

ご経験のある方もいらっしゃると思いますが、しばらくするとしみなくなることが多いので、そのまま放っておいてしまうことがあるようです。しかしこれは知覚過敏が治ったわけではなく、知らないうちにさらに悪化させてしまっている可能性があります。
知覚過敏には大きく2つの原因があります。その対処法はそれぞれ異なりますので、歯科医院に相談することをおすすめします。

歯ぐきが弱って下がるために、歯周病になり、象牙質がむき出しになってしまう。
歯ぐきに覆われている歯の根元付近には、表面の硬い組織「エナメル質」がありません。
そのため、歯周病などで歯ぐきが下がり歯の根元が露出してしまうと、歯の中身である「象牙質」がむき出しになってしまいます。しみるのを嫌がって歯みがきを控えめにすると、さらに歯ぐきの状態が悪くなり、象牙質の露出も進行するという、悪循環に陥ってしまいます。
歯周病が悪化すると、アゴの骨が溶けて歯が抜け落ちてしまったり、心筋梗塞や糖尿病など、全身の病気にも悪影響が及ぶこともあります。歯みがきで歯垢を毎日取り除くなど、自身のケアを怠らず、歯みがきの指導を受けられることや、歯周病の治療をおすすめします。

「歯のくいしばり」によってできた傷を磨くことにより、象牙質が削られてしまう。
2つ目の原因は、歯の根元部分のエナメル質と象牙質が大きく削られて、くさび状にえぐれてしまう「くさび状欠損」になることです。
これは、近年「歯のみがき過ぎ」で起こると考えられていましたが、最新の研究で、「歯のくいしばり」が大きな原因であることが分かってきました。
くいしばりを繰り返すことにより、歯にごく小さな傷つきます。
そこを歯ブラシでごしごし磨くと歯が削れていくのです。
噛み合わせが悪く一部の歯ばかりに力がかかる人や、スポーツ選手、歯ぎしりをする人などがこのタイプの知覚過敏になりやすいといわれます。気づかないでいると、歯が割れる危険性もあります。

象牙質が露出しても、正しい歯みがきによって、歯をずっと長持ちさせることができます。
近年までは「食後はすぐに歯みがき」が常識でしたが、最近の研究ではそれほど重要視されなくなりました。
食事には酸性のものが多く含まれており、酸に弱い象牙質は食後やわらかくなっています。
そこを歯ブラシで磨いてしまうと、削れてしまう可能性があるのです。歯みがきのタイミングは、唾液が酸を中和し、象牙質の硬さが戻るおよそ1時間後を目安にすると良いでしょう。
歯みがきは、量よりも質を大切にし、最低1日1回、特に寝る前の歯みがきで完全に歯垢を取り除くようにしましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシを使い、歯と歯の間もきちんと磨きましょう。
知覚過敏はしばらくすると治ってしまった、という方も多いのですが、本当は治ったのではなく、唾液と歯の神経による応急処置が行われただけです。気づかないうちに歯の状態を悪化させてしまう場合が多くありますので、痛みが消えたといって放っておかず、歯の健康のためにも、定期的に歯科医院に通うことが大切です。