治療内容・方法について

Q261 治療中にチクッとしたのですが、なぜ麻酔をしなかったのですか?
A261

麻酔は痛みを一時的に隠します。生体の示してくれるサインが消えるので、治療を遠慮なく進めることができます。つまり麻酔をすると、治療しすぎてしまう傾向があるのです。
その結果、ファイル歯根の先端をつきぬけ、かえって細菌歯根の先へと押し出してしまう、ということにもなりかねません。すると歯根膜に炎症が起きてしまうので、治療後麻酔が切れたときにひどく痛むこともあります。

※参考書籍 「nico 2009.4 クインテッセンス出版株式会社」

Q262 コンポジットレジン修復ってどんな治療?
A262

虫歯や欠けた歯を治療した後、失ってしまったところを修復するための方法です。口のなかで直接歯の形を作り上げるため、1回の治療に30分~1時間かかることもあります。

症例や治療箇所によっては、耐久性や治療法の限界のため適用できない場合があります。

合成樹脂(プラスチックの一種)と微細なセラミックの粉でできたコンポジットレジンというハイテク歯科材料が使われます。

削る量が少なく、削った表面をコーティングできる、歯にやさしい治療法として喜ばれています。

仕上がりは歯科医師の腕次第です。審美的に仕上げる場合は自費治療になります。
また、材料の性質上、時間が経つと着色しやすい面があります。詳しくはご相談ください。

※参考書籍
 「nico 2012.11 クインテッセンス出版株式会社」
 「nico 2010.7 クインテッセンス出版株式会社」

Q263 体調が悪いのですが麻酔をしても大丈夫でしょうか?
A263 体調が悪いときは、できれば歯科の治療は避けたほうがいいでしょう。ただでさえ、歯科の治療の際には緊張しますし、血圧が上がったり、ドキドキしたりするかたは多いのです。
無理をなさらず、事情を話して予約日を変更してもらいましょう。
歯科治療だってからだの一部を治療するわけです。このことをぜひ忘れないようにしてください。

※参考書籍 「nico 2007.12 クインテッセンス出版株式会社」
Q264 オールセラミックにするかメタルセラミックするか、どのような点に注意して選んだらよいですか?
A264
1.オールセラミックの色調を活かすために

土台の歯に金属が使われてないことが大切です。
使っていたとしてもゴールド系の合金で金色である必要があります。
銀色の金属を使用していると、オールセラミックを入れても黒ずんでしまいます。
重度の着色歯においても色の浮き上がりが出てしまいます。

2.色調の劣化を防ぐために

神経のない歯は時間の経過とともに色が黒ずんできます。
神経のある歯の治療には形成量の少ないオールセラミックのほうが適しています。

3.綺麗に見えるために

歯肉が少なくなると血液供給つまり栄養の供給が少なくなり、免疫力も低くなってしまいます。
歯ぐきの抵抗性も低くなってきて、歯ぐきが下がってしまい、見た目が悪くなります。
歯肉が薄い人については、歯ぐきの下まで形成する必要がないオールセラミックのほうが刺激も少なく適しています。

4.アレルギー反応を起こさないために

メタルセラミックは金属を含んでいるので、アレルギーのある患者様には利用できません。
オールセラミックは金属を使わないため、金属アレルギーのある患者様に最適です。

Q265 矯正治療により上顎前歯に歯根吸収が認められると言われました。どうしたらいいですか?
A265

ある論文で、「歯根吸収の程度は4段階に区分される」という報告*)があります。

その分類に従って、本格矯正治療を行った動的治療の終了患者737名の上顎前歯部について、パノラマエックス線およびデンタルエックス線写真をもとに調査が行われました。

その結果、2mm以下の吸収を認めた割合が12.3%、歯根長の1/3以下の吸収を認めた割合が5.6%、1/3以上の吸収を認めた割合が1.4%だったということです。

治療開始前に、矯正治療には歯根吸収のリスクがともなうことを把握しておく必要があります。治療中、エックス線写真撮影により吸収を認めた場合は、治療メカニクスの変更や中断も検討しなければなりません。患者さんは自覚症状を感じることが少なく、他院でエックス線写真撮影を行った際に、指摘されることもあります。吸収を認めた際には、患者さん(保護者含む)に予知性や予後について十分に説明します。

*) Malmgren 0, Goldson L, Hill C, Orwin A, Petrini L, Lundberg M. Root resorption after orthodontic treatment of traumatized teeth. Am J Orthod 1982; 82 (6): 487 -491.

 

※参考書籍
 「これで解決!矯正トラブル」
 編著 末石 研二、野嶋 邦彦、片田 英憲
 クインテッセンス出版株式会社

Q266 痛みがあるのにすぐに治療してくれないのはなぜですか?
A266

治療を始めるにあたって最も重要なのが診断です。診断には時間がかかるものもあります。

特に大切な診断は以下の4つになります。

1.原因歯の特定

痛みのある歯がどの歯なのかを決定することは、予想外に難しいことがあります。わからないままに次々と抜髄すると、歯科医も患者さんもどの歯が痛みの原因なのかわからなくなります。

2.原因の特定

歯髄、根尖歯周組織、辺縁性歯周組織、あるいはそのほかに原因があるのかを特定しなくてはなりません。たとえば、咬合が高いと、歯がしみると訴えることがあります。また、歯肉炎でも歯がしみるという場合があります。なんとなく変だ、違和感があるといったような弱い症状、たまにしか起こらない症状の場合には、原因の特定は困難を極めます。

例えば、むし歯がなく、深いポケットも見つからないが、患者さんは痛みを訴えているケースを考えて見ましょう。このような場合、抜髄する必要があるのでしょうか?

 以下の点を考慮し、なるべく抜髄を避けるようにするのが適切だと考えられます。

  1. 慎重にむし歯の存在を調べる。
  2. きれいに適合している金インレーの下にむし歯、亀裂が見つかることもある。
  3. 隣在歯、対合歯も含め慎重に審査する。
  4. 歯肉炎、咬合も精査する。
  5. X線写真で歯冠歯髄腔が狭窄している場合には、歯髄に慢性の刺激が加わっていることの証拠である。
  6. 咬合が高いときには、しみるということも多い。
    ※「咬合が高い」=「噛み合わせが高い」
    噛んだ時に他の歯よりも早く接触する状態のことをいいます。
  7. 歯冠の亀裂の存在を注意深く調べる。

3.歯を保存するか抜歯するか

その後の修復処置との関連で、どの程度その歯を残すことが重要であるか、総合的な診療計画に基づいて保存するか抜歯するかを決めなければなりません。

4.治療方針の決定

全体的な治療計画のなかで、最善と思われる治療方針を決定します。歯内療法の分野では、抜髄、感染根管治療、外科的歯内療法、意図的再植などから選択することになります。

※参考書籍
 「新 楽しくわかる クリニカルエンドドントロジー」
 小林 千尋 著  医歯薬出版株式会社

Q267 ラミネートベニア法とはなんですか?
A267 の表面を最小限削り、そこへセラミックで作った薄いシェルを接着して、歯の色や形を理想的に変える審美治療のことです。
変色歯の表面を白くするために生まれた方法ですが、近年は接着技術の進歩により、セラミックが強力に接着するようになったため、適応症が広がり、欠けたやむし歯治療にともなう審美治療などにも使われるようになっています。
を削る量が少なく、審美的な効果が高いため、ことに健康なの審美治療の際、歯質をより保存できる方法として注目されています。

※参考書籍 「nico 2008.6 クインテッセンス出版株式会社」
Q268 コンポジットレジンのメリットとデメリットを教えて下さい。
A268

メリット

1.通常1回の治療ですむ。

型取りせず、コンポジットレジンを直接歯に盛ったり詰めたりするので、一度の通院ですむことが多い。

2.審美的な治療ができる。

色のバリエーションが豊富なので、患者さんの歯の色に合わせて白さの色調整が自在にでき、審美的治療も得意。

3.術後の痛みが少ない。

削る量が少なく、しかも接着材でしっかり封じるので術後の痛みや知覚過敏が少なくなる。

4.リペア(修理)・再治療できる。

欠けたりはがれたりしても修理できる。
ほとんど削らずに治療できるため、再治療が必要になったときでも歯への負担が小さい。

デメリット

1.1回の治療に時間がかかる。

色調整や成形をその場で行うため、1回の治療時間が長くなる(通常20~30分程度)。
見た目の自然さや丈夫さのために何層にも分けて形成し、収縮防止や色のぼかしなどに繊細なテクニックを要する。
特に窩洞が大きい場合は、時間がかかる。

2.欠けたりはがれたりすることがある。

つねに水分がいっぱいのお口のなかは、接着のための条件としてはある意味最悪。そのため、接着が失敗するリスクがある。また、重合収縮と重合の不均一性により、適合が悪くなる可能性もある。
そして、さすがのコンポジットレジンも時間が経つともろくなる。マージン(特に象牙質マージン)の経年劣化や、咬耗・磨耗による経年劣化(特に咬合力が強い、全顎的にコンポジットレジンで修復した場合)がある。
でも修理は可能なので安心。

3.よくも悪くも歯科医師の腕次第。

型を採り、修復物を別に作っておいてあとで入れる治療法では、修復物の製作は通常歯科技工士の担当。それに対して、コンポジットレジン修復は治療開始から終了まで、すべてが歯科医師の担当となる。
成形、色調整など仕上がりのうつくしさを含めて、歯科医師の知識・経験・腕次第。

 

※参考書籍 「nico 2008.4 クインテッセンス出版株式会社」

Q269 定期検診の大体の金額を教えて下さい。
A269

通常、当院では定期検診3回に分けて行っております。
費用については、1回目は検査等もふくまれるので3,000円ほどかかります。
その後2回目、3回目は1,000円ほどになります。

Q270 ホワイトニングに問診・診察、エックス線などの検査はなぜ必要なのですか?
A270

理由1 歯ぐきが腫れていると薬剤が効かない!

歯みがき指導や歯石除去、クリーニングを受けていただき、歯周病を治してから開始します。歯周病で歯ぐきが腫れていると、エナメル質のなかの着色物質に作用すべき薬剤が、エナメル質に届く前に、歯ぐきから出る血液や浸潤液に反応してしまい、歯に作用しません。

理由2 虫歯や大きなヒビは痛みのもと!

薬剤で痛みや歯髄炎を起こさないよう、仮詰めやコーティング剤といった前処置をするなど、対策してから開始します。

理由3 詰め物や被せ物は白くならない!

歯が白くなると詰め物や被せ物の色が目立ってしまうので、あらたに詰め直しや被せ直しが必要かを検討します。

※参考書籍 「nico 2018.11 クインテッセンス出版」

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