歯・お口の状態について
Q131 | 抗菌薬って何? |
---|
A131 | 抗菌薬は生体に寄生した病原性のある細菌の殺滅(殺菌的)あるいは発育増殖の抑制(静菌的)に使用される薬であり、原因療法に用いられます。 微生物が産生する物質のうち他の微生物の発育を阻害する物質を抗生物質と呼んでいましたが、今日では多くは科学的に変換された合成化合物であるため抗菌薬と呼んでいます。 抗菌薬の作用機序
※参考書籍 |
---|
Q132 | 今年65歳になるのですが、むし歯は1本もありません。歯医者で今後根面う蝕の危険性について話がありました。私は関係ないと思っていたのですが、どうなんでしょう? |
---|
A132 | 年齢を重ねるとともに、お口の中の状態は変化していきます。 例えば、 ●唾液量の低下 などが起こります。 また、最近の食事はブドウ糖、果糖、調理したデンプンのような発酵性糖質を摂ることが多くなっています。砂糖(ショ糖)を摂らなくてもこういうものでう蝕になってしまいます。発酵性糖質は、特に粘着性が強く、根面に残りやすいという性質があります。 さらに、歯冠部と比べて根面は耐酸性に劣り、ちょっとしたもので溶けてしまいます。 pH6.5の飲み物ってどういうものがあると思いますか?
緑茶です。 つまり、ほとんどの飲み物で危険性が高いのです。pH2.5以上はどんな飲み物があるかというと、豆乳、水、牛乳、麦茶などがあります。 予防にはフッ素が一番おすすめです。フッ化物配合の歯磨剤、洗口剤をうまく併用して、有効に利用してください。 ※参考書籍 |
---|
Q133 | 噛みしめると力が出るというのは本当ですか? |
---|
A133 |
噛みしめは静的筋力を増強し、動的筋力を低下させます。 噛みしめの筋生理学的本態は筋の共縮であるため、ウェイトリフティングの初動や綱引きのパワーホールドなどスポーツ動作において身体を固める(一定の姿勢を強く保持する)場合などの、静的筋力を発揮する時には有用です。
しかしながら、それ以外のスポーツ動作では、 1.拮抗筋を収縮させて競技スピードの低下を招く2.呼吸リズムを乱してスキルを落とす3.筋の弛緩を妨げ過緊張を誘発するなど、動的筋力の発揮にはマイナスの影響を及ぼします。
日本歯科医師会の広報誌のインタビュー記事の中で、世界陸上大会やオリンピックで金メダルをとったハンマー投げの室伏広治選手は「渾身の投げの基本は歯をくいしばらないこと」と言っています。
また、強い噛みしめは体幹の筋肉を緊張させて関節を固定するため、身体の柔軟性を低下させるということもわかっています。
他にも、噛みしめは高齢者や女性では役に立つこともあります。 詳しくはこちらのQ&Aを参照して下さい。
※参考書籍 |
---|
Q134 | 歯周組織の安定のために、歯列不正は矯正したほうがいいのですか? |
---|
A134 |
歯列矯正をしなくとも、プラークコントロールができるなら、歯周組織は安定します。 前歯の歯列不正とプラーク、歯肉炎の関係
|
---|
Q135 | 歯が抜けて(とれて)しまいました。どうすれば良いでしょうか。 |
---|
A135 | まず、抜けて時間がたっておらず、その歯が手元に残っているならお口の中と歯とを軽くゆすいでください。それからその歯をお口の舌の下、ほほと歯ぐきの間、難しければ水を入れた容器等に入れ、乾燥させないようにして30分~1時間以内に歯科で見てもらってください。元に戻せる場合があります。 歯が手元にない場合も、その傷口からばい菌が入ってしまったりする原因になりますので、なるべく早めの診察を受けてください。 |
---|
Q136 | 歯周病が進むとどうなるのですか? |
---|
A136 |
プラークの細菌によって炎症がおき、歯周病の中で歯ぐきの炎症だけにとどまったものを「歯肉炎」といい、歯を支えている歯槽骨が破壊され、歯と歯槽骨の付着が失われていくものを「歯周炎」といいます。 ※参考書籍 「nico 2007.9 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q137 | 歯科検診でレントゲンを撮ってもらったら「歯周炎」になっていて治療することに。「歯周炎」って、「歯周病」と違うんですか? |
---|
A137 |
病状の進行程度によって、「歯周病」は「歯肉炎」と「歯周炎」に分けられます。「歯肉炎」は歯周病の軽度の状態で、「歯周炎」はより進行した状態をいいますが、じつは病気のステージがまったく違うんです。 ※参考書籍 「nico 2015.4 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q138 | うちは両親とも歯医者嫌いで70歳になる頃から歯周病で総入れ歯です。私は親の体質によく似ているので歯も似るんじゃないかと、とても心配です。 |
---|
A138 |
たしかに歯周病の進行には体質が影響しますがほとんどのかたは「進行がとてもゆっくり」。歯を失うのは数十年間病気を放置した結果です。さっそく歯周病対策をはじめましょう! ※参考書籍 「nico 2015.4 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q139 | このあいだむし歯で歯医者さんに行ったら歯肉炎にもなっていることがわかりました。歯肉炎ってどうすれば治りますか? |
---|
A139 |
歯みがきをていねいにしましょう。上手なやり方は、プロがご指導します。必要ならば歯科医院で歯石を取ります。この2つをしっかりすれば治すのは簡単です。 ※参考書籍 「nico 2015.4 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|
Q140 | タバコは歯にも悪いんだそうですね。なぜですか? |
---|
A140 |
歯周病が進行しやすくなるのです。喫煙者は非喫煙者にくらべると進行が約10年早いというデータもあります。 ※参考書籍 「nico 2015.4 クインテッセンス出版株式会社」 |
---|