ドクター VPTという考え―大切な歯と神経を残すために― 2

2026.02.26

こんにちは。院長の加藤彰です。
早いものでもうすぐ3月、卒業のシーズンですね。
春先は天気が不安定に
なりやすいといわれています。

立春を過ぎたとはいえ、
まだまだ朝晩冷え込む今日この頃。
体調には十分お気をつけください。


さて先月下旬のブログ
https://www.kato.or.jp/kato-blog/dr-blog/19948/)では、
虫歯治療に関する当院の考えや方針、
VPT(できる限り歯の神経を残す虫歯治療)について
ご紹介しました。

伴い今回は
神経(歯髄)をすべて残すことができるか、
もしくは取る必要があるのか。
取る必要がある場合はどこまで取る治療をするのか。
といった点についてお話しましょう。

治療する方の年齢によっても選択基準は変わりますが、
私の医院ではまずう蝕(感染した歯質)を
しっかり取り切ることを最優先に考えます。

そのうえで歯髄が露出しない場合、
前回ブログでお話した
神経を残せる可能性がある状態を
加味したうえで歯髄をすべて残します。

一方で歯髄が露出した場合、
拡大視野下で歯髄の状態を確認し、
明らかに壊死しているか、
それとも出血があり生活力が残っているかを
丁寧に判断します。

壊死している場合には、
残念ながら歯髄をすべて取り除く抜髄治療が必要になります。
しかし出血が確認できる場合には、
その出血がきちんと止まるかどうかを慎重に見ていきます。

5分経っても止血がえられない場合、
一部歯髄を取り除き洗浄後5分以内で止血すればOK。

切断面を確認後、特殊なセメント(MTA ※1)で被覆し、
修復処置に移行します。

もし出血しなければ再び一部歯髄を取り除き5分様子を見ます。
これでも出血しないようであれば再び、
というふうに出血するまで繰り返します。

治療後は一時、違和感があるかもしれません。
また、経過によっては最終的に抜髄に至ることもあります。
そのため、治療が終わってからも
定期的な経過チェックは必ず必要と考えてください。

今回ご紹介した治療法は、
治療時間は短く、除痛効果が高いという特徴があります。
自費治療になるので費用はかかりますが、
歯の弱体化を妨げるというメリットがあり、
私はその歯をいつまでも使っていただけるようにする
素晴らしい治療法のひとつだと考えてます。


こうして書いてみると、
「虫歯の歯一つに、そこまで手間をかけるの?」
と驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、私は以前のブログでもお伝えした通り、
歯は患者様の大切な体の一部だと考えています。
目や耳、手や足などと同じように。

だからこそ削って抜くだけの画一的な診療ではなく、
可能な限り長く使っていただけるように、
一つひとつの歯を守り、
育てるような治療を行いたいと思っています。


もちろん、すべての方にVPT治療を
一律におすすめしているわけではありません。
当院では、治療内容や選択肢について
しっかりご説明したうえで、
患者様のお考えやご希望を伺い、
ご納得いただいた治療を進めていきますのでご安心ください。

これからも皆様の大切な歯とお口を守り抜いていけるよう
日々研鑽を積みながら診療に向き合ってまいります。


※1 MTAは、ケイ酸カルシウムを
主成分とした無機セメントで、優れた生体親和性、硬組織誘導を伴う治癒への誘導、高い封鎖性、抗菌性といった特性を有しています。

※2 本記事の内容は、
・『深在性う蝕に対するVital Pulp Therapy』
(辺見浩一 著/クインテッセンス出版)
・『治る歯髄 治らない歯髄 ハイライトQ&A91』
(泉英之 著/クインテッセンス出版)
を参考にしています。





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