ドクター なぜ、「かかりつけ歯科医」のいる人は長寿なのか?

2015.01.05

●かかりつけ歯科医が寿命を伸ばす?

男性で69.5%、女性で71.0%と、男女ともにほぼ7割前後が自分のかかりつけ歯科医をもっていることが統計データから明らかになりました。
(※調査対象都市が歯科に対する情報やサービスが得られやすいニュータウンであった、という背景があります)
女性では75歳を超えるとその割合が急速に低下し、85歳以上では5割以下にまで低下している実態も浮かび上がっています。

かかりつけ歯科医がいる・いないの違いによる3年後・6年後の累積生存率について

■3年後
・男性
 かかりつけ歯科医がいる  92.4%
 かかりつけ歯科医がいない 89.6%

・女性
 かかりつけ歯科医がいる  96.1%
 かかりつけ歯科医がいない 90.3%

■6年後
・男性
 かかりつけ歯科医がいる  83.4%
 かかりつけ歯科医がいない 79.3%

・女性
 かかりつけ歯科医がいる  91.0%
 かかりつけ歯科医がいない 79.7%

※ただし、転居・かかりつけ歯科医の有無不明は除く

この結果により、「かかりつけ歯科医をもつこと」が生存維持、つまり長寿につながる可能性が示されました。

●健康長寿をもたらすかかりつけ歯科医とは?

みなさんが歯科を受診する目的はなんでしょうか?「むし歯が痛むとき」「詰めものが取れたとき」「歯肉から出血したとき」……、多くの人があげる理由はそんなところではないでしょうか?もちろん、その際受診する歯科は、なじみのある歯科であるケースが大半でしょう。

ただし、このような治療のみを目的とした「いきつけ歯科医」は、痛みのコントロールなどはもたらしてくれますが、それ以上でもそれ以下でもありません。
QOLを向上させ、健康長寿を手に入れるためにもつ「かかりつけ歯科医」には、トラブルが生じた場合の治療に加えて、口腔内を健康に保つためのケア、つまり、予防医療までを求めることが非常に重要なのです。
十分な予防医療があれば、トラブルの可能性はぐっと下がり、治療を受ける必要もなくなります。
歯科を予防中心に受診する意識をもつことこそが、QOLを向上させ、健康長寿を手に入れることにつながっていくのです。

●よいかかりつけ歯科医と出会うために

かかりつけ歯科医にふさわしい歯科医師を見つけるためのチェックポイントを整理してみましょう。

1. 症状や治療法についてわかりやすい説明をしてくれる

選択の幅を提示し、最終的な判断は患者さんにゆだねるとしても、歯科医師としてのしっかりとした方針はもっていて、なによりも患者さんと一緒になって治療をしよう、口腔内の健康を守ろうという気持ちをもっているのが十分に伝わってくるような歯科医師であれば、かかりつけ歯科医としてふさわしいでしょう。

2. いつでも診てもらえる

口腔内で急なトラブルが生じたときに、応急処置だけでも施してくれたり、自宅での過ごし方をアドバイスしてくれたり、状況に応じた何かしらの対応をしてくれるかどうかも、かかりつけ歯科医を選ぶ際に重視したい条件です。
困った時にいつでも頼れる歯科医師と良好な関係を築くためには、患者さんも予約の時間には遅れないといった最低限のルールはきちんと守る心がけをしたいものです。

3. 口の中の悩みについてよく聞いてもらえる

一方的に話すだけでなく、患者さんからの質問を促してくれたり、きちんと納得するまで説明してくれる歯科医師であれば、小さな悩みでも気がねなく相談できるのでかかりつけ歯科医としておすすめです。

4. 治療だけでなく、予防からメインテナンスまで対応してくれる

むし歯の治療が済んだら「はいおしまい」、ではなく、お口の中の健康を維持するための、心強きアドバイザーとしての役割がかかりつけ歯科医には求められます。
治療が必要な歯だけでなく、患者さんのお口の中の状態をトータルで把握しようとする姿勢が見られるかどうかも、大切なチェックポイントだといえるでしょう。

5. 相性がよいと感じられる

何事にも相性というものはあるものです。
どんなに評判のいい歯科医師でも、すべての人と相性がよいとは限りません。
今後長年にわたってつきあっていけるのかをよく考え、相性の悪さに不安を覚えるようであれば、別の医師を探す決断をすることも大切です。

6. 必要に応じて、適した専門医や歯科医院を紹介してくれる

さまざまな医療機関との連携がスムーズかどうか、というのも、かかりつけ歯科医を選ぶ際に確認しておきたいポイントです。
状況に応じた連携の体制がきちんと整っていれば、いざというときも安心です。

7. 歯科衛生士の役割を尊重している

かかりつけ歯科医には予防医療を合わせて求めることが重要ですが、歯科での予防医療に大きな役割を果たすのは、歯科衛生士。
歯科衛生士の立場や役割を尊重している態度が見える歯科医師は、予防医療への関心が強いと判断できると思います。

お口の中の状態というのは一人ひとり異なります。また、年齢によっても変化します。
その健康を維持するためには、どういう時期に、どれくらいの間隔で受診するのが望ましいのか、また、自宅での具体的なケア方法といった、口腔内の長期的なケアプランをセルフケアも含めてかかりつけ歯科医や歯科衛生士とともにしっかりと話し合っておくのがよいと思います。

●すべてのライフステージの人々を対象とするかかりつけの歯科医

歯科衛生士は「歯科予防処置」「歯科診療の補助」「歯科保健指導」の大きく3つの業務を、歯科医師の直接の指導の下で行っています。
具体的には、歯にフッ素を塗ってむし歯を予防したり、歯科治療の際に補助をしたり、歯磨きをはじめとした口の衛生の業務にあたっています。
子どもから高齢者まで、すべての人の口腔ケアをお手伝いしますが、お口の特徴や注意すべき点も年齢に応じて異なってきます。
ライフステージ別(「乳・幼児期」「学童期」「思春期」「成人期」「壮年期」「老年期」の6段階)にお口の中の特徴をお話しましょう。

●乳・幼児期

乳歯のむし歯の放置は、後になって永久歯の形や質、歯並び、噛み合わせ、顎の発達に影響します。
乳歯のむし歯の発症と多発が特徴で、歯磨き習慣の基礎を確立する時期。

●学童期

乳歯が永久歯に生えかわる交換期であるとともに、永久歯がほぼ生えそろう時期。
永久歯のむし歯予防だけでなく、歯周病の初期である歯周炎の予防をすることも必要です。

●思春期

永久歯が揃うことで歯並びが完成しつつあり、噛み合わせが安定していく時期。
歯肉炎の発症と歯と歯の間のむし歯が増加する傾向にあります

●成人期

歯を失う原因の8割以上を占めるむし歯と歯周病の重症化の危険がある時期。
「歯周病」「むし歯」「喫煙」「妊娠」に注意する必要があります。

●壮年期

加齢とともに歯や口腔の機能や筋肉・神経・骨の働きが弱くなる時期。
「入れ歯」「口の中の乾燥」「口の粘膜の病気」に注意する必要があります。

●老年期

多数の歯を失う時期。
多くの高齢者が年齢とともに歯を失い、人工の歯によって補っています。

※『なぜ、「かかりつけの歯科医」のいる人は長寿なのか?』
  星 旦二 株式会社ワニブックス

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