妊娠中
Q21 | 現在妊娠していてレントゲン撮影に不安があります。防護でどのくらい放射線をカットできるのでしょうか? |
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A21 |
口内法撮影の散乱線の場合、防護用の鉛エプロン(0.25mm鉛相当)でおよそ99%カットされます。 元々口内法のX線量は一次線、散乱線ともに少ないため、1回の撮影では測定機器の下限以下の値になってしまいますので、X線を数十回照射して1回あたりの計算したものを参考値としています。 (参考) |
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Q22 | まだ妊娠安定期に差し掛かっていません。安全なレントゲン撮影の限度について教えてください。 |
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A22 |
残念ながらはっきりした数値はありません。 影響はゼロとは言えませんが、自然放射線量と比べると口内法撮影は200分の1ぐらいの量で、口内法X線撮影1枚当たりの被曝線量は平均して0.01mSv~0.08mSvです。一方で、およそ0.1Gyを超えると奇形が発生するとされています。正確ではありませんが0.01mSv≒0.01mGy程度ですので、およそ1万分の1です。確率的には影響がないと考えることができますので、これらの数値からいえば、妊娠中でも極端に制限する必要はないといえます。しかしながら、患者さん自身の不安もありますので、急がないで良い部分は後回しにした方が良いでしょう。 |
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Q23 | 現在妊娠中ですが、胎児の哺乳行動はどのように発達するのでしょうか? |
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A23 |
哺乳行動の発達(胎児期)についてまとめた文献がありますのでご紹介します。 木原秀樹:赤ちゃんにやさしい発達ケア、メディカ出版、大阪、2015、116-150. 妊娠8週~上口唇への刺激で、頭部と頸部が屈曲する原始的な探索反射が見られます。 妊娠11週~口唇部分に触れると、羊水の嚥下が誘発されます。 妊娠12週~リズミカルな口の開閉が出現します。 妊娠15週~指を吸う動きが確認されます。 妊娠28週~歯肉の刺激で、下顎がリズミカルに開閉します。刺激で下が側方に動きます。 妊娠35-36週~吸啜/嚥下の協調性が完成します。
※参考書籍 |
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Q24 | 私はむし歯が多いです。赤ちゃんもむし歯になりやすいですか? |
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A24 |
むし歯になりやすい歯並びや歯の性質、だ液の量など遺伝的なものも確かにあります。それよりも、赤ちゃんが育つ環境に左右されることのほうが多いです。 倉岡 |
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Q25 | 歯列矯正治療の継続中に妊娠が分かった場合、どうしたらよいですか? |
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A25 | 基本的には、妊娠中でも歯列矯正治療は続けられます。 ※参考書籍 |
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