治療内容・方法について
Q311 | 骨粗鬆症のため、ビスホスホネート製剤・骨吸収抑制薬(ARA)を飲んでいます。インプラント治療に関係はありますか? |
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A311 | まず、骨吸収抑制薬投与中の悪性腫瘍患者へのインプラント埋入は避け、骨粗しょう症患者の場合は医科歯科連携で十分協議のうえ、インプラント治療の可否を決定するとされています。 顎骨壊死検討委員会. 骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の病態と管理:顎骨壊死検討委員会ポジションペーパー2016.
そして、悪性腫瘍の患者さんだけでなく、骨粗鬆症の患者さんでもステロイド投与、糖尿病や腎不全などを合併している場合もあり、インプラント治療を避ける選択が適当であると考えられています。 一方、他の全身的リスクがなく、骨吸収抑制薬(ARA)の飲み始め(=累積投与量が少ない)の骨粗鬆症の患者さんにおいてインプラント治療が最適である場合は、過剰にインプラント治療を避ける必要はありません。 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(ARONJ)発症のリスクに比較して、骨吸収抑制薬を使用するメリットのほうがはるかに大きい場合が多いため、インプラント埋入後であることを理由に骨吸収抑制薬(ARA)を控えることはやめたほうがいいとされています。
また、ビスホスホネート製剤とインプラント治療の関係について、次のような論文もあります。 5年以下の経口BP内服患者においてBRONJは報告されておらず、経口BPの内服が5年未満の患者において、インプラント治療は安全な術式かもしれない。さらに、経口BPは短期間(1~4年間)のインプラント残存率に影響しなかった。 「全身投与されたビスホスホネートはインプラント治療にどのような影響を与えるか?システマティックレビュー」 他の論文では、「一般に、BRONJのリスクは、1万人中1人~10万人中1人であるが、抜歯後に300人に1人に増える可能性がある。BRONJ症例の大部分は、静脈内注射の患者である可能性が高い。補助因子は確立されていないが、喫煙、ステロイド使用、貧血、低酸素血症、糖尿病、感染症、免疫不全などが重要である。経口ビスホスホネート使用患者のBRONJはステージ2を超えて進展することはまれであり、多くの症例は経口薬の中止により改善する。抜歯は、BRONJのリスクを増価させる唯一の処置である。歯科用インプラントは、経口ビスホスホネート使用患者において注意して使用すべきである。経口ビスホスホネート使用の利点とリスクは、投薬の一時的または永久的停止の必要性を判断する前に、個別に処方医と協議の上、比較検討されなければならない。」という報告があります。 ビスホスホネート関連顎骨壊死の原因としての経口ビスホスホネート:臨床所見、リスク評価、および予防戦略
※参考書籍 「日本口腔インプラント学会誌 2019 年 32 巻 1 号 p. 20-26」 「開業医のための口腔外科 重要12キーワード ベスト240論文」 |
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Q312 | 2,3日前にセレックを入れたんですが、咬み合わせが少し高いような気がします。どうしたらいいですか? |
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A312 | セレックはお口の中に入れた状態でも調整することが可能です。 違和感を感じたらすぐに調整にお越しになられて下さい。 そのままにしておくと顎や歯に痛みがでることがあります。 |
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Q313 | とれてしまった銀歯をまたつけてもらえますか? |
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A313 |
とれてしまった銀歯がその歯にぴったり合い、その歯にむし歯がなく、根っこの状態に問題がなければ、歯面についたセメントや汚れを除去して再度セットします。 こちらのQ&Aもチェックしてみてください。 |
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Q314 | 今ビスホスホネート製剤(BP製剤)や抗RANKL抗体製剤を飲んでいます。抜歯さえしなければ、顎骨壊死(ARONJ)の心配はしなくていいでしょうか? |
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A314 | 顎骨壊死(ARONJ)の発症予防には「抜歯をできるだけ避ける」、やむを得ず抜歯するなら「骨吸収抑制薬(ARA)を抜歯前に休薬する」という対応がなされてきました。 しかし、抜歯を行わなくてもARONJは多く発生しています。抜歯の原因となる歯周病や根尖病変のような局所感染から進展したARONJ症例だけでなく、抜歯を避けることや、休薬している期間に局所感染が持続・悪化し、ARONJに至る症例も多いという報告があります。 また、抜歯前のARA休薬でARONJ発症を予防できるエビデンスはなく、休薬で待機中にも局所感染が持続し増悪することで骨髄炎に進展する可能性があるため、休薬すべきではありません。外科処置が必要な場合は、「飲み始める前に(=累積投与量が少ないうちに)」完了させておくことが重要です。
※参考書籍 |
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Q315 | 来月の頭に、今通ってる歯医者さんで下の歯5、6、7を保険対応のブリッジを入れます。上からみると全て銀色になるため、五番だけでも白い被せにしたいと思っているのですが、一番価格が低いものはいくらですか? |
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A315 | 1本だけ白くする(自費とする)ということは、保険の規則でできません。ですので、全てブリッジを白くするか、金属のブリッジにするかということになります。当医院では、自費の白いオールセラミックブリッジ(メタルフリー)を製作した場合、8万×3本+消費税=26.4万円となります。 |
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Q316 | 前歯がすきっぱで片方ずれているのですが、セラミックで1番安く治療するとしたらいくらになりますか? |
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A316 | 当院では多種多様なセラミック処置を行っていますが、現在ある歯の色調・形態、歯肉の状態などを診てみないと何とも言えません。ただ、安いものでというのであれば、「プレス」という製作法で作ったオールセラミック(8万+税=8.8万円)ということになるでしょう。 |
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Q317 | 歯の隙間をつけ爪みたいなチップを貼る場合の金額を教えて頂けますか? |
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A317 | 歯の隙間を詰める方法も保険のものと自費のものがございます。どのくらいの隙間であるのかなどお口の状態によって変わってきます。直接お口の中を診させていただければ具体的なお話もできるかと思います。 |
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Q318 | 最近歯ぐきが退縮し歯の根っこの部分が出てきました。ここはむし歯になりやすいため、しっかり歯磨きするよう言われました。他の予防法はありますか? |
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A318 | フッ化物配合歯磨剤(1,100~1,400ppmF)にフッ化物配合洗口剤(250~900ppmF)を毎日併用することにより、永久歯の活動性根面う蝕が回復します(硬くなり、非活動性になる)。つまり、永久歯の活動性根面う蝕の回復(むし歯予防法)には、フッ化物配合歯磨剤とフッ化物配合洗口剤によるうがいの併用をおすすめします。 ※参考書籍 |
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Q319 | 部分入れ歯なのですが、どのくらいお金がかかりますか? |
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A319 |
部分入れ歯の金額についてですが、お口の中にどれだけ歯が残っているのか、今ある歯はどういう状態なのか、保険の自己負担率はどのくらいかなどによって、かなりの金額の違いが出てきます。 例えば、保険の自己負担率3割ですと、1歯の部分入れ歯は印象採得+BT+TF+setまでで15,000~20,000円となります。 |
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Q320 | 金属の詰めもの・被せものを入れてもらったのですが、冷たいものがしみます。自然に治りますか? |
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A320 |
自然に治る場合と治らない場合があります。 |
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