歯・お口の状態について

Q351 歯牙破折の原因について教えてください。
A351

考えられる原因は下記のようなものがあります。

1.修復時

原因
不適切な窩洞形成 〇 窩洞の過剰形成
〇 不十分な咬頭の保護
応力集中 〇 ピンの応用
〇 適合の良い修復物合着時の動水力
〇 充填時の物理的な力(例:アマルガム充填)
〇 接着性レジンの窩洞との間に生じる周期疲労

 

2. 咬合性

原因
咀嚼時の偶発事故 硬いものをいきなり強い力で噛む
有害な水平力 偏心位、または運動での咬頭の接触や干渉
機能的な力 治療されていない大きな齲窩に生じる周期疲労
非機能的な力 ブラキシズム等

 

3. 発生学的

原因
不完全な石灰化領域 未修復歯でのCTSの発症

 

4. その他

原因
熱疲労 エナメルクラック
異物 舌ピアス
診療器具 高速回転ハンドピース

 

※参考書籍
 「歯牙破折の分類・診査・診断・マネージメント」
 監修・著 石井 宏  デンタルダイヤモンド社

Q352 口臭って歯周病が原因というケースが多いのですね。腫れた歯ぐきが臭うのでしょうか?
A352

臭いのもとは、歯周病菌などの細菌が粘膜や血液などの成分を分解して出す揮発性のガスです。歯周病菌は強力な酵素をもちさかんにタンパク質を分解しますが、このとき硫黄化合物ができ揮発するので強い臭いがするんです。

「しばらく歯石を取っていない」という方。

「歯みがきをすると歯ぐきから血が出る」という方。

もしかしたらあなたのお口、臭っているかもしれません。歯科医院で診てもらいさっそく治療をはじめましょう。口臭予防とは、お口とからだの健康を守る究極の健康管理法です。歯科のプロといっしょに口臭を予防して爽やかなお口で過ごしましょう。

※参考書籍 「nico 2017.9 クインテッセンス出版株式会社」

Q353 習癖と態癖はどう違うの?
A353

 明確に定義づけられているわけではありませんが、次のように理解してもよいのではないかと思います。

●習癖

・無意識のうちについた癖

・そのなかでも口腔に関連したものを口腔習癖

・さらに、口腔の形態や機能に害を及ぼすとされるものを口腔不良習癖

●態癖

・顎口腔系に非機能的な力を継続的にかけ、さまざまな悪影響を及ぼす習癖

(筒井論文より)

習癖と態癖

※参考書籍
 「筋の生理から運動指導・手技療法まで 歯科臨床が変わる筋機能学こと始め」
 竹内 正敏  砂書房

Q354 暫間的間接覆髄(IPC)法について教えてください。
A354

暫間的間接覆髄(IPC)法

定義

う蝕象牙質をすべて除去すると露髄の危険性がある場合に、軟化象牙質(むし歯)を一層残したまま暫間的に覆髄処置を行い、貼付した覆髄剤の殺菌作用と歯髄の治癒力によってう蝕象牙質下方に修復象牙質を形成させる方法です。

使用する材料

HY剤
Ca(OH)2
三種混合抗菌剤(3-Mix)など

※参考書籍
「細菌のこと知ってください 治癒をめざして」
 監修 前田信子 中川洋一  永末書店
「エンドドンティクス 第3版」
 編集主幹 須田英明 中村洋
 編集   恵比須繁之 興地隆史 勝海一郎 斎藤隆史 中川寛一 中村幸生 林善彦
 永末書店

Q355 歯は昔から丈夫で自信があります。でも、近ごろ歯ぐきから血が出たり、疲れると歯が浮く感じがするんです。
A355

間違いなく歯周病の症状ですね。もう何年も歯科医院とご無沙汰なのでは?できるだけ早く歯周病の検査を受け、プラークと歯石をしっかり取ってもらいましょう。

※参考書籍 「nico 2013.4 クインテッセンス出版株式会社」

Q356 お口の臭いならミントガムでも噛んでおけばごまかせそうな気がしますけど?
A356

臭いのもとをお口に温存したままミントの香りを加えても、ガスとミントの混ざった複雑な香りができあがるだけ。しかも、ほんの一時しのぎです。細菌の出すガスは悪臭なうえからだにとって有害なガスなので忙しくても歯科医院に通ってしっかり治してしまいましょう。

※参考書籍 「nico 2017.9 クインテッセンス出版株式会社」

Q357 歯周病になると心臓や脳の血管が詰まりやすいのですか?
A357

血管が狭くなって詰まることでおきる心筋梗塞、脳梗塞と歯周病の関連が近年指摘されるようになりました。まだ疫学的には証明されていませんが、歯周病菌の毒素が血管の壁を厚くしたり脂肪のかたまりや血栓を作るなどさまざまな関与が指摘されています。糖尿病との関係ほどはまだ解明されていない血管障害への関与ですが、今後のさらなる研究が待たれます。

※参考書籍 「nico 2013.4 クインテッセンス出版株式会社」

Q358 顎関節症なのですが、やってはいけないことってありますか?
A358

いろいろな知見がありますが、そのなかから特に筋肉に関係の深いものをご紹介します。

1. すぐに噛み合わせの調整をしてはいけない

筋肉が緊張して下の顎が傾いたり偏ったりした状態で噛み合わせを調整すると、筋肉が緩み下の顎が元の状態に戻った時点で、噛み合わせに違和感が生じます。ここでまた噛み合わせの調整をするとイタチごっことなり、泥沼にはまってしまいます。噛み合わせの治療は筋肉や顎関節のコンディションを改善してから必要に応じて行うことが大切です。

禁忌(咬合調整)

2. 安易にガムを噛んではいけない

抵抗性をあげようとの発想からでしょうか。顎関節症の患者さんにガムを噛ませる指導がたまにみられます。しかし、これは逆効果です。顎関節症の患者さんの大半に、筋肉の過緊張や過用がみられます。ガムの利用は、治癒経過を見ながら慎重にすべきです。

禁忌(ガム)

3. 簡単に噛む側を変更してはいけない

急な噛む側の変更は、クラウンやインレーの脱落や歯牙破折、さらには顎関節症状の悪化などのトラブルを引き起こすことがあります。そもそも噛まない側は噛むのに適していない噛み合わせの状態にあることが多く、噛む側の変更はよく診査したうえで時間をかけてゆっくり行う必要があります。

禁忌(咀嚼側変更)

4. 長時間の歯科開口治療はしてはいけない

顎関節症状のある間は、大きな開口が必要な最後臼歯部の治療や長時間の開口が必要な治療は避けられた方が賢明です。もし、どうしてもおこなわなければならない場合には、頻繁にうがいをして顎を休ませたり、術後のアイシングなどを取り入れたりした方がよいでしょう。

禁忌(開口治療)

※参考書籍
 「筋の生理から運動指導・手技療法まで 歯科臨床が変わる筋機能学こと始め」
 竹内 正敏  砂書房

Q359 歯周病菌は女性ホルモンが好きって本当ですか?
A359

「子どもを産むと歯が弱くなる」と聞いたことはありませんか?実は、これには理由があります。歯周病菌の仲間のなかには女性ホルモンをエサにしている細菌がいて、女性ホルモンの分泌量が増える妊娠中に、俄然元気になって増殖しやすいのです。「赤ちゃんがカルシウムを使ってしまうから歯が弱くなる」というのは迷信です。女性のお口は男性よりも歯周病になりやすいです。プラークコントロールで日ごろから歯周病菌を減らしておきましょう!

※参考書籍 「nico 2013.4 クインテッセンス出版株式会社」

Q360 歯間の臭いが気になります。治療する必要がありますか?
A360

歯ブラシだけでは、歯間までキレイに磨くことはできません。
フロスや歯間ブラシを補助的に使いましょう。
冠の合いが悪かったり、歯と歯の間がすいていたり、むし歯、歯周病が原因であれば治療が必要です。

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