歯ぎしり

Q11 ナイトガードを装着して寝ると、朝起きたら噛みにくい気がするのですが大丈夫でしょうか?
A11

ナイトガードをして寝ると、起床時に歯が噛み合わないことがあります。厚みのいくらかあるものを長時間噛んだため、顎関節の蝶番(ちょうつがい)がそれに慣れているためです。カスタムメイドの上質なナイトガードであれば、噛み合わせが病的にゆがんだのではないので、心配はいりません。手を頬に当てて奥歯をゆっくりやさしく合わせていくと、5分もすればもとに戻ります。これを毎朝の日課にしてください。

※参考書籍 「nico 2015.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q12 マウスピースのお手入れはどのようにしたらよいのですか?
A12

マウスピースにはプラークが付着します。毎日洗浄して清潔を保ちましょう。ハードタイプのマウスピースは、歯ブラシで磨いてから洗浄剤で除菌します。入れ歯洗浄剤でもよいですが、マウスピース用の除菌スプレーも販売されています。ソフトタイプのものは入れ歯用の洗浄剤では傷んでしまうので、よく洗ったらマウスピース用のスプレーで除菌しましょう。

※参考書籍 「nico 2015.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q13 マウスピースの保管方法を教えてください。
A13

ハードタイプのナイトガードやオーラルアプライアンスは、吸水性なので、乾くと変形してしまいます。使わないときは水に浸けておきましょう。ソフトタイプのものは乾いても平気です。むしろ洗浄した後はよく乾かしてからケースにしまいましょう。

※参考書籍 「nico 2015.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q14 ナイトガードに穴があいてしまいました。どうしたらよいですか?
A14

ナイトガードは歯の代わりに削れて、歯を守ってくれる消耗品です。穴が開いたり、ヒビが入ったり、切れたりすることがあります。メインテナンスのときには必ず歯科医院に持参し、修理や作り直しが必要になっていないか見てもらいましょう。洗浄もしてもらえば、臭いや汚れが取れてサッパリします。

※参考書籍 「nico 2015.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q15 子どもがマウスピースを使っていますが、注意することはありますか?
A15

永久歯が完成する前のお子さんがマウスピースをお使いの場合、歯が生えてくるとマウスピースが合わなくなるので、ナイトガードや部活などでお使いのマウスピースは適宜調整や作り替えが必要となります。成長期のお子さんがお使いの場合はとくに、定期的に歯科医院で診てもらい、歯の萌出やあごの成長を妨げないようにしましょう。

※参考書籍 「nico 2015.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q16 スポーツ用なら市販品のマウスガードを使ってもよいのですか?
A16

スポーツ用のマウスガードを市販品で間に合わせる方が多いようです。しかし、口を開けると落ちてくるようなマウスガードでは、いざというとき役に立ちません。また、ゆがんだマウスガードが顎関節を傷めることもあります。安全にスポーツを楽しむため、そしてパフォーマンスを向上させるために、カスタムメイドのマウスガードを歯科医院で作りましょう。

※参考書籍 「nico 2015.8 クインテッセンス出版株式会社」

Q17 歯ぎしりを止めるにはどうしたらよいですか?
A17

歯ぎしり・食いしばりの原因として、「夜間低血糖」があります。これは、糖質が少なくて血糖値が下がることや、糖尿病の薬が効きすぎて血糖値が下がるのとは異なります。

例えば、就寝前に糖質の多い食事を摂ると、食後に上がった血糖値が睡眠中に一気に下がります。それを回復させようとしてアドレナリンなどのホルモンが分泌され、また一気に血糖値が上がり、血糖値の乱高下が起こるのです。これがストレスになり、交感神経が優位になるため、歯ぎしり・食いしばりの原因になることがあります1)

この交感神経は、胃酸の分泌にも関与しており、逆流性食道炎の患者さんにも歯ぎしり・食いしばりの症状が出ることがあります2)

栄養管理面のチェックポイント

  • リラックス効果を期待してマグネシウムの多い食材を摂取する(ナッツ類、ココア、大豆類、あおさ、わかめなど)
  • ビタミンB1の多い食材を摂取する(豚肉、魚、にんにく、玉ねぎ、豆類など)
  • ビタミンB6の多い食材を摂取する(レバー、鶏肉、カツオ、バナナ、にんにくなど)
  • とくに就寝前の糖質を控える(白米、パン、お菓子など)
  • 寝酒のリスク(眠りの質が悪くなることなど)
  • カフェインの多い物を控える(コーヒー、緑茶、エナジードリンクなど)
  • タバコを控える

 

就寝前のチェックポイント

1.「くちびるを閉じて、歯は離す」と20回ほど声に出して唱えます。(自己暗示療法)
2.全身を脱力させ、1日で溜まったストレスがなくなり翌朝頸の周り涼しい状態で目覚める自分をイメージします。(自己暗示療法)
3.高い枕は噛みしめやすくなるのでなるべく避けましょう。
4.歯科医院で作ったマウスピースを装着して就寝します。

1)森永宏喜:歯科からはじめるアンチエイジング栄養学. デンタルダイヤモンド社, 東京, 2019.

2)薗田 勝:栄養科学イラストレイテッド 生化学編. 羊土社, 東京, 2017.

 

※参考書籍
 「nico 2009.11 クインテッセンス出版株式会社」

 「歯科でできる実践栄養指導」
 監修 山本義徳、著 山本典子 デンタルダイヤモンド社

Q18 どうして骨隆起ができるのですか?
A18

骨隆起は、歯ぎしりなどの横からの力に歯が耐えられるように、生体の防御反応として形成されます。

歯の咬耗とともに骨隆起の形成は、患者さんにブラキシズム(歯ぎしり・食いしばりなど)を自覚してもらう指標となります。

骨隆起

※参考書籍
 「筋の生理から運動指導・手技療法まで 歯科臨床が変わる筋機能学こと始め」
 竹内 正敏  砂書房

Q19 ブラキシズムはインプラントの失敗原因となるのですか?
A19

ブラキシズムは機械的併発症のリスク因子で、インプラントの失敗の原因となりうるかもしれません。

※参考書籍
 「インプラントの迷信と真実」
 中居伸行、大月基弘 著  クインテッセンス出版株式会社

Q20 「ブラキシズム」ってなんですか?
A20 「ブラキシズム」とは、キリキリと音を立てる「歯ぎしり」、そして音を立てずに強く歯を噛みしめる「噛みしめ」を合わせた過剰な力の総称です。睡眠中に無意識で行う歯ぎしりや噛みしめを睡眠時ブラキシズム、一方、起きているときに行う「噛みしめ」のクセを覚醒時ブラキシズムと呼んでいます。ブラキシズムによって過剰な力が習慣的に加わると、歯や歯を支えている組織、顎関節や噛む筋肉に負担がかかって傷み、お口の健康を脅かす重大なトラブルが起きやすくなってしまいます。過剰な力からお口を守るには、ブラキシズムを減らすことが必須です。
ブラキシズムの被害を減らし歯やあごを守る際、もっともクセモノなのが睡眠時ブラキシズムです。日中のブラキシズムは、その気になって努力すれば、自分でそのクセに気づき止めることができます。ところが睡眠時ブラキシズムは、睡眠中に起こるだけに、自分の努力で完全に止めることはできません。

※参考書籍 「nico 2014.3 クインテッセンス出版株式会社」

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