小児矯正

Q1 小児期の矯正にはどんな意義があるのですか?
A1

早期矯正治療について、その人にとってどのように歯が生えてくるのか(生体に備わった素質)によって次のような意義が述べられています。

 

1.生体に備わった素質が正常咬合への方向をもっており、何らかの環境によってそこから外れてしまった場合

早期治療によって永久歯に生えかわった後の治療を不要にすることができます。

 

2.生体に備わった素質が正常咬合からやや外れている場合

早期治療による抑え込みによって、永久歯での治療を不要にできる場合もあります。しかしこの範囲は一般的に想像されているよりも狭く、多くは後の成長発育によって本来の素質が再現し、再度の矯正治療が必要となります。

 

3.生体に備わった素質が正常咬合から大きく外れている場合

成長発育に伴ってさらにその傾向が強くなります。

 

早期矯正治療の意義は、全ての患者さんの本来の素質を正常咬合へと変えようとすることではありません。個々の患者さんの本来の素質を見極め、それを尊重しながら早期矯正治療の必要性と治療目的を見極めることにあります。早期矯正治療を行うかどうかは、肉体的な要因に加え、精神的、社会的要因も考慮し判断します。当然、永久歯列期の矯正治療を行う可能性も十分考慮して治療計画を立案しなければなりません。

 

※参考書籍
 「月刊 小児歯科臨床 2016.5」 全国小児歯科開業医会(JSPP)

Q2 うちの子、前歯が永久歯に生え替わったら、とたんに歯並びがゴチャゴチャです。なぜこんなことになっちゃったのでしょう?
A2

乳歯がキチキチに並んでいませんでしたか?5歳前後で乳歯に隙間ができてこない場合、将来は並びが悪くなる可能性が高いのです。

※参考書籍 「nico 2013.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q3 歯並びの悪さは遺伝するの?
A3

歯の大きさは遺伝しますが、歯並びはアゴの骨の発育次第です。

歯の大きさを決定する因子は親譲りですが、歯を支えるアゴの骨の大きさは、18歳までの発育段階で決まっていきます。アゴの骨を小さくする主な要因は、咀嚼回数の少なさや歩行回数の少なさといった、子供の頃の生活習慣です。アゴの骨が小さいまま大人になったけど、アゴに収まる歯の大きさは変わらないので、必然的に八重歯や乱杭歯になるのです。

※参考書籍
 「anan(アンアン) 2004年 9月29日号」
 丸茂 義二先生 株式会社マガジンハウス

Q4 歯並びとしつけの厳しさは関係するの?
A4

食事中の姿勢が悪い子供は、大人になって歯並びが悪くなります。

「椅子に腰かけて足をブラブラさせた状態と正座とで、食事中の咀嚼回数を調べたところ、正座した方が回数が多いことがわかりました。」
咀嚼回数が少ないとアゴが未発達で歯並びが悪くなります。また、顔を横向きにしてテレビを見ながら食事をするのも、咀嚼が乱れるのでタブーです。歯並びの良し悪しが分かれる原因は、実は幼少時の親のしつけの違いにあるのです。

※参考書籍
 「anan(アンアン) 2004年 9月29日号」
 丸茂 義二先生 株式会社マガジンハウス

Q5 6歳の娘の前歯が生え替わったとたんに、急に歯並びがヘンになってビックリしています。お母さん仲間に「咬合育成」がいいと聞きましたがこれって、どういう治療なんですか?
A5

小さなお子さんの頃からお口の管理をすることで、歯並びが悪くなる兆候を早期に発見します。そして、問題を改善しながらきれいな歯並びの永久歯にしていくことを「咬合育成」といいます。「歯並びの予防」のようなものだと思ってください。

※参考書籍 「nico 2013.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q6 咬合育成であごを広げるって、どんなことをするのですか?子どもが痛がらないですか?
A6

あごのなかに、装置を入れ、歯を動かしたり、あごを広げます。広げるといってもほんの少しずつで痛みはありません。ご安心ください。

※参考書籍 「nico 2013.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q7 夜間、MRC矯正装置(トレーナー)が子どもの口から落ちてしまいます。どうしたらよいでしょうか?
A7

夜間の仕様が困難な場合は、日中の使用を増やしてください。

治療初期の場合や、口呼吸、舌の突き出しなどの問題で口から外れてしまうことがあります。筋機能に問題のない子どもは夜間でも外れません。

Q8 MRC矯正装置(トレーナー)に副作用はありますか?
A8

副作用はありません。筋組織や呼吸を訓練する二次的で非常に柔軟性のある装置ですので、副作用を与える可能性はほとんどありません。

しかし、定期検診にお越しいただくことは必要です。軟組織の改善が進行していること、炎症が生じていないこと、歯列の変化が周辺の構造によって支持されていることを確認すべきです。

Q9 MRC矯正装置(トレーナー)は着色製品ですが、長期使用によって色あせてきました。ということは、着色剤を飲み込んでいるのでしょうか?それは安全なのですか?
A9

色素は材質から溶け出すことはありませんが、長期使用によって色あせてくることがあります。トレーナーはシリコン製ですが、シリコンの表面は唾液に耐性があります。そのため、色あせてきても、健康的な害はありません。

Q10 歯ぎしりの症例ではより多くのMRC矯正装置(トレーナー)が必要となりますか?
A10

過度に噛むこと、歯ぎしりに対して、耐久性はありません。

歯ぎしりなどは早期破損の原因となるので、子どもがトレーナーを噛まないように注意をしてください。

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