一般歯科知識

Q21 歯石はどうしてつくの?
A21

歯石は、磨き残したばい菌(プラーク)が、唾液中のカルシウム成分によって硬くなってしまったものです。
歯石はどんなに歯ブラシで磨いても落とすことはできません。
また、どんなに丁寧に磨いても日常のブラッシングだけではばい菌は完全に落としきれません。
そのため、定期的な全体のチェックとクリーニングを継続していくことが大切です。

Q22 歯石はどのくらいの頻度で取るべきでしょうか。
A22

個人差があります。また、口腔内の状況によっても違いがあります。

口腔内の状況を把握しているかかりつけの歯科医院に相談してみるとよいでしょう。

一般的には3ヶ月から半年の間を目安にしてください。

 

※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」

Q23 かむことはいいこと?
A23

「噛む」ことは、脳や全身への刺激を与えます。
噛むことは、ただ、食べ物の消化を助けるだけでなく、全身の健康に大きな影響を与えています。

1.美しい顔立ちをつくる

よく噛む習慣のある人は、顔面組織の運動が活発で血液の循環もいいので、顔色のいい表情、豊な顔立ちになります。

2.大脳への刺激を与える

噛むことで歯根膜(歯のクッション)が力を感知し、脳が噛む力を調節します。噛むたびに脳で血液循環が行われ、記憶力、集中力、注意力などが高まります。

3.ストレスを吹き飛ばす

硬いものを噛む感覚、おいしい食べ物を十分に消化できる爽快感はストレス解消となり、情緒的に安定させると言われています。

4.肥満を防ぐ

よく噛まないで食べると、脳の肥満中枢に「満腹」信号が伝わりにくく満腹感が来る前にたくさん食べてしまいます。時間をかけて、ゆっくり食べることが肥満を防ぎます。

砂糖入りのガムは、ムシ歯のもとですが、シュガーレスなら大丈夫
キシリトール100%がおすすめです。食後のキシリトールガムは、ムシ歯予防にも効果的です。
ガムで「噛む力」をつけましょう。

Q24 予防のために歯科医院に通うメリットはどんなものがありますか?
A24

虫歯や歯周病を初期の段階で発見しやすくなるため、治療にかかる時間とお金が節約できます。自覚症状のないまま症状が悪化し、気づいたときには歯を失ってしまったという人も多くいます。日本では予防歯科はまだまだ浸透していませんが、近年徐々に注目を集め始めています。

口腔内の健康は全身の健康のひとつであり、関連性があります。お口の健康を維持することで、生活習慣病や脳など全身の健康維持、QOL(生活の質)を向上させることにもつながります。

問題が何も見つからなかった場合でも、患者さんひとりひとりに応じたブラッシング指導や歯のクリーニングを受けることができます。

※参考サイト 「日本歯周病学会」

Q25 どうして歯が動揺するのですか?
A25

歯周病咬合性外傷によって起ります。
歯周病は、歯と歯ぐきの間に歯垢や歯石が溜まり溝(歯周ポケット)ができ、歯ぐきが炎症をおこしはじめ、歯を支える骨(歯槽骨)が徐々に溶け出して、歯が動きだします。
咬合性外傷は、過度な噛み合せの力により歯周組織に損傷をおこすことで起ります。

Q26 痛みがあるのにすぐに治療してくれないのはなぜですか?
A26

治療を始めるにあたって最も重要なのが診断です。診断には時間がかかるものもあります。

特に大切な診断は以下の4つになります。

1.原因歯の特定

痛みのある歯がどの歯なのかを決定することは、予想外に難しいことがあります。わからないままに次々と抜髄すると、歯科医も患者さんもどの歯が痛みの原因なのかわからなくなります。

2.原因の特定

歯髄、根尖歯周組織、辺縁性歯周組織、あるいはそのほかに原因があるのかを特定しなくてはなりません。たとえば、咬合が高いと、歯がしみると訴えることがあります。また、歯肉炎でも歯がしみるという場合があります。なんとなく変だ、違和感があるといったような弱い症状、たまにしか起こらない症状の場合には、原因の特定は困難を極めます。

例えば、むし歯がなく、深いポケットも見つからないが、患者さんは痛みを訴えているケースを考えて見ましょう。このような場合、抜髄する必要があるのでしょうか?

 以下の点を考慮し、なるべく抜髄を避けるようにするのが適切だと考えられます。

  1. 慎重にむし歯の存在を調べる。
  2. きれいに適合している金インレーの下にむし歯、亀裂が見つかることもある。
  3. 隣在歯、対合歯も含め慎重に審査する。
  4. 歯肉炎、咬合も精査する。
  5. X線写真で歯冠歯髄腔が狭窄している場合には、歯髄に慢性の刺激が加わっていることの証拠である。
  6. 咬合が高いときには、しみるということも多い。
    ※「咬合が高い」=「噛み合わせが高い」
    噛んだ時に他の歯よりも早く接触する状態のことをいいます。
  7. 歯冠の亀裂の存在を注意深く調べる。

3.歯を保存するか抜歯するか

その後の修復処置との関連で、どの程度その歯を残すことが重要であるか、総合的な診療計画に基づいて保存するか抜歯するかを決めなければなりません。

4.治療方針の決定

全体的な治療計画のなかで、最善と思われる治療方針を決定します。歯内療法の分野では、抜髄、感染根管治療、外科的歯内療法、意図的再植などから選択することになります。

※参考書籍
 「新 楽しくわかる クリニカルエンドドントロジー」
 小林 千尋 著  医歯薬出版株式会社

Q27 歯の治療によって噛み合わせが悪くなることがあるって本当ですか?
A27

あり得ます。削ったり、インプラントを入れたり、詰め物をしたりといった行為によって、少しですが噛み合わせは変わってしまう可能性があります。
歯科治療を行う際は、必ずかみ合わせのバランスを考えて治療を行わなければ、その時は良くても年月を経て影響が出てきてしまうということが起こり得るので注意が必要なのです。

河口

Q28 風邪で通院していますが、歯の治療はできますか?
A28

痛みがなく、支障がないようであれば風邪を治してから治療されることをおすすめします。長い間むし歯をそのままにしておくと、痛みが出る事もございますので、治り次第早めにご来院ください。
食事ができない、痛みが強いなど、お困りの事がございましたら、現在飲まれているお薬や、体の状態など。お気軽にスタッフにご相談ください。

Q29 治療を中断して一年が経ちましたが、よくない理由を教えてください。
A29

お口の健康維持のために治療は最後まで受けてください

一番のお願いは「治療の完了」

「治療の中断」は、私たち歯科の専門家が患者さんに一番避けていただきたいことです。
治療の途中ですから完治していませんし、加えて治らない状態で放置しておくと、そこから新たな病気が始まる危険性が高まるからです。
そのため、場合によっては最初に受診したときよりも、お口の健康が損なわれることになってしまいます。
一生自分の歯で過ごすことができるよう、ぜひ治療は最後までお受けください。

治療の中断が多い場面

歯科の治療には、患者さんが中断しやすい場面があります。
どんなときに中断したくなるか、その場面と中断した結果の危険性を知っておきましょう。

1.応急処置で「痛み」が消えたとき

痛みが激しいときは、まずその炎症を鎮める処置をします。
痛みが消えてから実際の治療は始まりますので、中断すればまた同じような状態に戻ります。

2.被せ物の型をとり終わったとき

作った被せ物はなるべく早く入れてしまわないと、お口の中の状態が変化して合わなくなります。被せ物を作るために通院間隔が少し開きますが、ここを我慢してください。

3.仮歯を入れたとき

仮歯を入れると見た目も元に戻って、日常的に不自由しなくなります。 「これで十分!」と素人判断をする方がいますが、仮歯は仮止めしてあるだけの弱い歯ですから簡単に剥がれます。また中断後、再度治療を開始したときには、自分の歯は最初のとき以上に悪くなり削られることが多いです。

4.歯の神経の治療中

中断すると最も危険な結果になります。 歯の根の治療は繊細な処置を繰り返して、細菌が根の中で繁殖しないようにします。 途中で止めると、炎症の悪化や用意した被せ物が合わないなどといったトラブルが起き、結果的に歯を残すことができなくなってしまいます。

Q30 口の健康は全身の健康に影響がありますか?
A30

あります。
人間の体は血液、リンパ腺、神経などによって全ての器官が連携し合っています。
歯科の2大疾患であるむし歯と歯周病は細菌感染症ですが、心臓病や糖尿病、胃腸障害など、循環器や消化器系の病気の発症や進行に関係し、全身に影響を及ぼすことが分かってきました。
また、歯が抜けることでかみ合わせが悪くなったり、他の歯への負担が大きくなったりし、噛む機能がどんどん低下していきます。
噛む機能が低下すると姿勢の歪み・肩こり、摂食障害などに発展する可能性があります。
それだけに止まらず、生活習慣病を引き起こしてしまいます。
被害が小さいうちに早い段階で適切な治療をしてください。

口の健康は全身の健康に影響するか? 図説

※参考書籍
 「Professional Dentistry STEP3」
 監修 木原 敏裕   クインテッセンス出版株式会社

河口

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