矯正治療
Q21 | ワイヤー矯正時、歯がとにかく痛いと聞きますが、どうなんでしょう? |
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A21 | マルチブラケット装置にアーチワイヤーを装着した患者さんにアンケート調査を行ったところ、全員になんらかの不快感や疼痛が生じていました。それらを要約すると、以下の通りです。
アーチワイヤー装着後の痛みの経過(文献:「坂本輝雄, 野嶋邦彦, 一色泰成. 矯正力に起因する痛みについて-アンケート調査から-(会議録). 歯科学報 1985; 85: 709.」より引用) 痛みを「何も感じない」から「自発痛」あるいは「普通の食事がとれない」まで5段階に分けて経過を調査した。2日目にピークに達した痛みは次第に減少し、最後には消失するが、その経過には個体差がみられた。
※参考書籍 |
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Q22 | 矯正治療中の痛みについて教えてください。 |
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A22 |
ある歯科医院の矯正治療中の患者さんへのアンケート集計結果がありますので参考にしてください。 1.歯が動く痛みを感じたこと2.装置があたって痛いと感じたこと3.「歯が動く痛み」について、装置付けてから何日くらい痛みが続いたか?4.「歯が動く痛み」について、最も痛かったのは何日目か?5.どのようなときに最も痛かったですか?1位 食事のとき 2位 常に 3位 歯を噛みしめたとき 4位 食事のときと歯を噛みしめたとき 6.これまでの治療で最も痛かったのはいつですか?1位 初めて装置がついたとき 2位 ワイヤーを新しく交換したとき 3位 セパレーション 4位 口内炎が治らないとき 5位 装置で頬が切れたとき 6位 装置を外した時
7.唇や頬に装置があたる痛みについて、装置があたる痛みには慣れたか?8.唇や頬に装置があたる痛みについて、装置があたる痛みに慣れるまでの期間は?
※参考サイト
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Q23 | 歯周組織の安定のために、歯列不正は矯正したほうがいいのですか? |
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A23 |
歯列矯正をしなくとも、プラークコントロールができるなら、歯周組織は安定します。 前歯の歯列不正とプラーク、歯肉炎の関係
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Q24 | 矯正治療をしたいと思い、歯医者に行きました。歯周病がひどいといわれ、まず一般歯科へ案内されました。歯ぐきの歯周治療が終わってからどのくらいで矯正治療ができますか? |
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A24 | 歯周治療終了からブラケット装着まで2~6カ月くらいの期間をあけることが推奨されています。
※参考書籍 |
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Q25 | 矯正治療が終わったはずなのに、保定期間ということでワイヤーを外してもらえません。どうしてですか?いつまでこのままなのですか? |
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A25 | 矯正治療の後戻りは、歯の移動方向へ圧縮された歯肉組織の弾性増加によるとされてきました。歯槽骨上の線維リモデリングは4~6カ月後でさえ起こり続けます。矯正治療後、歯周線維のリモデリングのために、適切な保定期間は12カ月以上設けるべきであるとされています。
※参考書籍 |
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Q26 | 現在70歳ですが、歯並びが気になっています。この年齢でも矯正治療はできますか? |
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A26 | 高齢者に矯正治療を行う場合には、その代謝の遅さによる矯正治療期間の延長、歯の移動の停止、肉体的なキャパシティの低下、平均余命から考えての治療期間に対する配慮により、若者に矯正治療を行うよりも、細心の注意を払う必要があります。
※参考書籍 |
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Q27 | 矯正治療をしたいのですが、保険治療でできるものもあると聞きました。どういうものがありますか? |
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A27 | 保険適応対象となる適応症(令和4年度)
保険が適応できない場合でも、医療費控除を申請すれば、いくらかお金が戻ってきます。
※参考書籍
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Q28 | 矯正する前に資料収集されているようですが、どういうことを考えてもらっているんでしょうか? |
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A28 | 下記の5つのポイントについて考えています。 1.現症の把握どこがどの程度悪いのか? 2.原因の考察なぜ悪いのか? 3.予後の判定放置するとどうなる可能性があるのか? 4.治療法の選択どんな装置を使って、いつから始めればよいのか? 5.治療目標の設定どこまで改善できそうか?
※参考書籍 |
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Q29 | MTMって何? |
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A29 | MTMとは、Minimal Tooth Movementの頭文字を取ったもので、部分的歯牙移動(小矯正)のことです。 MTMは「移動させたい歯(主に1歯)のみを、目的に応じて、比較的短期間で移動し、その他の歯や固定源となる歯をできるだけ動かさない」という意義をもっています。 術式によって、矯正的MTM、外科的MTM、自然的MTMに分けられます。 ※参考書籍 |
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Q30 | 矯正をするときに大きな写真を撮りました。何を診るものですか? |
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A30 | 矯正治療で撮影する大きな写真は「セファロ」といいます。CTで代用する歯科医院も多く、加藤歯科医院でもCTで代用しています。 セファロを使って、下記の6項目を診ています。
※参考書籍 |
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