができます。TZP(Tetragonal Zirconia Polycrystal)は正方晶多結晶体と呼ばれます。

 

※参考書籍
 「日本臨床歯科CADCAM学会誌 Vol.6 No.1 2017.3」
 一般社団法人 日本臨床歯科CADCAM学会

Q36 ジルコニアのメリット、デメリットは何ですか?
A36

ジルコニア修復物は金属や他のグラスセラミックの修復物と比較して、次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット

1.溶け出しにくく、アレルギーを起こさない、アレルゲンにならない

2.透光性があり、色調再現が自在で審美性に優れる

3.価格が安い

4.熱伝導率が低い(エナメル質と同等)

 

デメリット

1.CAD/CAM装置やシンタリングファーネスなどの専用の機械が必要

2.ロウ着ができない

3.口腔内装着後の撤去が困難

4.長期的臨床データが少ない

 

金属修復物のアレルギー、毒性、細菌付着性、グラスセラミックの強度の低さと比較すると、デメリットよりもメリットのほうが大きいと考えられます。

 

※参考書籍
 「日本臨床歯科CADCAM学会誌 Vol.6 No.1 2017.3」
 一般社団法人 日本臨床歯科CADCAM学会

Q37 ホワイトニングって薬剤さえあれば手軽に自分でできそうですよね?
A37

 自己流のホワイトニングには要注意です。たとえば、むし歯があるのにそれに気づかず薬剤を使ったら、ひどい痛みや歯髄炎などのトラブルを引き起こしかねません。歯科医院では問診と診察、エックス線検査、そして十分な説明をしたうえで患者さんのお口の状態にあった安全で適切なホワイトニングを処方させていただきます。

※参考書籍 「nico 2018.11 クインテッセンス出版」

Q38 オールセラミックとメタルセラミックの違いはなんですか?
A38

オールセラミックは金属を使わず全てセラミックで作り上げた物です。
メタルセラミックはメタルボンドとも呼ばれていますが、内部に金属を使ってそこにセラミックを焼き付けた構造になっていて昔から使われてきました。一般に保険のきかない白い歯といえばこのメタルセラミックになります。金属は質の良いものでも微弱な電流が流れることやアレルギーの原因となることなど体への影響を考えて、できれば避けるのが望ましいとされています。
ただしブリッジ(歯のないところに固定で歯をいれる方法)や弱った歯で連結が必要なケースで、つなぐ本数が多いものでは強度の点でオールセラミックは不可となります。


両者には構造による特性、治療方法などの違いがあります。

オールセラミック メタルセラミック
光の透過性 透明感が優れており、自然な感じが得られる。 土台の歯や歯肉に黒ずみが発生する。
被せ物の境目の位置 歯周組織に優しい。
メンテナンスしやすい。
歯ぐきの中に入れるため歯周組織を傷める。
手入れが不十分だと、再度入れ直す可能性がある。
歯質削除量 少ない。 多い。
Q39 コンポジットレジン修復ってどんな治療?
A39

虫歯や欠けた歯を治療した後、失ってしまったところを修復するための方法です。口のなかで直接歯の形を作り上げるため、1回の治療に30分~1時間かかることもあります。

症例や治療箇所によっては、耐久性や治療法の限界のため適用できない場合があります。

合成樹脂(プラスチックの一種)と微細なセラミックの粉でできたコンポジットレジンというハイテク歯科材料が使われます。

削る量が少なく、削った表面をコーティングできる、歯にやさしい治療法として喜ばれています。

仕上がりは歯科医師の腕次第です。審美的に仕上げる場合は自費治療になります。
また、材料の性質上、時間が経つと着色しやすい面があります。詳しくはご相談ください。

※参考書籍
 「nico 2012.11 クインテッセンス出版株式会社」
 「nico 2010.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q40 オールセラミックにするかメタルセラミックするか、どのような点に注意して選んだらよいですか?
A40
1.オールセラミックの色調を活かすために

土台の歯に金属が使われてないことが大切です。
使っていたとしてもゴールド系の合金で金色である必要があります。
銀色の金属を使用していると、オールセラミックを入れても黒ずんでしまいます。
重度の着色歯においても色の浮き上がりが出てしまいます。

2.色調の劣化を防ぐために

神経のない歯は時間の経過とともに色が黒ずんできます。
神経のある歯の治療には形成量の少ないオールセラミックのほうが適しています。

3.綺麗に見えるために

歯肉が少なくなると血液供給つまり栄養の供給が少なくなり、免疫力も低くなってしまいます。
歯ぐきの抵抗性も低くなってきて、歯ぐきが下がってしまい、見た目が悪くなります。
歯肉が薄い人については、歯ぐきの下まで形成する必要がないオールセラミックのほうが刺激も少なく適しています。

4.アレルギー反応を起こさないために

メタルセラミックは金属を含んでいるので、アレルギーのある患者様には利用できません。
オールセラミックは金属を使わないため、金属アレルギーのある患者様に最適です。

お探しの情報は何ですか?

関連記事

このページを見た人は以下のページも見ています