むし歯

Q31 歯垢1g、つまりむし歯菌のウンチ1gには、どのくらい細菌がいるでしょうか?
A31

次の中から答えを選んでください。

  1. 1000匹(1千匹)
  2. 100,000匹(10万匹)
  3. 100,000,000匹(1億匹)
  4. 100,000,000,000匹(1,000億匹)

1gは1円玉の重さですね。

 

正解は「4.1000億匹」です!

※参考書籍
 「世界最強の歯科保健指導 上巻」
 岡崎 好秀 著 クインテッセンス出版株式会社

Q32 むし歯菌のウンチ1gとヒトのウンチ1gでは、細菌数が多いのはどちらでしょうか?
A32

次の中から答えを選んでください。

  1. むし歯菌のウンチ
  2. ヒトのウンチ
  3. 同じくらい

いかがでしょうか?

 

正解は「1.むし歯菌のウンチ」です!

ヒトのウンチは消化されない食物繊維を含んでいるので、むし歯菌のウンチのほうが約3倍多いのです。

※参考書籍
 「世界最強の歯科保健指導 上巻」
 岡崎 好秀 著 クインテッセンス出版株式会社

Q33 私、近頃口が渇きやすいんです。よく飴を舐めるのですが、そしたらいっきにむし歯が増えて困ってます。
A33

唾液が減るとむし歯になりやすいです。自浄作用や再石灰化する力が十分に働かないのです。そのうえ飴とは。対策を考えないといけませんね。
唾液のむし歯予防効果はたっぷり分泌されてこそのもの。渇きがちなお口のむし歯予防にはプロの助けが必須です!

唾液腺マッサージと舌のエクササイズでお口をうるおす! あごの下の親指で舌を持ち上げるように押します。 親指であごの内側のやわらかい場所を押します。 耳たぶの下に親指をあて、人さし指で小さな円を描き斜め前へとなでます。 反対回しでグルリと一周回します。 右回り・左回りを交互に10セットほど繰り返しましょう。 舌をくちびると歯ぐきの間に入れ、グルリと一周回します。

唾液腺マッサージと舌のエクササイズでお口をうるおす!

※参考書籍 「nico 2012.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q34 今年65歳になるのですが、むし歯は1本もありません。歯医者で今後根面う蝕の危険性について話がありました。私は関係ないと思っていたのですが、どうなんでしょう?
A34

年齢を重ねるとともに、お口の中の状態は変化していきます。

例えば、

●唾液量の低下
 1.口腔乾燥症(ドライマウス)
 2.老化と薬物性(高血圧、心臓病、不眠、etc)
●咀嚼機能の低下
●セルフケア(ブラッシング)の質の低下

などが起こります。

また、最近の食事はブドウ糖、果糖、調理したデンプンのような発酵性糖質を摂ることが多くなっています。砂糖(ショ糖)を摂らなくてもこういうものでう蝕になってしまいます。発酵性糖質は、特に粘着性が強く、根面に残りやすいという性質があります。

さらに、歯冠部と比べて根面は耐酸性に劣り、ちょっとしたもので溶けてしまいます。

pH6.5の飲み物ってどういうものがあると思いますか?

 

 

緑茶です。

つまり、ほとんどの飲み物で危険性が高いのです。pH2.5以上はどんな飲み物があるかというと、豆乳、水、牛乳、麦茶などがあります。

予防にはフッ素が一番おすすめです。フッ化物配合の歯磨剤、洗口剤をうまく併用して、有効に利用してください。

※参考書籍
 「歯科衛生士が治せる歯周病治療メソッド」
 天野 敦雄  株式会社 医療情報研究所

Q35 痛くなって歯医者さんに行くたび、他のむし歯も見つかって困っています。歯が弱いのは体質で、仕方ないのでしょうか?
A35

むし歯のなりやすさは、唾液の量や質、歯の耐酸性の違いだけでなく食習慣や歯みがき習慣にも影響されます。歯科医院で予防プログラムを作ってもらい、プロの力を借りて歯を守っていきましょう。

※参考書籍 「nico 2015.6 クインテッセンス出版株式会社」

Q36 エナメル質と比べて象牙質はむし歯になりやすいと聞きましたが、どういうことですか?
A36

象牙質は臨界pHが約6.7で、これはエナメル質のpH5.5に比べかなり中性に近いため、耐酸性が低い特性があります。また、ヌープ硬さは、エナメル質が330~400、象牙質は約70と言われており、象牙質の硬さはエナメル質の4分の1にも満たないというデータもあります。

※参考書籍
 「日本歯科医師会雑誌 2017 vol.70 No.2」
 公益財団法人 日本歯科医師会

Q37 キシリトールはむし歯予防に効果がありますか?
A37

2015年に、医療研究のエビデンスを評価するコクランがキシリトールのむし歯予防・修復効果について検証した結果、「むし歯予防に効果があるとするエビデンスは十分とは言えない」と判定しました1)、2)。さらに、「キシリトール含有食品はむし歯予防を目的として広く利用されているが、その予防効果は他の糖アルコールと同様に『むし歯の原因にならない甘味料』であり、現段階では、それ以上のむし歯予防効果は不明である」とされています。

1)東北大学大学院歯学研究科・歯学部. 新着情報:キシリトール・コクランレビューに対するコメントが掲載されました.https://www.dent.tohoku.ac.jp/news/view.html#!230  (2023年4月9日アクセス)

2) Riley P, et al. Xylitol-containing products for preventing dental caries in children and adults. Cochrane Database Syst Rev. 2015 Mar 26;2015(3):CD010743.

 

※参考書籍
 「歯科衛生士のためのカリオロジーダイジェスト」
 著 天野 敦雄、久保庭 雅恵
 クインテッセンス出版株式会社

Q38 キシリトールは体に影響はありますか?
A38

歯に悪い影響がないとはいえ、血糖値コントロールという意味では、キシリトールも取りすぎは禁物です。

口腔内の細菌はキシリトールを使うことができなくても、人体の代謝の中では使われます。このため、多量に摂取すれば血糖値も上がりますしインスリンも分泌されます。

※参考書籍
 「薬に頼らず血糖値を下げる方法」
 水野雅登  アチーブメント出版

Q39 痛くないのにむし歯といわれました。本当にむし歯なんですか?
A39

むし歯には慢性のむし歯急性のむし歯があります。
慢性のむし歯の場合、長い時間をかけてゆっくりと進行していくため、痛みを感じることがなく、気が付いたときには神経にまでむし歯が及んでいることもあります。
また、神経を取っている歯、神経が死んでいる歯についても、どんなにむし歯が進行していても痛みを感じることはありません
むし歯が進行すると最終的には歯を抜かなければならないこともありますので、ご自宅でしっかりケアしていただくとともに、初期の段階(初期虫歯)で発見・治療できるよう歯科医院での定期的なチェックをおすすめします。

倉岡

Q40 急性のむし歯と慢性のむし歯ってどう違うの?
A40

急性のむし歯は歯が白く進行が早く、痛みを伴います。急性のむし歯は若い人(子供)に起こりやすいむし歯です。
慢性のむし歯は色が黒色で、進行がとても遅く、歯の神経が自分を守ろうとする防御反応が起こるため、むし歯が深くても痛みを感じにくいのです。しかし、防御反応が遅れてしまった場合、神経が死んでしまうこともあります。

※防御反応とは、むし歯から歯の神経を守るため、第二象牙質という新しい象牙質を作り、むし歯から歯の神経を遠ざけようとする反応のことです

むし歯の進行と象牙質の関係

倉岡

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