Question
ガムを噛むと顎が痛くなるのですが・・・
Answer
アメリカでは、ガムを長時間噛む若者がよくみられます。そのようなケースでしばしば発生するのが、chewingum headachといわれる側頭部の頭痛です。ガムを長時間噛む場合、側頭にある筋肉がオーバーワークとなり筋肉痛を生じます。これが頭痛とよく似た症状を呈するため上記の名前がつきました。最近では日本の若者にも見られるようになってきました。
ガムは噛み方を間違えると害になります。以下のようなケースで注意してください。
1. 顎関節症状が強い間はガムを噛まない
→多くの場合、症状が悪化します。
2. 極端な前方位や後方位でガムを噛まない
→筋バランスがくずれて顎関節症を発症させます。
3. ガムを噛むときに口を開けたまま噛まない
→口腔不良習癖の一つである口呼吸を引き起こし、習慣づけてしまうことになります。
4. 長時間偏咀嚼をさせない
→顔貌の変化(ゆがみ)を生じさせることがあります。
5. 急激に習慣性咀嚼側の変更をおこなわない
→顎関節を痛めたり歯冠修復物の脱落が起こったりすることがあります。
※参考書籍
「筋の生理から運動指導・手技療法まで 歯科臨床が変わる筋機能学こと始め」
竹内 正敏 砂書房