骨粗鬆症

Q41 BP製剤はすべての骨に同じように作業するのでしょうか?
A41

同じではありません。全身に作用しますが、上下顎骨に対する作用が顕著です。理由は明らかではありませんが、上下顎骨には豊富な血液供給により高濃度の薬剤が到達するためと推測されます。さらに顎骨を被覆する軟組織は非常に薄いため、骨露出が生じやすくなります。BP製剤が原因の骨壊死は下顎に多く、上顎の2倍です。しかし、ほかの骨に発症することはほとんどありません。

※参考書籍
 「66症例に学ぶ 歯科臨床の問題解決」
 Edward W. Odell 医歯薬出版株式会社

Q42 BP製剤で、なぜ組織に壊死が起こるのでしょうか?
A42

これは完全には明らかになっていません。BP製剤は細胞間・細胞内シグナル伝達を阻害し、血管新生を抑制します。そのため骨髄組織への血液供給が途絶え、死滅します。骨芽細胞と破骨細胞の数は相互依存関係にあるため、これらも骨内で激減します。骨細胞は成熟骨芽細胞により置換されないため、最終的には死滅します。骨と軟組織の両方が無症候状態のまま徐々に壊死していきます。

骨を被覆している粘膜は、血液供給の一部を骨と骨膜から受けているため、この粘膜も壊死してしまいます。これは粘膜が非常に薄い部位で起こりやすく、特に筋肉の少ない下顎隆起や下顎骨後方の舌側に多く認められます。

※参考書籍
 「66症例に学ぶ 歯科臨床の問題解決」
 Edward W. Odell 医歯薬出版株式会社

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