ドクター 糖尿病と歯周病の関係
2025.10.20
こんにちは。院長の加藤彰です。
10月も終わりが近付いてきました。
今年は11月7日ごろが立冬にあたり、
暦の上ではもうすぐ冬を迎えます。
寒さに負けず、
健康に毎日を過ごしていきましょう。
さて、その健康を守り維持するためにも
必要なことはお口だけ、身体だけではなく
両方を同時に診ることです。
タイトルにもあります糖尿病は歯科、
特に歯周病と関連が強く、
医科との連携の必要性から
長らく日本糖尿病協会に入会していました。
しかし時を減るにつれて、
切り離せないこの問題に対し
もっと自分でもアプローチできないかと考え、
復習も兼ねて糖尿病療養指導 の
ライセンスを取ることにしました。
糖尿病療養指導士の役割は
患者が自己管理の質を維持し継続するため、
自己管理能力を引き出して
それを実行できるようサポートしていくこと。
そのためには病態、
生活習慣などの情報収集を行い
各チームで共有することが大切です。
まずは糖尿病についてお話ししましょう。
糖尿病の診断基準は
1. 早期空腹時血糖値126mg/dL以上
2. 75g経口ブドウ液負荷試験(75gOGTT)2時間値200 mg/dL以上
3. 随時血糖値200 mg/dL以上
4. HbA1c 6.5%以上
であり
自己免疫に何らかの誘因・
環境因子が加わって起こる1型と、
インスリン分泌低下やインスリン抵抗性を来す
遺伝因子に過食、運動不足などの
環境因子が加わって発症する2型、
その他の特定機序、疾患によるもの、
最後に妊娠糖尿病の4つに分類されます。
特に2型糖尿病は運動量の減少、
脂質、単純糖質の摂取量増加、
食物繊維の摂取減少などの
食生活習慣の変化により急激に増加しています。
治療方針としては
食事療法(適正なエネルギー量、
栄養素のバランス、規則正しい食習慣)
運動療法(1日の活動量としては日常生活全体で
8,000~1万歩ほぼ160~300kcal程度)
薬物療法(2~3か月程度食事療法と
運動療法を行ってもなお
血糖コントロールが不十分な場合投与を開始する)
があり、患者に寄り添い
弱い立場に置かれた人々の権利を守りながら、
これらの適切な治療を促進することが大切です。
また、乳児期、学童期、思春期、
妊娠、出産、就労期、高齢期と
ライフステージにより療養指導は変化していきます。
患者の体調は当然ながら一定でなく
シックデイ
(発熱、下痢、嘔吐が起こり
血糖コントロールが著しい困難に陥った状態)
周術期
(入院、麻酔、手術、回復までに要する、
術中だけでなく前後を含めた一連の期間)
などにおける
低栄養の特殊な状況を想定する必要もありますし、
他に合併症、併存疾患の
治療についても考えなくてはいけません。
糖尿病療養指導士の役割は
治療にいたって考えないといけないことが多岐に渡る
とても大切な仕事です。
アップデートした知識を活かしながら
日々の診療の質を高めて行ければと思います。
疾患をお持ちの方、ご家族にいらっしゃる場合など
お気軽にご相談ください。
加藤歯科医院
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