ドクター 道なき道の発展を願って
2025.06.26
こんにちは。院長の加藤彰です。
早いもので、1年の半分が経ちましたね。
この半年間、 多くの方々にご来院いただき、
その分たくさんの笑顔に触れることができました。
本当にありがとうございます。
1年の後半も皆さまの歯の健康を守るため、
スタッフ一同、精いっぱい努めてまいります。
さて今回は「つれ舌 」とも呼ばれる、
舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)
及び舌癒着症についてです。
なおここでは舌小帯短縮症は舌癒着症に含まれると考え、
以下、舌癒着症と表現させていただきます。
まず舌小帯とは、舌の裏から下の前歯の後ろの歯肉に続く、
ヒレのようなヒダのことです。
この舌小帯が短かったり
舌の先の方についていたりする 状態が先述の症例であり、
症状が重いと発達や日常生活等に
弊害が出てしまいます。
この舌癒着症は先天性のものと後天性のものとがあり、
後天性のものは外傷や手術などが原因で
瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく:怪我が治る過程で生じる可動域の制限 )
や癒着を起こしたものです。
先天性のものは胎生期の舌の発育過程で
舌小帯が短縮したまま残ってしまったり、
出生後の舌と舌小帯がアンバランスに
発達したりすることで引き起こされると考えられています 。
乳幼児の症状としては
・おっぱいが上手に飲めない
・寝つきが悪い
・疳の虫と呼ばれる症状がでる
・抱き癖が治らない
・夜泣きがひどい
・のけ反ってよく泣く
・おねしょが改善しない
・よくあくびをする
・落ち着きがない
・睡眠時無呼吸が起こる
・手足が冷たくなる
・寝相が悪くなる
といった症状を引き起こす可能性があります。
成人では
・頭痛
・肩凝り
・冷え性
・慢性疲労
・不眠
・イビキ
・日中の眠気
・睡眠時無呼吸
といった症状の原因となり得ます。
まだ喋ることのできない赤ちゃんにとって、
お乳やミルクがうまく飲めない、
発声や呼吸がスムーズにできないといった負担は、
如何ほどのものであることでしょう。
日本舌癒着症学会で取り上げられた、
耳鼻咽喉科の向井將先生は、
「舌癒着症」は約94%の人が該当し、
そのうち27%が重度の舌癒着で
何らかの障害が見受けられる ため
乳幼児もしくは自覚症状のある成人は手術をした方が良いと
見識を示しています。
また赤ちゃんについては、
早い時期に手術をすることにより途端に鳴き声が柔らかくなり、
皮膚がピンクで綺麗になると言われています。
つまりそれほど、
小さな体に負担がかかっているということです。
私は今年よりこの学会に入ることになりました。
取り組んでいる医院が少ない
=(歯学や医学における)道なき道
ではありますが、
学会に入って学びを深め、
症例に悩む方や赤ちゃんの力になれるよう願い活動しながら、
少しずつ「道」を創っていければと思っております。
当症状に関するご相談、
および手術についても承っておりますので、
何かわからないことがあれば、
いつでも加藤歯科医院にお越しになってください。
(本記事を作成するにあたり、クインテッセンス出版の
「患者さんにしっかり説明できる3 口腔機能発達不全症読本」
の情報も参考にしました。
加藤歯科医院
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