歯・お口の状態について

Q171 歯周病検査にはどのようなものがありますか?
A171

一般に、次のような検査がおこなわれます。

1.問診

現在飲んでいる薬やアレルギーの有無、自覚症状や全身状態、既往歴など治療を進めるにあたり必要な情報をお聞きします。

2.視診

目で見て歯肉炎や歯周炎の症状を確認します。

3.プロ―ビング(歯周ポケット検査)

「プローブ」と呼ばれる診療器具で歯周ポケットの溝の深さを測定します。

3mm以内 → 正常

4~5mm程度 → 軽度歯周炎

5~6mm程度 → 中等度歯周炎

7mm以上 → 重度歯周炎

検査の際にはチクッとすることや出血する場合もあります。

4.エックス線検査(レントゲン撮影)

肉眼では見ることができない歯の中や骨の状態を調べることができ、非常に大切な検査です。

歯槽骨の破壊状態や根の病気など、歯周病進行度合いを明確に把握できます。

5.動揺度検査(歯の揺れ)

歯の揺れを調べる検査で4段階で表します。

歯槽骨など歯を支えている歯周組織の破壊具合を把握できます。

動揺度0:正常。ほとんど動かない。

動揺度1:初期の歯周病。前後に動く。

動揺度2:進行した歯周病。前後・左右に動く。

動揺度3:重度の歯周病。前後・左右・上下に動く。

6.歯並び・噛み合わせ

上下で強くあたっている部分などを診ます。

他にもPCR、出血指数、細菌検査などあります。

 

※参考書籍
 「日本人はこうして歯を失っていく」
 日本歯周病学会 日本臨床歯周病学会
 朝日新聞出版

Q172 知覚過敏ってそもそも病気なの?
A172

知覚過敏とは、外界の刺激から歯を守ってくれているエナメル質のどこかが失われたり、ヒビ割れたりすることで起こる症状です。エナメル質に守られていた象牙質がむき出しになり、刺激を受けると、その刺激が神経に届いてしまいます。「キーン」と頭を突き抜けるような鋭い痛みが特徴ですが、いつの間にか痛みが消えてしまうことも少なくありません。そのため、「知覚過敏は病気ではないから」と安心している人も多いですが、じつは歯が壊れかけていたり、痛みがのちに慢性化して病的な痛みに移行することもありますので、油断は禁物。また、知覚過敏の痛みだと思っていたら、むし歯や歯周病の痛みだったということも。気になる症状があったら、お早めに歯科医院へ!

※参考書籍 「nico 2011.2 クインテッセンス出版株式会社」

Q173 最近よく口が乾くのですが、病気でしょうか?
A173

近年、口の乾きや唾液が出ないといったドライマウス(口腔乾燥症)を訴える人が増えています。
ドライマウスを放置すると、むし歯、歯周病、口臭などが悪化し、お口の健康が損なわれます。

ドライマウスの判定は…?

安静時と刺激時の唾液分泌量を測定して判定します。

安静時唾液

1.5ml/15分間(15分間の唾液量)以下

刺激時唾液

10ml/10分間(ガムを噛んだときの唾液量)以下

ドライマウスの原因は?
  • 加齢による唾液分泌機能の低下
  • 薬の服用
    (高血圧、心疾患、免疫が働かない病気などで薬を常用)
  • ストレス
  • 口呼吸
    (口を開けていると唾液が蒸発します)
ドライマウス対応策
  • まめに水分を補給(熱中症対策にも!)
  • 保湿剤でお口の乾燥を防ぐ
  • 飲むお薬の種類について医者と相談
  • 夜更かし、深酒、喫煙など生活習慣を改める
  • 刺激の少ない洗口剤や歯磨き剤を使用
ドライマウス危険度チェック
  • 口で呼吸している
  • 噛めない、うまく飲み込めない
  • 口の中がカラカラ、ネバネバ
  • 舌がひび割れて痛い
  • 忙しい、飲酒の機会が多い
  • 歯磨きをしているのにむし歯や歯周病になる
  • 食べ物の味がしない、味覚が変わった
  • のどが詰まった感じがする
  • 口臭が強くなった
  • 舌がからまり話しにくい
  • 薬を常用している

上のリストで3つ以上当てはまる人は要注意です

Q174 一昨日、歯科医院でレントゲンを撮ったら奥歯がバキッと縦に割れていて次回抜くことになりました。その後の治療についても説明を受けたのですが、ショックで覚えていません。一から教えてください。
A174

つらいお気持ちお察しいたします。歯を失った時の治療にはおもにブリッジ、部分入れ歯、インプラントの3種があります。条件次第では移植も選択候補になります。

※参考書籍 「nico 2017.7 クインテッセンス出版」

Q175 いちばん奥の歯を抜歯しました。ブリッジにしようと思うのですが支える歯が片方だけでもブリッジで治療できますか?
A175

ブリッジは、ダミーの歯を「両脇で支える」のが丈夫につくるための基本設計です。片側の支えだけでも作れないわけではないですが、支える歯の負担が増えるので耐久性が低くなってしまいます。支えとなる歯の寿命を考えるとほかの選択肢がおすすめです。

※参考書籍 「nico 2017.7 クインテッセンス出版」

Q176 急性のむし歯と慢性のむし歯ってどう違うの?
A176

急性のむし歯は歯が白く進行が早く、痛みを伴います。急性のむし歯は若い人(子供)に起こりやすいむし歯です。
慢性のむし歯は色が黒色で、進行がとても遅く、歯の神経が自分を守ろうとする防御反応が起こるため、むし歯が深くても痛みを感じにくいのです。しかし、防御反応が遅れてしまった場合、神経が死んでしまうこともあります。

※防御反応とは、むし歯から歯の神経を守るため、第二象牙質という新しい象牙質を作り、むし歯から歯の神経を遠ざけようとする反応のことです

むし歯の進行と象牙質の関係

倉岡

Q177 次回の予約で歯を抜くことになりました。その後の治療をどうしようかまだ迷っています。決めきれないあいだの当座の治療はどれがいいですか?
A177

迷っておられるなら部分入れ歯をまずは使ってみて様子を見てはいかがでしょう?部分入れ歯なら、通常歯を削る量が少なめですしブリッジやインプラントなど、のちほど他の選択肢を選ぶ際も治療の妨げになりにくいです。

※参考書籍 「nico 2017.7 クインテッセンス出版」

Q178 歯周ポケットの検査ってチクチクしてイヤなんです。
A178

チクチクと歯周ポケットの深さを測る検査を「プロービング」といいます。
歯周組織が破壊されるほど、歯周ポケットは深くなり出血も増えます。
そこでプローブという器具を使って、炎症による破壊レベルを測っているのです。「チクチクして嫌だ」とおっしゃる患者さんはたしかに多いです。エックス線写真を撮れば、ある程度のことは分かりますので、それで代用することもできないではないのですが、プロービングには病態を立体的に把握できるメリットがあります。
より正確な治療のため、ご協力をお願いいたします。

※参考書籍 「nico 2011.9 クインテッセンス出版株式会社」

Q179 むし歯が母子感染するというのは、本当ですか?
A179

本当です。
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、 むし歯の原因となるミュータンス菌はいません。
ところが、口移しでものを食べさせたり、 大人が使った箸で赤ちゃんに食事をさせたりすることで、 お母さんや家族からむし歯菌を もらってしまうことが多いのです。

お子さんへの感染を防ぐには、 まずはご自分のお口のむし歯菌を減らす 努力をしてください。
虫歯があれば治療を受けて下さい。歯みがきはていねいに。
定期的歯科医院に通いお口の中をケアしましょう。

Q180 治療が終わってホッと一息です。ところでこの治療っていったいどれくらいもちますか?
A180

どれくらいもつかは「お手入れ次第」なんです。歯を失ったときと同レベルのお手入れを続けていては、今度は大事な支えの歯にまで同じような問題が起きる可能性があります。残った歯を大事にすることが治療を長もちさせるコツです。歯科医院で予防指導を受けてしっかり守っていきましょう。

※参考書籍 「nico 2017.7 クインテッセンス出版」

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