骨粗鬆症

Q1 骨粗鬆症と歯周病の関係について教えてください。
A1

骨粗鬆症と歯周病の関係について教えてください。図

女性は閉経前後から、女性ホルモンの分泌低下に伴い、全身の骨密度が急速に低下しはじめます。
骨の組織がすかすかになる病気を骨粗鬆症といい、骨粗鬆症による骨折は脳卒中とともに、寝たきりの二大原因にあげられます。
また、骨粗鬆症になると、歯周病が進行するリスクは約2倍に高まるといわれます。
骨粗鬆症の発症率は、閉経前後の50歳代から急激に増加します。歯周病で歯を失う割合が高くなる年代です。閉経期以降は、骨折にじゅうぶん注意するとともに、歯周病を防ぐケアにもますます力をいれたいものです。

骨粗鬆症と歯周病の関係について教えてください。図女性は閉経前後から、女性ホルモンの分泌低下に伴い、全身の骨密度が急速に低下しはじめます。
骨の組織がすかすかになる病気を骨粗鬆症といい、骨粗鬆症による骨折は脳卒中とともに、寝たきりの二大原因にあげられます。
また、骨粗鬆症になると、歯周病が進行するリスクは約2倍に高まるといわれます。
骨粗鬆症の発症率は、閉経前後の50歳代から急激に増加します。歯周病で歯を失う割合が高くなる年代です。閉経期以降は、骨折にじゅうぶん注意するとともに、歯周病を防ぐケアにもますます力をいれたいものです。

Q2 BP製剤(ビスホスホネート製剤)と歯科治療の関係について教えてください。
A2

骨粗鬆症やがんの骨転移の治療に使う「ビスホスホネート製剤」という薬の副作用によって、顎の骨が壊死する患者さんが増えています。

歯科治療のためにビスホスホネート製剤を休薬したほうがよいのでしょうか?

これまでは歯科治療をする場合には休薬をして治療をすべきであるという見解がありましたが、2016年の夏に学会で次のような報告がありました。

  • ビスホスホネート製剤の服用前に歯科を受診し、口の中の衛生状態を改善し、抜歯などの歯科治療を投薬開始2週間前までに終えることが望ましい。
  • すでに薬を服用している人でも歯科治療を受診するべきであり、休薬しても症状が改善するとは限らない。

命に関わる疾病に使う薬のため服用をやめるのは難しく、治療を進める上では医師と歯科医師の連携は欠かせません。

参考 これまでの見解

ビスホスホネート系薬剤(ビスフォスフォネート)は、破骨細胞の活動を阻害させ、骨の吸収を防ぐ薬剤です。骨粗鬆症、変形性骨炎、腫瘍の骨転移、多発性骨髄腫、骨形成不全症などの疾患の予防と治療に用いられています。このお薬を継続的に服用している患者さんが歯科の外科的処置を受けると、顎の骨の壊死が起こることがわかっています。

しかし、ビスホスホネート製剤を使っている人は歯科治療を受けることができないかというと、必ずしもそうではありません。問診時に使用状況などを詳しくお聞きし総合的に判断します。

1. 病院で注射をしていますか?

ビスホスホネート製剤は経口剤注射剤のものがあります。経口剤は病院から処方される薬ですので、ご自身で服用しているという自覚があります。ところが、注射剤になるとビスホスホネート製剤を服用していると気づいていない患者さんもおられます。適切な判断をするためにビスホスホネート製剤の注射剤を投与しているかどうかを確認することは大切です。

2. どのような疾患でこのお薬を服用していますか?

骨粗鬆症または腫瘍の骨転移予防等で内服します。腫瘍の骨転移予防等で内服している場合は、抗腫瘍薬の影響も考慮する必要があります。

3. いつ頃から服用していますか?

骨吸収抑制薬のBP製剤は、骨密度増加効果と骨折抑制効果に関する長期間のエビデンスが多く、骨粗鬆症治療薬の主流となっています。閉経前の患者さんから高齢の重症な患者さんまで、幅広い骨粗鬆症患者さんに処方されています。
しかし、BP製剤は、長期間服用したことに関連するとみられる顎骨壊死が歯科治療では問題となってきます。国内における経口のBP製剤投与による顎骨壊死などの発生頻度は、日本口腔外科学会が実施した調査によると、0.01%~0.02%程度と推定されています。

A) 『投与期間が3年未満』でかつ『他にリスクファクターがない』

侵襲的歯科治療を行なっても差し支えはありません。
※ BP製剤の休薬は、原則として不要。

B) 『投与期間が3年以上』または3年未満でもリスクファクターがある』

判断が難しく、処方医と歯科医で、主疾患の状況と侵襲的歯科治療の必要性を踏まえた対応を検討する必要があります。

4. 併用しているお薬はありますか?

併用薬(ステロイド、シクロフォスファミド、エリスロポエチン、サリドマイド等)がある場合は、免疫機能の低下などにより顎骨壊死(BRONJ)が発生するリスクが高まります。

※BP製剤投薬中の患者さんの休薬についてまた、抜歯など侵襲的歯科治療後のBP製剤の投与再開までの期間は、術創再生粘膜上皮で完全に覆われる2~3週間後、または十分な骨性治癒が期待できる2~3ヶ月後が望ましいでしょう。
BP製剤を休薬するかどうかを決めるときは、医師と患者さんを交えた十分な話し合いにより、インフォームドコンセントを得ておくことが大切です。
つまり、外科処置の前後3ヶ月が休薬の目安となります。
BP製剤の休薬が可能な場合は、休薬期間が長いほど顎骨壊死(BRONJ)の発生頻度は低くなります。
そのため、骨の再構築を考えると休薬期間は3ヶ月程度が望ましいでしょう。

BP製剤投薬中の患者さんの休薬について

※参考書籍
 「歯科医院のための全身疾患医療面接ガイド」
 監修 柴崎 浩一  メディア株式会社

Q3 骨粗しょう症の薬を服用していますが何か問題がありますか?
A3

「からだの治療と、歯の治療は別物」と思っていませんか?ところが、からだの治療との治療にはとても深い関係があります。
全身疾患の治療のために飲んでいる薬が、歯科の治療に影響を与えることは、じつはしばしばあるのです。
ごく最近「重大な副作用を招くことがある」と明らかになった薬に、「ビスフォスフォネート系薬剤」があります。これは、骨粗しょう症の治療薬としてたいへんポピュラーで、また、がんの骨転移の治療にも使われているすぐれた薬です。
ところが、これを継続的に使っている患者さんが歯科の外科的な治療(たとえば抜歯など)を受けると、それをきっかけに、あごの骨が部分的に死んでしまい(壊死)、そのまま放っておくと、ばい菌が入って骨が腐ってしまうという重大な副作用を起こすおそれのあることが、最近明らかになりました。
歯科医院においでになったら服用しているお薬についてかならずお教えください!

※参考書籍 「nico 2010.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q4 歯科医院に行ったら、持病の薬について問診票に書くようにしつこく言われました。なぜそんなことが必要なんでしょう?
A4

歯科治療を受けていただく際、持病のお薬によっては、重大な副作用を患者さんがこうむってしまうことがあるからです。
安心・安全な治療を受けていただくため、確認が必要なのです。ご協力をお願いします。
骨粗しょう症治療薬を長く使っているかたは、とくにご注意ください!

※参考書籍 「nico 2010.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q5 ビスフォスフォネート系薬剤を使っていても全員に起こるわけではないそうです。どんなきっかけで起きるのですか?
A5

あごの骨が壊死、つまり死んでしまうのです。発症のきっかけは、抜歯などの外科処置が多いです。むし歯・歯周炎の放置や、お口の不衛生、口内炎、骨隆起、入れ歯の圧迫などがあるとより起こりやすくなります。
発症のリスクを減らすにはお口のなかを清潔に保つこと。放置してあるむし歯や歯周炎を治し定期的にクリーニングを受けましょう!

※参考書籍 「nico 2010.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q6 なぜあごの骨にばかり骨壊死が起きるのでしょう?不思議です。
A6

あごの骨本来の活発な骨代謝の回転を薬で止めるために起こる副作用だからです。薬の使用期間が長くなるほどあごの骨に薬の成分が溜まり発症のリスクも高くなっていきます。
薬の使用期間が長いほど成分があご骨に溜まりリスク増。飲み薬なら服用して約3年で骨壊死のリスクが高まってきます!

※参考書籍 「nico 2010.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q7 骨粗しょう症の薬を飲むことになりました。副作用があると聞いて、とても怖いです。トラブルが起こらないようにするにはどうすればよいのでしょう?
A7

発症を予防するために大切なのは服用をはじめる前に必ず歯科検診を受けて必要な治療をしっかりと終わらせることです。そして定期的にメインテナンスを受け、お口の清潔と健康を守っていけば発症の引き金となる抜歯などを避けられます。
閉経期以降の女性のなかには骨粗しょう症予備軍だからと予防として気軽に飲んでいるかたも。薬の特徴を知っていただき必要最低限の服用に留めましょう。

※参考書籍 「nico 2010.10 クインテッセンス出版株式会社」

Q8 ビスホスホネート製剤を飲んでいますが、インプラント治療に影響しますか?
A8

5年以下の経口BP内服患者においてBRONJは報告されておらず、経口BPの内服が5年未満の患者において、インプラント治療は安全な術式かもしれない。さらに、経口BPは短期間(1~4年間)のインプラント残存率に影響しなかった。

「全身投与されたビスホスホネートはインプラント治療にどのような影響を与えるか?システマティックレビュー」
Madrid C, et al. Clin Oral Implants Res 2009;20 Suppl 4: 87-95.

※参考書籍
 「開業医のための口腔外科 重要12キーワード ベスト240論文」
 河奈 裕正 監修  クインテッセンス出版株式会社

Q9 BRONJって何?
A9

2014年夏、米国口腔顎顔面外科学会がビスフォスフォネート関連顎骨壊死(bisphosphonate-related osteoneorosis of the jaw)をBRONJと名付けました。

 

※参考書籍
 「薬剤・ビスフォスフォネート関連顎骨壊死 MRONJ・BRONJ」
 著・訳 柴原 孝彦  クインテッセンス出版株式会社

Q10 日本でのBRONJの発現頻度は?
A10

推定発現頻度は、注射薬で1~2%、経口薬で0.01~0.02%となっています。

発症の誘因は抜歯が最大の危険因子となっており、抜歯によりBRONJ発現リスクが約7~10倍になり、BRONJを発現させないためには抜歯前後の口腔清掃や抗菌薬の投与が有効と言われていますが、抗菌薬の種類、投与期間、抜歯を含む歯科外科の処置方法などに関しては、本邦での大規模な調査がなく、コンセンサスは得られていないのが現状です。

 

※参考書籍
 「薬剤・ビスフォスフォネート関連顎骨壊死 MRONJ・BRONJ」
 著・訳 柴原 孝彦  クインテッセンス出版株式会社

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