Question

子どもも酸蝕歯になると聞きました。どのようなケースがありますか?

Answer

乳歯や、生えたての永久歯のエナメル質は未成熟で軟らかく、酸に触れる機会が多いと酸蝕症になりやすいので要注意です。次のようなケースで酸蝕症を発症したと報告がありました。

CASE1 毎日栄養ドリンクを飲んでいた

4歳の患者さん。CMでおなじみの栄養ドリンクを、健康のためとおばあちゃんが毎日飲ませていました。酸味と炭酸が強いのでチビチビ飲みしていたところ、歯が酸に触れる頻度が多くなり重篤な酸蝕症に。すぐに飲用をやめ、9歳になった今は定期検診で経過観察中。健康な永久歯に生え替わってきています。

CASE2 クラブの熱中症予防にスポーツ飲料

歯が急に白くなり来院した小学四年生です。歯面全体がエナメル質の酸蝕症になり、やむなく矯正治療を中断。夏休みのクラブで、熱中症対策のためスポーツ飲料を休憩ごとに飲んでいました。スポーツ中は口の中が乾燥し、唾液が口の中を洗い流してくれません。酸性飲料の影響をダイレクトに受けやすいので要注意です。

CASE3 干し梅にハマって毎日食べていた

小さなころから定期検診を受けむし歯ゼロの中学3年生。プラークのない生えたての奥歯に突如大きな穴が。驚いて尋ねると「最近干し梅にハマっている」とのこと。奥歯のミゾに入り込んだ干し梅の強い酸が、ずっと守ってきた健康な歯を短期間で酸蝕症にしてしまいました。悪習慣を止め、いまはしみる症状なく過ごせています。

※参考書籍 「nico 2018.2 クインテッセンス出版」

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