口呼吸

Q1 「口呼吸」と「歯並び」には、どんな関係があるんでしょうか?
A1

口呼吸は、歯並びが悪くなる大きな原因です。
口呼吸を続けていると、不正咬合を生み出す悪循環が起こります。

1.気道が狭い・鼻がつまる

体質的なものもあるかもしれませんが、子どものうちは扁桃腺が腫れやすいため、アデノイドが大きくなって気道が狭くなりがちです。また、鼻の粘膜が炎症をおこしやすい時期でもあります。
気道が狭くなったり、鼻がつまったりすると、鼻から呼吸ができなくなるため、口で呼吸をするようになります

2.口呼吸をする

口を開けたまま呼吸をするので、口の中が乾き、唾液による殺菌作用が不充分になり、むし歯や歯周病、口臭などの原因になります。また、風邪をひきやすく、咽頭炎や扁桃炎にかかりやすくなります
口呼吸をするときは空気をスムーズに通そうとして、舌を本来あるべき正しい位置よりも下げています。

3.舌の位置が悪くなる

口呼吸をするときは、気付かずに舌の位置を低くしたり(低位舌)、前に出しています。このクセがつくと、はっきりと発音できなかったり、食べ物をうまく飲み込めなくなったりします。
舌の変なクセは、歯並びにも影響します。上あごが狭くなり、下あごが後ずさりして「上顎前突」になったり、舌の位置によっては「開咬」になったり、下あご全体を突き出して「反対咬合」になったりします。舌の位置が悪いと、奥歯でしっかり噛むこともできません。

※正しい舌の位置とは・・・

リラックス時や物を飲み込む時は上の前歯の少し後ろのポコっとした膨らみ(スポット)に舌の前端が位置しています。スポットに舌があると、上顎が舌の筋肉に押し広げられ大きくなって、歯が並ぶスペースを確保することができます。後から成長する下顎も広がり、歯並びが良くなります。歯並びがきれいな人は上顎の形と舌の形が同じです。

4.頬の圧力が上の歯列にかかりやすくなる
5.上あごが狭くなる

遺伝で上あごの骨が狭い人もいますが、奥歯できちんと噛まないために上あごの骨が広がらず、狭いままになる人もいます。
上あごの骨が狭いと、前歯が並ぶ場所が足りず、はみ出して「叢生」や「上顎前突」になります。
上あごの骨の裏には鼻腔(鼻の穴の奥)があるため、上あごが狭いと鼻腔も狭くなり、鼻気道を充分に確保できません

6.下あごが狭くなる または 下あごの位置が悪くなる
7.さまざまな不正咬合が生じる

叢生
叢生

上顎前突
上顎前突

開咬
開咬

反対咬合
反対咬合

Q2 「口呼吸をしている」って、どうしたらわかりますか?
A2

ふだんの様子や話し方、歯並びや舌の位置でわかります。
子どものクセや状態をチェックしてみましょう。
2つ以上当てはまれば「口呼吸」かもしれません

●鼻がよくつまる。
●口をポカンと開けていることが多い。
●前かがみで、姿勢が悪い。
●食べているときにペチャペチャ音をたてる。
●話すときの舌の位置がどうもおかしい。
●何かを飲み込む時に舌が前に出てくる。
●上の歯列の形が逆V字型になっている。
●上あごの天井が高い。
●扁桃腺が腫れたり、風邪をひきやすい。
●中耳炎になりやすい。
●夕方には眠くなってしまう。
●びっしょりと寝汗をかく。
●大人顔負けのいびきをかく。
●寝ている時に苦しそうにヒューヒューという。
●楽に呼吸できる体勢を探すため、寝相が悪かったり、眠ったまま立ったり座ったりする。
●寝起きが悪い。

Q3 口呼吸は歯周病に悪いのですか?
A3

口呼吸することにより口の中が乾きやすくなり、プラークが溜まりやすくなります。

口呼吸が歯周病に悪いというのは、口が開くことによって、歯と歯ぐきの周囲が乾燥し、歯周病菌は粘度を持つことで歯にへばりつこうとすることにあります。また唾液による自浄作用がなくなることから口の中の細菌の活動性を高めるなど、悪影響があります。

※参考サイト 「日本臨床歯周病学会」

Q4 「口呼吸」より「鼻呼吸」がよいと聞きました。「鼻呼吸」の利点を教えてください。
A4
1.加湿

外気を体温に近い状態にして吸気できる。

2.空気清浄機

目に見えない塵、埃を取り除く。

3.加湿

乾いた空気を加湿する。

4.脳の冷却

副鼻腔を通して脳を冷やす。

5.免疫機構の賦活

ワイダエル咽頭輪

※舌扁桃、口蓋扁桃、咽頭扁桃、耳管扁桃の4つがワイダエルの咽頭輪を構成している。



具体的には以下のような改善があります。

口腔内症状

1.起床時

  • のど・口唇が乾かなくなった
  • のどが痛くない
  • タンがからまなくなった
  • 口の中がネバネバしない

2.歯を磨くとき

  • 歯ぐきから血が出なくなった
  • 歯ぐきが腫れなくなった
  • 歯石がつかなくなった
  • 歯がいつも白くて気持ち良い

3.口内炎ができなくなった

4.気になっていた口臭がなくなった

5.イビキがなくなってきた

鼻の症状

1.鼻がつまらない(鼻の通りが良くなった)

2.「いびき」をかかなくなった

皮膚の症状

1.乾燥肌がなくなった

2.肌が痒くない

3.潤い肌で、化粧ののりが良くなった

4.接触性皮膚炎が解消した

5.アトピー性皮膚炎・掌跡膿疱症の症状が改善してきた

6.慢性リウマチの症状の進行が止まった

全身の症状

1.肩こりしなくなった

2.睡眠中トイレに行く回数が減ってきた

3.起床時の頭痛、睡眠時の頭痛がなくなった

4.日中の眠気がなくなった(缶コーヒー症候群が解消)

5.起床時に爽快感がある

6.夜間高血圧がなくなった

7.不整脈がなくなった

8.眠中に暴れなくなり、上を向いて眠れる

9.幼児では夜尿症や夜驚症がなくなった

10.目が覚めたとき上を向いていた

 

※参考書籍
 「宇宙飛行士はイビキをかかない」
 秋広良昭  三和書籍

Q5 最近ちまたで「口呼吸は悪い」と言われていますが、どう悪いのでしょうか?
A5

無意識で口をポカンとあけている方を見かけます。このような方は口呼吸をしています。
最近の研究から、口呼吸が様々な健康トラブルの原因となっていることが分かりました。

口呼吸による害
口が乾く(ドライマウス)

口を絶えずあけているために唾液が蒸発し口、口唇が乾燥します。

のどが炎症を起こしやすい

空気中の細菌やウイルスがのどの粘膜や気管を直撃します。

前歯の着色

ていねいに歯磨きをしても前歯がすぐ茶色くなります。

むし歯や歯周病になりやすい

唾液の殺菌、抗菌、清浄作用が低下し、口の中はむし歯や歯周病になりやすい環境です。

いびき

口を開けて寝ていると、舌根が気管を塞ぎいびきをかきます。

皮膚疾患の重症化

唾液の殺菌作用が低下し細菌やウイルスが付きやすいからと考えられます。

口臭

口の中の炎症のせいで口が臭います。

アデノイド顔貌の増加

アデノイド顔貌とは、鼻が悪い小児独特の顔貌のことです。

特徴

  1. 面長・・・ドリコ(咀嚼筋系が弱い)
  2. 上下顎のアーチが狭く、V字型を呈する
    (上顎前方部の狭窄、上顎歯列弓の狭窄および両側臼歯部交叉咬合)
  3. 上顎前突傾向(上顎切歯の唇側傾斜)
  4. 前歯部叢生
  5. 前歯部開咬傾向
  6. 口唇が厚く、乾燥して荒れている
  7. アップノーズ
  8. 臼歯部の過萌出
  9. 目の下のクマ
口呼吸の改善

口の周りの筋肉の衰えや未発達があると、唇を閉じていることができずに口呼吸になります。
唇を閉じる筋肉を鍛えるトレーニングによって、口呼吸から鼻呼吸に改善します。

口をつぐんだ時、あなたの舌の先は・・・

舌先が下の歯の裏に付く方は、唇の筋肉が弱くなっています。
ふだん口をあけていませんか?

※参考書籍
 「早期治療」
 著 Alialbar Bahreman
 訳 嶋 浩人/石谷 徳人
 クインテッセンス出版株式会社

Q6 気が付いたら口で呼吸をしていますが、大丈夫でしょうか?
A6

口呼吸は口臭の原因になります。
起床時に口の中が乾いていませんか?起床時に口やのどが臭い、歯を磨く時に出血するなどの症状がある方は、睡眠中の口呼吸が疑われます。
どんなにきれいでオシャレをしても、お口の臭いで全てが台無しです。口臭はなかなか自分では気づかないし、他人の口臭は指摘しにくいものです。
起床時に口の中が渇いている人は要注意です。睡眠中、口呼吸をしていると口の中が乾燥し、唾液が本来持っている洗浄、殺菌、抗菌力などが弱くなってしまいます。 そして、口内の粘膜に細菌が付着して口臭や歯周病、口内炎、歯牙着色、扁桃炎などの原因になります。
詳しくはスタッフまでおたずねください。

Q7 口呼吸を鼻呼吸にするにはどうしたらよいのですか?
A7

口呼吸を鼻呼吸に改めるには、ただ口が開かないようにし、意識的に鼻で呼吸するようにしても直るものではありません。

口呼吸は、たんなる呼吸のクセにとどまらず、食べ方、眠り方といった基本的な生活習慣にまで関わってきます。「冷たいものを飲食する習慣」や「寝不足」など、さまざまな習慣と連鎖し、絡みあっているのです。

具体的には次のような習慣・クセを改めましょう。

1.食べるときの習慣

  • 左右どちらか片方でかんでいる。
    (急に片かみグセをやめ、無理に両側で噛もうとすると顎関節症を発症するおそれがあるので注意)
  • ほとんどかまずに丸呑みする。
  • クチャクチャ音を立てて食べる。
  • 早食いである。
  • テレビを見ながら、斜めに傾いた姿勢で食べている。

2.寝るときの習慣

  • 左右どちらか横向きに寝ている。
  • うつぶせに寝ることが多い。
  • 高い枕でないと寝られない。
    (高い枕は気道を圧迫し、鼻呼吸を妨げてしまうため、1~3CMがおすすめです)
  • ふかふかの布団、ベッドで寝ている。
    (ふかふか布団では、体が沈み込んでしまい、水平になりません)
  • いびきや歯ぎしりがある。

3.無意識にとっている姿勢の習慣

  • 足を交差するクロス立ちをよくする。
  • 片方の足に体重を乗せる「やすめ」の姿勢で立っていることが多い。
  • よくほおづえをつく。
  • デスクやテーブルに突っ伏して寝る。
  • 猫背でパソコンなどを打っている。
  • バッグはいつも同じ側の肩にかける。

4.短時間睡眠で十分な骨休めをしない習慣

  • 熟睡しているので、睡眠は五時間以下でも平気だ。
  • 仕事で移動が多く、車内や飛行機の中で寝るようにしている。
  • 深夜までつい夜更かししてしまう。
  • 立ちっぱなしの仕事で勤務時間も長いので、休日にまとめて睡眠をとっている。

5.冷たい物で腸を冷やす食習慣

  • キンキンに冷えたビールやお酒が好きだ。
  • アイスクリームやシャーベットをよく食べる。
  • 冷えた清涼飲料水やお茶をよく飲む。
  • お刺身が好きだ。
  • コンビニの冷えたおにぎりやサラダをよく食べる。

6.いいつもりの健康常識

  • スポーツは体にいい。
    (ほどほどに楽しむ程度ならいいですが、「やりすぎ」は禁物です。激しいスポーツは「口呼吸」を招きます。)
  • 子供は小さいうちからよく運動させ、走らせる。
    (乳幼児は体の免疫系がまだ発達していないため、とくに負担がかかります。くれぐれも無理せず、スポーツ後の「骨休め」を怠らないことです。)
  • 冷え解消に、しょうがをおろして食べたり、たっぷり料理に使っている。
    (生のしょうがを摂取すると、体温を下げてしまい、免疫機能が低下します。)
  • 体にいい玄米食を食べるようにしている。
    (玄米の胚芽の部分にはアプジン酸やフィチン酸といった発芽抑制たんぱく質が含まれています。これが人間の体に適さないために、腸内細胞の状態が悪くなります。)
  • 体を鍛えるために薄着をしている。
    (子どもには冬眠する動物と同じ特殊な脂肪(ブラウンファット)が5歳まで備わっていますが、大人になってからはリウマチや痛風、ぜんそくになってしまいます。発生学では手足も呼吸器の一部ですので冷やしてはいけません。)

免疫病の多くは、「誤った体の使い方」をした習慣がもとで発症しています。上記のような悪習慣・クセが相互に関連しながら、免疫力の源であるミトコンドリアに障害を与えています。

「正しい体の使い方」を習慣づけるための七つの実践プログラムを紹介します。

1.口呼吸をやめて鼻呼吸にする。
2.横隔膜呼吸(美呼吸)で全身の細胞呼吸を促す。
3.口呼吸を促進する「片かみグセ」を直す。
(急に片かみグセをやめ、無理に両側で噛もうとすると顎関節症を発症するおそれがあるので注意!)
4.鼻呼吸を妨げていた睡眠姿勢を「あお向け寝」に正す。
5.体を冷やさない(とくに、腸を冷やさないこと)
6.体に適した食品をとる。
7.骨休めをする(とくに、寝不足をしないこと)

 

※参考書籍
 「アレルギー体質は口呼吸が原因だった」
 医学博士 西原 克成  青春出版社

Q8 プールと鼻炎には関連性があるのですか。
A8

鼻に問題があるときはプールが関係しているかもしれません。

とある歯科医院に来院している小児患者の中で鼻に問題がある患者の8割近くが、プールに通っているという調査結果があります。

プールが目に悪いことは眼科医も確認してます。ご存知のとおり、プールで泳ぐということは、特殊な薬液の中で泳いでいる状態なのです。

泳いだ後は良く洗い、鼻うがい、喉うがいをしっかりしましょう。

Q9 はじめてメールいたします。友人ですが(30代男性)、口呼吸で寝るために風邪をよくひき仕事にさしつかえており、私に相談してきました。(毎晩マスクはしているようですが、扁桃腺は切除しています)ネットで調べると、マウスピースを歯科医で作るのがよいと知り、かねてより評判のよい加藤歯科医院さんを紹介したいと思っておりますが、対応はされてますでしょうか。マウスピースの記述はありましたが、歯ぎしりは該当しないようです。よろしくお願いいたします。
A9

口呼吸予防についてですが、マウスピースは必要ないかもしれません。

口呼吸は口腔問題に直接関係しておりますので、口腔内のチェックをしたほうがよいと思います。よろしければアドバイスしますので、ご来院いただきますよう、ご本人にお伝え下さい。

当医院では口呼吸予防について「あいうべ体操」というものをおすすめしています。書籍がありますので、ご紹介します。よろしければ参考になさってください。

(紹介書籍)
免疫を高めて病気を治す口の体操「あいうべ」 リウマチ、アトピー、腫瘍性大腸炎にも効いた!

今井 一彰 著 マキノ出版

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